同級生のいるその家に息子はそのまま泊まらせてもらい、
私はひとり帰宅した。
玄関の鍵を開けようとドアの前に立つと
陽が待ってましたとばかりに吠えているのが聞こえた。
風呂を済ませ、リビングで待ち構えていた陽に盛大に
ひとりきりにした事を謝った。
それでもしばらくは吠えていたが、フンッと鼻息を鳴らし
私にピッタリとお尻をくっつけて丸まった。
ひとりになった。
さて、何をしようと少し胸を躍らせたが
リビングに繋がる階段から
パキ、パキと音が聞こえた気がして固まってしまった。
足音ではないが、誰かが鳴らしたような連続音。
怖っ!
さっきまでのウキウキ感は消え去り、
家にひとりきりだという現実を突きつけられた。
実際には1人と1匹だが。
トイレもしたかったが、怖がりの私は動けずに
陽を抱いてそのままソファで眠りについた。
電気も消さずにだ。
そして今朝目が覚めると
隣で陽が体をぐーんと伸ばして仰向けに寝転がっていた。
目覚めに誰かが隣にいてくれるのはありがたい。
それだけで少しハッピーな気分になる。
陽におはよ、と挨拶をし
手だけ動かしてスマホを掴んだ。
時間を確認すると6時過ぎだった。悪くない。
そのまま夫にLINEを入れたが既読にならなかった。
10時頃に行ってよいか、と入れたのだが。
陽の散歩と自分の支度を済ませて一息ついていると
スマホが鳴った。
「はーい」
「…もう、来てる?」
夫だった。
「まだだよ。連絡なかったから。行っていいの?」
「…色々あって。10時からの診察だけ終わったら
来ていいよ。」
今ちょうど10時だ。今から向かえばちょうどよいか。
「おっけ。じゃあ向かうね。」
面会時間は決まっている。
13時からだ。しかも中学生以下は病室に入れない。
だから正面玄関横のコンビニで待ち合わせて少し話すくらいなのだが。
病院につき、LINEを入れたが既読にならなかった。
のんびり待ってようかとコンビニでおにぎりを買った。
そういや朝ごはん食べてないや。
朝ごはんを食べて、
それでも連絡なければコーヒー飲んで待ってよう。
それが、まさに今。笑
金曜日。(入院9日目) 2025.05.16
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