その彼らが、初めて参加したワールドカップは、第2次世界大戦後に初めて開催された1950年ブラジル大会です。イングランドが出場して、アメリカと対戦しました。多くの人たちは、プロリーグもあり、サッカーの母国であるイングランドが、当然ながら優勝候補の一角だろうと思っていましたが、何と全員アマチュア選手を寄せ集めたアメリカに1-0で敗れる大失態を演じてしまいました。母国の名誉を回復したのは、1966年のイングランド大会で、開催国(正式には地域)優勝を飾って、「サッカー生産国」の意地を見せつけました。 試合前や掲揚台に使用される旗も、それぞれの地域の旗を使用しています。国歌についても、「イギリス国歌(God Save The Queen)」を歌うのは、イングランドと北アイルランドだけ。他の2地域はそれぞれの「地域歌」を歌います。(スコットランド…「Flower of Scotland」、ウェールズ…「Land of my fathers」)五輪についても、このルールが適用されていおり、(これも特殊なんですが、大会運営については、開催国の五輪組織委員会ではなく、FIFA及び各大陸のサッカー連盟がおこなっています)もしイギリス4チームが五輪の欧州予選(U-23選手権も兼ねている)を突破しても、五輪には出場出来ません。代わりに、出場枠に入ったイギリス4チームの分だけ、繰上げで他国が出場出来ることになります。つまりイギリス代表の五輪チームは、存在しないのです。