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2007.02.07
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リンク友さまの影響で、いつ読んだかも覚えていない『ゲド戦記』のシリーズを読み直している。

この3作まではたぶん、読んだことがあったはずなのだけど
ストーリーをほとんど覚えていないのが情けない。
おかげで素でおもしろい、のだけども…。

思うにたぶん、
「“もの”の名を知ることが、その“もの”の支配につながる」という
昔話の一種の定型を
以前この物語を読んだときに初めて意識的に知った気がする。


以前読んだ記憶も満足にないくせになんだか偉そうだけど思ったのは、
この物語では意外と善と悪の二極分化がなされていない、ということだった。
児童文学の名作としては『ナルニア国物語』のシリーズも好きだけど
あれには圧倒的に善悪の区分が、キリスト教的世界での勧善懲悪の思想が、あったと思う。近年はやりのハリーポッターでも、「悪」はわりあい圧倒的に「悪」として描かれているように思う。

でもこの物語は違う。
主人公にとってよろしくないものも、決して滅ぼされるべき悪としては描かれない。
何が善で何が悪か、ということを明確に区切られない
それはいつだって自分の内面にあるということが
それぞれの人の心次第で変わり得るということとともに描かれているような気がする。
結果、登場人物たちは自己の内面との戦いに直面することになる。

まあ、第3作は読み始めたばっかりでちゃんと把握してないのですけどね。

私の贔屓のキャラクターは第2作『壊れた腕輪』のテナーである。
このテナーという人物は
闇に支配された世界に生きる巫女で
生まれつき不幸な境遇であったのだけど
その境遇の中では自然に植え付けられてしまってもおかしくない既成の思想に簡単にとらわれてしまうようでいて、でも実はそうではなくて

最終的にそこから逃れることができる強さを失うことなく物語を終える。

このテナーの物語をもっと読みたいのだけど
続く第3作はほとんど関係ないようだ。
映画の『ゲド戦記』は見ていないけど
おそらくあの映画でもこのテナーがひいきに描かれているのでは?と想像する。
少女が少年(この場合のゲドは青年もしくはそこそこの大人だけど)の助けを得て困難を打開する、みたいなストーリーが
宮崎系作品の好みと合致するのではと思うので。

こんど映画も見てみよ。







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Last updated  2007.02.08 01:28:23
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