ライフキャリア総研★主筆の部屋

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2007年04月11日
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 神戸にあるホスピスへ取材に行った折、スピリチュアルケアワーカーという職種について知って興味をもち、少し調べてみました。

●スピリチュアルケアとは

 ホスピスなど終末医療の現場で使われることが多い「スピリチュアルケア」が今、注目されている。身体的な痛みではなく、「なぜ自分は生きているのか」など、科学では対処しようもない心の痛みを癒やすのが狙いだ。

 がんなど重い病気の痛みには「身体的な痛み」、死の恐怖などの「心理的痛み」、地位や収入を失うことなど「社会的な痛み」のほかに、「スピリチュアルな痛み」があると言われている。霊的な痛みとも訳され、「なぜこんな病気になったのか」「これでも生きる意味があるのか」など生きる上での根源的な痛みのことだ。


 以上、「スピリチュアルケア 生きる痛み癒やす 求められる専門ワーカー」読売新聞大阪夕刊2007年1月16日掲載記事より。

●スピリチュアルな痛みとは

「スピリチュアルな痛み」という考え方は、世界保健機構(WHO)による健康の定義の改正案に由来しています。現段階では改正案を批准した国が3分の2に至っていないので成立していませんが、現行のものと改正案とを並べて比較してみましょう。

現行→"Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity."

改正案→"Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity."

 以上、旧厚生省のHP「 WHO憲章における“健康”の定義の改正案について 」より引用。



 スピリチュアルという言葉は、「霊的」「魂の」などと訳されることもありますが、伝統的な宗教の色彩が敬遠されるのか、カタカナ語でそのまま使われることが多くなっています。

 末期がんなどで死に直面している患者さんは、身体的な痛みはモルヒネである程度抑えられ、精神的苦痛については看護師やヘルパー、家族のケアによって癒され、社会的苦痛については経済的支援や社会資源の活用によってある程度解決が図られますが、スピリチュアルな苦痛の癒しは、現行の医療・福祉専門職の手に余るところがあるため、このような新しい専門家の養成が行われているのでしょう。

 スピリチュアルな苦痛とは? ひとことでは片付きませんが、それは、死に直面した人が、「自分の人生は何だったのか?」「自分の人生には意味があったのだろうか?」「私は何のために生まれ、何のために死んでいくのか?」という根源的な問いを立て、その解決ができないときに味わう、足の底が抜けていくような恐ろしさや不安、焦り、苦悩ではないでしょうか。

●どんな仕事か?

 現在ではボランティアが多いようです。ホスピスを訪問し、死を目前にしている患者さんのそばに寄り添い、じっと話を聞いて共感し、支えるといった活動を行っています。僧職者やキリスト教関係者ばかりでなく、カウンセラー、看護師、ヘルパーといった医療福祉関係の仕事の経験者が専門の教育訓練を受けて、スピリチュアルケアに携わるケースも多いようです。

●養成機関

高野山大学スピリチュアルケア学科

高野山真言宗 心の相談員養成講習会

臨床パストラルケア教育研修センター

飛騨千光寺スピリチュアル・ケアセミナー

●参考図書

『癒し癒されるスピリチュアルケア 医療・福祉・教育に活かす仏教の心』 (大下大圓著 医学書院)












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最終更新日  2007年04月11日 18時39分48秒
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