ちょっとした豆知識

今回ベッカムで話題になったイングランド。
何でイギリスじゃないの?の疑問の答えようやく見つけてまいりました。
資料提供ありがとうございます。
解りやす~いよ。。


 まず多くの方が思われているのは、「イギリスは、何故1つのチームではなく、4つのチームが参加しているの?」という疑問だと思われます。確かに、普通ならば1カ国(協会)=1チームのというのが、大会参加のルールになっていますが、イギリスの4チーム(協会)は、これが適用されていません。イギリスの4チームの「括り」は、一体どんな括りなのかと簡単に説明すれば、ワールドカップの予選に、「日本」ではなく、「北海道選抜」、「関東選抜」、「四国選抜」、「九州選抜」で参加するようなものです。(日本9地域を挙げたら大変なので、イギリスと同じく4つにしました。)

 ここで、イギリス4チームは、どこにあるのか改めて確認しましょう。(もし地図をお持ちの方は、本棚から引っ張り出してください!)まず今回の大会に出場するサッカー(現地では、「フットボール」と言わないと通じません)の母国であるイングランド(中心都市:ロンドン)。「イングランド地域」の中央左側がウェールズ(中心都市:カーディフ)。「イングランド地域」の上側がスコットランド(中心都市:グラスゴー)。そしてカシマスタジアムで試合をおこなう隣国アイルランドの上側にあるが、北アイルランド(中心都市:ベルファースト)となっています。元々はそれぞれ別な国であって、長い歴史を経て1つの連合体となりました。でも、現在でも地域に対する誇りを持っており、自ら「イギリス人」と言うよりも「イングランド人」、「スコットランド人」、「ウェールズ人」、「北アイルランド人」という言い方をします。

 それでは何故、4チームの参加が認められた理由について触れたいと思います。その大きな理由として、FIFA創設年(1904年)よりもイギリスの4協会創設が、古いということが起因しています。(イングランド協会…1863年、スコットランド協会…1872年、ウェールズ協会…1876年、北アイルランド協会…1880年)また、第2次世界大戦を終えるまでイギリスの4協会は、海外に出ての国際試合には、余り興味を持っていませんでした。彼らは、競技を生み出した母国としてのプライドで、「我こそは世界一」という自負を持っていて、ワールドカップに出場しようとしなかったからです。

 その彼らが、初めて参加したワールドカップは、第2次世界大戦後に初めて開催された1950年ブラジル大会です。イングランドが出場して、アメリカと対戦しました。多くの人たちは、プロリーグもあり、サッカーの母国であるイングランドが、当然ながら優勝候補の一角だろうと思っていましたが、何と全員アマチュア選手を寄せ集めたアメリカに1-0で敗れる大失態を演じてしまいました。母国の名誉を回復したのは、1966年のイングランド大会で、開催国(正式には地域)優勝を飾って、「サッカー生産国」の意地を見せつけました。
 試合前や掲揚台に使用される旗も、それぞれの地域の旗を使用しています。国歌についても、「イギリス国歌(God Save The Queen)」を歌うのは、イングランドと北アイルランドだけ。他の2地域はそれぞれの「地域歌」を歌います。(スコットランド…「Flower of Scotland」、ウェールズ…「Land of my fathers」)五輪についても、このルールが適用されていおり、(これも特殊なんですが、大会運営については、開催国の五輪組織委員会ではなく、FIFA及び各大陸のサッカー連盟がおこなっています)もしイギリス4チームが五輪の欧州予選(U-23選手権も兼ねている)を突破しても、五輪には出場出来ません。代わりに、出場枠に入ったイギリス4チームの分だけ、繰上げで他国が出場出来ることになります。つまりイギリス代表の五輪チームは、存在しないのです。




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