ライフキャリア総研★主筆の部屋

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2007年01月30日
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カテゴリ: 食生活リサーチ
 出るわ出るわ、「あるある」の捏造ぶりは、目に余りますね。

 しかし、ああいう番組がいままでなぜ、人気番組であり得たのか。「だまされるほうが悪い」という側面も確かにあるとは思いませんか?

「やせる」でも「頭がよくなる」でもいいのですが、とにかく、食品の効能を実証するには、「あるある」に限らず、他の安易な作りの健康情報番組でもやっているような、10人やそこらの実験では全くもって不十分です。

 医学の世界ではいま、EBM(Evidence-Based Medicine)ということが盛んに言われていて、つまり、何かに治療効果が「ある」と言い切るには、明確な証拠が求められるのです。

 その証拠として用いられるのが、大規模臨床試験であり、被験者の数は、少なくとも数百というレベルであり、対照群と比較していないものは「信じるに足らず」とされます。

 対照というのは、たとえば、「納豆で痩せる」ことを実証する場合には、「納豆を1日2回ずつ1週間食べ続けたグループ」と「納豆を全く食べないグループ」のデータを比較するという意味ですね。

 痩せるための他の要因が入ってこないように、「なるべく運動しないでください」「働きすぎ、疲れすぎにならないように注意してください」といったコントロールも必要になるかもしれませんね。

 多くの人に協力を仰ぐとなると、時間もお金もかかるので、それだけのことをする価値があるかというと、実際にはないわけで、だから、こうした捏造を安易にしてしまう人が後を絶たないのでしょう。

 ここまで書けば、健康雑誌や、健康食品の広告にある体験談を安易に信じることも非常に危険であると、おわかりになるでしょう。



 病気を予防する効果のある食品、健康増進機能のある食品は、私たちの身の回りにたくさんあり、よほどの偏食の人でない限り、何か1つの単体のおかげで健康になったと言い切るのは非常に難しい。

 体質や遺伝的要因、食事以外の生活習慣によっても、「効く」かどうかが違ってきます。また、対照実験をする意味は、何か「効く」と言われるものを摂取すると、効いたような気がするというプラセボ(偽薬)効果があるので、こういった要素が関与しないようにするためです。「イワシの頭も信心から」ということわざが教えるとおりです。

 また、健康食品のような加工食品の場合には、別の問題もあります。

 健康効果のある物質の1日あたりの必要量は、mmg単位といったごく微量であり、そういったものを摂取しやすくするために、多くの健康食品には増量のための「余分なもの」――たとえばデンプンとかが混ざっています。多くは健康に害のないものであるはずですが、薬品のように臨床検査が行われているわけではないので、全く害がないとは言い切れないでしょう。

 健康効果のある物質をどこから抽出するかということも重要です。農薬を大量に使った野菜や果物から抽出した場合、残留農薬の密度が濃くなる危険を伴うわけです。

 さらに、健康によい物質だけを取り出して飲みやすい錠剤やカプセルにして服用することで効果を期待するという要素還元主義には大きな落とし穴があります。

 レモンの健康増進効果といえば、レモンに含まれるビタミンCであるから、ビタミンCを多く含む飲料や飴は「レモン○個分のビタミンC」を含むということを宣伝文句にしています。しかし、レモンの健康増進効果は、ビタミンC単体のおかげであるとは限らないのです。

 レモンには、ビタミンCの吸収をよくする要素が含まれるかもしれませんし、熱などの影響でビタミンCが壊れるのを防ぐ要素が含まれているかもしれません。また、レモンの皮を傷つけたときに出てくるあの香りにも、食欲増進効果などがあるはずです。

 つまり、レモンはビタミンCなどの要素のみならず、総体として丸ごと食べることによって、健康増進効果があるのではないでしょうか。

 もっと深く考えると、レモンにはレモンである何らかの理由があるはずです。酸味と黄色い色、手のひらに収まる大きさ、厚い皮、果肉を守る房には、それぞれ何らかの理由があって、ああなっているのでしょう。

 エビデンスという点では、農作物は品種改良や肥料の使用といった、人工的なものが加わっているとはいえ、人類が何千年にもわたって食べてきた作物と同じ遺伝子を継承するものであるはずです。



 結局のところ、さまざまな野菜、肉、魚をバランスよく取り入れて、色々なものを食べて、栄養面はもちろん、「味わう楽しみ」という面も大切にして食生活をエンジョイすればいいのではないでしょうか。

 だまされないでね。

 なんでキャリアカウンセラーの私がこんなことを書くかというと、「健康食品を扱うビジネス(ネットワークビジネス、マルチ商法)を始めようと思う」というご相談が相次いだからなんですね。

 私の答えは、「よく考えましょう」ですね。

 健康食品とは何なのかについて、販売者側の情報だけではなく、学者や健康食品販売業を管轄する役所の意見や関連する法律についてもよく検討してから判断しましょう。



 あとは、図を描いて考えてね。紙の上のほうに小さな○を1つ描きます(第1段階)。その下に足を3本つけて先端に○を3つ描きます(第2段階)。さらにその3つの○の下にもそれぞれ足をつけて○を3つずつ描きます。こうすると一番下の○は9つになりますね(第3段階)。でまたそれぞれの○に足をつけて○を3つずつ描きます。こうすると、一番下は3×9で27個(第4段階)。

 こうした多段階の構造をなすネットワークが、ネットワークビジネスの本質ですね。

 で、お金が儲かる仕組みは、上の段階の人ほど、仕入れ値が安い。たとえば、100円のものを30円ぐらいで仕入れられるとすると、第2段階の人はそれよりも高い40円とか50円、第3段階の人はもっと高い50円とか60円になるわけで、下の段階に行くほど1個あたりの利益が小さくなるし、また、下の人から見れば、自分の売り上げの何割かを上部の人に吸い上げられている構造になるわけね。取引が単独に同時発生的に行われるのではなく、連鎖して行われるところが、この商法のツボですわ。

 つまり、先行者ほど利益があつく、その利益構造を持続できる仕組みになっているわけね。ただし、末端の新規加入者が増え続ける限りにおいて。

 上の段階の人が下の段階の人よりも、利益を多く獲得できる根拠としては、販売方法の指導・助言といった「労働がある」とされますが、第1段階→第2段階といった、隣接する段階の人同士であればまだしも、第1→第3とか、第1→第4ともなると、会ったこともないし、ネットでコミュニケーションをとったこともないという関係になるわけで、そうなった場合に、販売が連鎖し、利益構造が連鎖しているとなると、それは「不労所得」ではないかという見方もあるわけです。

 この「不労所得」である点が、ある人にとっては「金儲けのチャンス」という見方になるし、別の人にとっては「いかがわしいビジネス」という見方になるわけね。

 端的に言ってしまえば、コミュニケーションがないまま自動的に組み込まれる連鎖であるとしたら、「人をカモる」ことで成り立っているビジネスとしか私には思えないんだけど。だからこそ、勧誘がどぎつく、人の劣情に訴えて、「だれでもお金持ちになれる!」っていうような下品なうたい文句が多いんじゃないかしらね。

 ま、最後にアドバイスするとしたら、

「借金するほどの在庫を抱えないように、健全にビジネスしましょう」
「大切なお友だちを誘って嫌われないようにしましょう」

 この2つですかね。







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最終更新日  2007年01月30日 13時46分31秒
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