たこ焼きとラフランス

五十嵐川ラフティング

五十嵐川ラフティング




ゴールデンウィークの頃、探険部で河下りに行ってきた。

場所は新潟県三条市五十嵐川。
天気は降ったり止んだりの強めの雨。
なのに水かさが少なく所々岩が見える。いつもより40センチも水が少ないらしい。

取り敢えずコンディション最悪と考えて下さい。中止論が出たくらい。



さてさて、探険部部室前集合は朝5:30。私はチビタマとセーブオンで待ち合わせて探険部部室に行くことになっていた。

チビタマとの約束の時間の三分前に到着。チビタマにそのことをメールで伝える。
三分後、約束時間ピッタリにチビタマから電話。
「俺、今起きたんだけど…」
「今すぐ来い」

でさ、探検部って時間にルーズみたいなんだよね。なんかチビタマもまだ全然余裕な感じっていうかそれからもまだまだ時間が余ってたくらいにね。

そうこうして車に乗り込む。
乗員は運転手が四年生の男性、助手席が二年生のオープンオタク、左にチビタマ、右に工学四年生の女性。

おしゃべりはまぁまぁ楽しく、途中で深刻に道に迷い、予定の場所へ到着。

その頃雨は最高潮。うっはー!やべぇぜびちょ濡れだぜ!!!

なんかの建物の下で皆で着替える。借りたウェットスーツを装着。
かっこわりぃ・・・。これがさ、もうだいぶ年期入ったぼろっちい、色合いも煤けたピンクにくすんだ水色でセンスがよくない。
その上からグレーのフリースとカッパを着る。その上から救命胴衣とメット。
やっぱかっこ悪いがこればっかりはしょうがないよね。
雨の中ボートとかの準備、グループ分け。

ボートは6人乗り3つと少人数用のシャープなやつ1つ。



この段階で他の一年と話す機会。
出身はそれぞれ大阪、群馬、新潟柏崎、ロシア。



して、期せずして、私は女性四人と柏崎男が乗る船に。
初心者男二人は真ん中、それの前後に二人ずつの女性が乗る。
この陣形の理由は簡単で、真ん中は操縦に関して特にやることがないから。
ただスピード出したいとき漕いでくれるだけでいいと。

乗船。
この頃雨は小降りに。

まずはボートでの腰掛け方とパドル(櫂)の使い方を習う。
女性の説明は親切でいいね。

その場でくるくる回って漕ぐ練習。
ほかの船は先に行き、どうやら我々はしんがりらしい。


期待に夢膨らませさぁ出発。雨は小ぶりになっていた。


最初のホワイトウォーターな感じのところへ差し掛かる。

うわーぎゃーとまったー。

岩に引っ掛かったらしい。
今日は水かさが低いせい岩がごつごつしてるからしょうがない。

ここから先、僕と柏崎君は数回、肩身の狭い思いをする。

経験豊富な女性陣は、自分が何をすべきか熟知してるらしい。
なんかアクティブに船外に身を乗り出して岩を蹴ったり、ジャンプして船を動かしたり。
俺達はオロオローっと。女性に前へ行け、右に寄れと言われ船上をうろちょろ。
はいてる靴がただのスニーカーだから、岩に乗って船を引っ張るのは危険だというそうだ。
あとこれは引け目なんだけど、なんか自分たちの外見が醜い。ビニルカッパとか変な色したウェットスーツとか。

まあ、この大自然の中で引け目感じて自分を醜いと感じられるのは、女性がいたからだと思う。美しい花々に囲まれたダンゴムしみないな感じ。うん、ただの自己嫌悪である。しょうがないさね。

さぁて、我々はその後連続で岩に引っ掛かる。なんか、こう・・・スピーディーじゃねぇし激流下りって感じでもねぇし、なんか興奮に欠ける。

そうしてやや進んだところ、ようやく私はテレビでやるような華麗で激しい河下りを体験したのである。
ブワンッドィッドィファーンて感じ。フワンデュワィーンウォンウォンブィーン!!!

馴れないうちは少し怖いねぇ。ボートから振り落とされそうだもの。正確には未知の落水が怖かった。
スリルはあるのだがこう・・・なんかまだ自分と川との間に隔たりがある感じ。まぁどっかの遊園地のアトラクションに比べたらはるかに楽しいけどね。

さて、どうすれば隔たりが消えるのか。

川に投げ出されりゃいいのさ。

俺はこれから初めてボートに乗る人にすすめるね。早いうちに落水しろと。
もしもの練習とは関係無しに、一度全身川にもまれちまった方が、いい。自分と自然が一つになれる。変な恐怖心とかもなくなって積極的に愉しめる。びしょ濡れで見た目もどうでもよくなるし。
まぁ行き過ぎた先に待ち受けるのは溺死です。ほどほどにしましょう。


そうして私の川にもまれるお話。

再び我々は岩に引っ掛かる。
今回は完全に引っ掛かる。
どうなるんだろうと不安な俺と柏崎。
リーダーは言う、皆降りてと。

・・・ここでか。
めちゃくちゃ流れが急だ。

何か女性皆出たから俺も出る。
水がズウォーって流れてる所になんとか立つ。
岩の上に乗ると逆に滑って危なそうだから、腰まで川に浸かって、流れが急になってる岩場にうまく腰掛ける。

ボートを見る。


・・・あれ?先に行っちゃってるよー。

リーダーは言う、皆自力でボートまで来てと。


つまり・・・ね、頑張って水をかいて来いと。

俺は仰向け状態で両手両足を動かし、がむしゃらに前進。エクソシストのワンシーンを想像していただきたい。ちょこちょこある岩が邪魔くさい。剥き出しの岩がないところにでる。気付いたときには足の届かない急な川を泳いでた。
川に投げ出された時は仰向けで膝を折りたたんで流れに身を任せろとか言われたけども、なんか普通に泳いで平気そうだったし、泳がなかったら下流に流されちゃいそうだったからさ、平泳ぎでボートまで進みしがみつく。そしたら引っ張り上げてくれた。


柏崎は違うボートに拾われていた。
このボートには俺と救出にきたベテラン男性と女四人。

この後、女性の提案で全員ボートの後部に来て船動かすことに。いや別に大した意味があるわけではない。ただの遊びである。
一メートル四方に六人がギュー。


・・・船首が持ち上がって前が全く見えない。
その分めっちゃガンガン進む。岩に突っ込んだところで、船を動かそうとしたのか、スピードを上げようとしたのか、前にいる女性が激しく腰を降り始めた。
座位のバック。
女性のケツが容赦なく俺の胴体にぶつかってくる。
願ったり叶ったりの状況、じゃねーよ。おれの胸部を強襲。呼吸が!呼吸が!

最終的に俺のゴフッていう声に気付いてやめてくれた。
ちなみに、救命胴衣着てるから、女性と密着しても別に胸に触れるわけでもなく。



一方チビタマ君の本格的落水を。
彼の落水は俺の半端なのよりずっと潔い。


簡潔に。

チビタマのボートが真っ逆さまに転覆して、落ちたチビタマ達にコース変更もすでに手遅れな我々が体当たりをぶちかましたのだ。
わざとじゃないよ。
チビタマとロシアが我々のボートに押し潰されるのが見えた。

チビタマいわく、死ぬかと思った。転覆して上を見たら巨大ボートが降ってきたのだから。



その後、女性リーダーの提案でメンバーチェンジ、この船のメンバーは俺、チビタマ、ロシア、オープンオタク、総リーダー、眼鏡男。

やっぱ男だけの方がボートとかだとまとまりが生まれていいね。
もうぐいぐい進んであっという間にゴールへ。



後半ではもう恐怖なんてなくて、皆で雄叫びあげながら漕いだ。


陸に上がる。
身体が水を含んで非常に重い。
船の上でもずっとそうだったが寒い。
皆で着替えて片づけしたあと昼食。

先輩のおごり、ではなかった。
テーブルで待ってる間に先輩におごりがどうか俺が聞くと、隣の大阪が、それを聞くんかい!と突っ込みをいれる。
大阪ってみんなこんなんなのかな。

オムライスを注文。



これが私のラフティング初体験である。実に自分の心は邪だ。

後日談として醜いウェットスーツの後始末がとても面倒だった。
2007-04-29 02:15:46

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