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豆をまきわすれた そして 立春 でもまだ寒い
寒い日には思い出がいろいろ
待ち合わせの時間を決めるとき 「14:00ぐらいに●●でね」。 「14:00に」じゃなくて「ぐらいに」をつけるとき 大学時代に教わった小林せんせいのことを思い出す。
小林せんせいのお宅は 「森の里」というまちで その名の通り へんぴなといっては失礼だけど 閑静な住宅街。 素敵なおうちだった。森の里まで アパートからバスで行くんだけど 本数も少ないし ちょうどいい時間にバスが ない
だからせんせいはいつも レッスンの時間を決めてくださるときに 「バスが着いた時間で来ていいよ だいたい14:00くらいね」とおっしゃるのだ
そんなせんせいは はじめてだった そもそもピアノのせんせいはこわいのだ 14:00と決められたら 14:00だいたい3分くらい前にピンポンを押さないといけないと教わってきた バスの時間のちょうどいいのがなくたって 重たいベートーヴェンのソナタの楽譜なんかをかかえて せんせいのお宅の周辺をぐるぐるしながら その時間を待たないといけないんだ どんなに寒くたって
その小林せんせいの「ぐらいね」が とってもこころにあったかく残っていて わたしも「ぐらいにね」といえる人間になった
寒いときって あったかい思い出が ほっこり浮かんでくる