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2015年06月17日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
CSの「日本映画専門チャンネル」では、今年の元旦から
戦後70年特別企画と題して、様々な企画を放送している。

「李香蘭特集」「黒澤明特集」など、魅力あるラインナップが
連日放送されているが、その企画内容を聞いて今年の正月に
狂喜乱舞(苦笑)したのが「植木等劇場」という特集。

権利の関係か分からないが、なぜか長年「封印状態」であった
末期のクレージー映画4本が初めて放送されると知ったから。

昭和45年公開『日本一のヤクザ男』『日本一のワルノリ男』、
昭和46年公開『だまされて貰います』『日本一のショック男』


この4本が見られることによって、全国のクレージー映画ファン
(私のような?遅れてきた世代の方々)は、多分初めて全作品を


上記の4作品のうち、『ワルノリ男』は今は無き浅草東宝の
オールナイトで、『だまされて貰います』は池袋・新文芸坐の
「植木等追悼特集」で見てはいる。

ただ、両方ともフィルムの状態が悪かったので、キチンとした
状態では作品を見ていないということにもなる。

『ヤクザ男』『ショック男』は、30年近くクレージーファンを
やってきていながら、1秒たりとも見たことなかった(笑)。

これから、殆ど未見と言っていい作品群が放送されていくので、
かつてここで書いていた『蔵出しビッグショー』のごとく(笑)、
感想を書いていこうと思う。

銭にならないような拙い文章でしか表現できないけども…。


一昨日初めて見ることができた。

「無責任男の生みの親」といっていい鬼才、古澤憲吾監督が
最後に監督したクレージー作品。日本一シリーズ8作目。

前々作の『裏切り男』、前作の『断絶男』は須川栄三監督作で、
明るく楽しい東宝映画らしからぬブラックコメディだった。


『裏切り男』は思想が左がかっててるのが難だが)、当時は
路線変更失敗と判断されたのだろう。

古澤憲吾監督が、昭和42年末公開の『男の中の男』以来、
2年半ぶりの「日本一シリーズ」登板となった。

『ヤクザ男』、見る前は非常に楽しみにしていたのだが…。

う~ん…過度な期待はしちゃいけないねえ(笑)。

感想を箇条書きで書くと…

「思ったより普通のヤクザ映画」
「クレージーっぽさが少ない」
「笑わせる場面(およびギャグ)が殆どない」
「中途半端に古い年代設定(封切時点から見て35年くらい前)が
クレージーの笑いの世界とズレている」
「古澤演出と植木御大の演技に精気が感じられない」


…という感じだろうか。

…つうかボロクソだな、こりゃ(苦笑)。

とにかく、あのスピーディーでアップテンポだった古澤演出が
何故か空回りばかりで、全然ハマってないのだ。

「リズム音痴になっちゃった」と言ったほうが適切だろうか。
言われなきゃ古澤監督作品だと気づかないほど。

辛うじて、タイトルバックの文字のデカさで分かったってな
もんだった。

それに…これは『男の中の男』もそうだったのだが、
笑わせるシーンが殆どない。これはマズかった。

植木御大も、たまにカッコつけてたら、後頭部を障子や戸に
ぶつけて「アタタ…」と言うくらいしか「笑い」につながる
演技をやってないのだ。

唯一のギャグ場面は、植木・藤田の決闘場面で匕首に雷が
落っこち、藤田まことがマンガのように感電するとこだけ。

次に出演者だが、クレージー映画でお馴染みの面々は、
ハナ肇・藤田まこと・野川由美子・人見明くらい。

ヒロインは、クレージー作品には初登場の司葉子。
だから、芝居がとってもマジメ(苦笑)。

あとは安部徹・名和宏・睦五郎・山下恂一郎と、日活や
東映の「本物のヤクザ映画」の人たちばっか(笑)。

ほかの出演者も、監督の意向か東宝の意向か知らないが、
普通…というか、全体的に「喜劇の演技が不得手」な人が
多かったようにも思う。横山道代は別にして。

あと…ジュリーのファンは、この映画見て怒ったろうな(笑)。

正規の出演者としてクレジットされてるのに、出演場面は
「侍ニッポン」を着流しで歌う1場面だけだもの。

まあ結局、結論を言うと…。

「少しくだけた普通の任侠映画」なら、まあまあ面白いと
言ってもいいのかもしれないが、これはクレージー映画と
言えないような気がする。

上文と重複するが、少しだけ明るい普通のヤクザ者
(なんだそりゃ)が主人公の映画を見てる感じだった。

それと共に、主題歌と挿入歌がコミックじゃないマジな歌
(『今日が命日この俺の』『八九三の子守唄』)だったのと、
植木御大の歌と踊りが少なかったのも、自分の中では大きく
評価が下がった点だった。

もしクレージーのメンバーが全員出ていて、ヒロインが
浜美枝で、現代が舞台で、歌う場面が盛りだくさんだったら
もっと面白かったと思うが…。

それじゃ、ヤクザ物のパロディにする意味ないな(苦笑)。
ただの「クレージー作戦もの」になっちゃう。

最後に、いちばん見ていてキツかったこと。

それは、植木御大に「疲れ」が見えていたことだった。

長年見慣れていた植木御大のヘアスタイルが少しだけだが
変わり出してて(左の額にだけ髪の毛を下ろしていた)、
そこにも若干の「老い」を感じてしまった。

「一体いつまで、こんな映画やってなきゃならないんだ?」
というような御大自身の気持ちが、少し演技に見えていた
ように感じたんだが…私だけだろうか。





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最終更新日  2015年06月19日 23時36分18秒
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