2010.12.17
テーマ： 愛しき人へ(899)
カテゴリ： 意味は無く・・・
そのまま帰らぬ人となった。
あたしより３つ年下の彼女は
愛するご主人、小学生の娘に息子、そして両親より先立つ事を
どんなにも無念で悔しかっただったろうか。
あまりにも唐突な出来事で気持ちの整理が出来てない
彼女の家族から連絡を受け
何が何だか分からないまま
あたしは遠方の彼女の家へ向かおうと
自分の目で見るまでは彼女の死を信じられない気持ちで
最寄の駅に駆け込んだ時です。
「あのぉ・・すみません」
電車の駅キップ売り構内に
駅員へ相談中の女性が。
「小人用を買ってしまったんです・・」
ええ、立派に還暦越えてますけど何か？
自らの過ちで
駅員から
現金の払い戻しを受けたその女性は
「えっ？大人用キップと変えてくれないの？」 と
自分でまたもや
券販機へ向かう事をことさら嫌がり。
駅員から”己で買え”を促され
女性は
券売機前で試行錯誤の後、キップを買えた様子。
しかし、そのキップを見ながら
浮かない顔をしつつ
「あのぉ・・・すみません」
申し訳なさそうに
再び同じ駅員へと歩み寄る。
「４７０円じゃないんです・・」
女性は
”またアンタかい”と言いたそうな
駅員を気にせず
自分は老眼でこれを買ってしまったが
実は４１０円キップが欲しいんだと
この
駅員へ差額６０円の払い戻しを要求。
だけど駅員からまたもや全額４７０円の返金を受け
”券売機で再チャレンジ”と言われた女性は
もういいからっ（？）
「４１０円のキップに残高６０円をくれ～！」と
ダダをこね始める。
え～っと・・・
『お義母様よね？』
偶然にも約５分余り
この光景に出くわしたあたしは
天に召された友人への元へ早く電車で向かいたいのに
近所で暮らし、最寄り駅も一緒な夫の母を
物陰から凝視する事に。
まぁ。お義母様は
天然ワールド１丁目あたりにお住まいなんで
これ位の事は我々日常ちゃめしごと的。
家族の愛で末永く見守っていきますから・・と言う事で
ワールド展開中のお義母様には
気分的に声を掛けらず放置プレイヤーしつつ
訃報を受けた友人宅へ向かいました。
言葉も出ない、何と表現していいか分からないこの気持ち。
ただ
こんなあたしと友達しててくれたミキちゃん。
あたしは
本当にあなたの事が大好きでした。
自分の事より人を思い、人の良い所だけを見ようとしてたミキちゃん。
いつもニコニコ笑顔が可愛かったミキちゃん。
あなたの事を悪く言う人は誰も無く
こんな彼女を連れて逝くなら
神などは絶対存在しない事がよく分かりました。
互いに生まれ変われたらまたお友達になって下さいと
感謝の気持ちと共にお願いします。
向かって右がミキちゃん。左わて。
１６年前に居たこの職場で我ら同僚→友人に。
しかし
残された人間は
どんなに辛くても生きていかなければならないんですよね。
今はしがない時給のパート先で
社員の
☆ミラクルビューティー・ツバキくん☆に会うためだけに近頃
無遅刻無欠勤となったこのあたくし。
観賞用だし、癒してもらえると
今日も彼の後を追いかけ向かった
昼食、社員食堂。
「ほれっ！これ食うけぇ～？」と
食堂賄い奥様は
日本が誇る”筑前煮”をツバキくんに見せた。
”・・・・・これはツクダニですか？”
クールで美しい顔をした長身ツバキくんは皆の注目株。
『佃煮ッ？？？』
聞き捨てならない彼の発言に女性陣が凍りつく。
”ボクはツクダニが苦手なんです。これ、ツクダニですよね？”
『まだ言うかっ？？？』
と。
そろそろ好奇な目にさらされてきた彼を
救わなくてはならない・・・
～ツバキくんが佃煮と言うたらもうこれはツクダニ～
～元の商品名は忘れてしまえ～
あたくし、必死に周りの女性に圧力を掛け
食堂賄い奥様の余計な発言を封じ
彼をカツカレーへ導く事に成功した。
我ながら今日は満足。
新メニュー・つくだに。
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