C22トイガン備忘録

2026.05.24
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カテゴリ: カスタムガン
今回は
カスタムガン
「杉浦式自動拳銃」
を紹介します。

​ 動画はこちら ​



実銃の杉浦式拳銃は
中国の「杉浦工廠(のちの北支)」にて
製造されました。
しかし残存数が少なく
資料がほぼ残っていないことから
詳細についてはあまり分かっていません。
一説では
中国の親日派軍閥の援助武器として
製造されたとされていますが
日本軍でも拳銃不足分を補うため
使用されました。
戦後の武装解除に伴い
洛陽にて第一戦区に接収された兵器の目録にも
杉浦式自動拳銃の記載があります。


より詳細な資料はこちら
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

日本軍の拳銃
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構造は基本的に
コルト.32オート(以下M1903)と同様ですが
細かい以下の点が異なります。
・M1903と比較してスライドに厚みがある
・杉浦式拳銃のプリングガイドは
 バレルブッシングまで伸びている
・M1903にはフレームの溝とかみ合うことで
 バレルを固定するにラグが6個あるのに対し
 杉浦式自動拳銃は4個である
・M1903はグリップを1本のねじを通して固定しているが
 杉浦式拳銃はグリップの両側を計4本のねじで固定し
 グリップにも厚みがある
・杉浦式拳銃はディスコネクターがフレームから
 露出している
・M1903ではセフティがハンマーのシャフトを兼ねているが
 杉浦式拳銃では セフティが 別パーツになっており
 フレーム後部に配置している
・杉浦式拳銃はマガジンキャッチが大型になっている
・M1903にはグリップセイフティがついているが
 杉浦式拳銃では省略されている
・杉浦式拳銃はフレームにトリガー周りのえぐれがなく
 トリガーも大型になっている

こちらのページではM1903と杉浦式自動拳銃の
比較を行っています。
​ 今日の写真:希少中国製杉浦式セミオートマチックピストル |コルトフォーラム ​




私がこの拳銃を製作しようと思ったのは
グリップの片面が欠品した
MGC製コルト.32オートを
格安で手に入れたためです。





概観や構造を再現するにあたり
こちらのページの写真を参考にしました。
​ Ultra Rare Japanese Military Sugiura Shiki Pistol, WWII, 2375, FB01338 - Historic Investments ​
グリップパネルは
木材を切り出したのち表面に溝を掘り込み

製作しました。



グリップスクリューの固定方法ですが
フレームが薄くネジ山を切ることが出来ないため
ドリルで穴を開けた箇所へナットを置いて
隙間に重曹を入れて瞬間接着剤を流し込むことで
固定しました。








MGCのモデルガンは
実銃と異なりバレルとフレームを
ピンで固定しています。





これをフレームにプラ板を貼り付けて溝を
チャンバーの下部を削ってラグを作ることで
バレルのラグと溝を合わせて回転させ
実銃のように 固定できるようにしました。
ピンの穴はパテで埋めています。
スライドの内側も削って
バレルを回した時にチャンバーの凸部が
干渉しないように加工しています。






モデルガンでは バレルブッシングを
ネジで止めていますが

杉浦式自動拳銃では
バレルブッシングの突起と

スライドの溝が合うよう回転させて
固定しています。
そこでめねじ部分を切り落とし
はんだで突起を再現しました。


スライドには
プラ板を貼り付けて
厚みを再現したほか
リコイルスプリングガイドの
固定箇所には
切り落としたバレルブッシングの
めねじ部を再利用しました。





リアサイトも大型のものを
新造しました。
スライドとフレームを結合するガイドは
杉浦式自動拳銃の場合片側にしか
ついていないため
一方を切り落として貫通部分を
パテで埋めました。


M1903の実銃には握っている間だけ
発砲が可能なグリップセイフティが
ついていますが
モデルガンではダミーになっています。
杉浦式自動拳銃にも
グリップセイフティはついていないため
盛り上がった部分を削り落として
外観を近づけました。


マガジンキャッチはパテを盛って大型化しています。

塗装には以下のスプレーを使っています。

引き金を引くたびに1発だけ発射する
セミオートシステムですが
M1903の実銃、モデルガン、杉浦式自動拳銃で
それぞれ仕組みが異なります。


モデルガンでは
スライド後退に伴いハンマーが起こされると
ハンマースプリングガイドの突起が下がり
トリガーバーの先端に当たることで
シアとの結合を解除します。

実銃では
発砲によるスライド後退時に
ディスコネクターと連動した
トリガーバーが下がることで
シアとの結合を解除します。







杉浦式拳銃では
フレーム側面に
ディスコネクターが付いており
スライド後退にトリガーバーの真ん中付近を
押し下げるようになっています。
この構造はM1903と比較して
ディスコネクターの形状や
ハンマー周りを簡素化できるため
M1903のコピーである
ルビーピストルにも採用されています。


元のモデルガンでは
トリガーとトリガーバーが固定されていますが
このままディスコネクターを側面に配置すると
後退したスライドとトリガーバーに挟まれて
ディスコネクターが破損する可能性があります。
そこでトリガーバーが可動するよう
新たなトリガーを作製しました。
トリガーとフレームは実銃同様

ピンで結合されています。

今回のカスタムにあたり
セフティの変更が最も困難なポイントでした。
資料不足によりセイフティの仕組みが
不明であったためです。

M1903ではフレームの外側に
シアを固定するための
切れ込みがあるのですが
杉浦式拳銃にはありません。


また、セフティの位置も
シアから離れていることから

バーを介してシアを固定しているか

ハンマー自体を固定していると
推測されます。






今回はハンマーに溝を掘り
セフティの軸が溝に滑り込むことで
ハンマーを固定する方法を採用しました。



ハンマーの加工により
スライド内のファイアリングプレートと
引っかかりやすくなったため
ファイアリングプレートの摺動性が
良くなるようプラ板を貼り付けました。



セイフティは
マルシン製ベレッタM84の

パーツを加工して製作しました。





可動するモデルガンを作製してみると
写真だけでは分からない発見がありました。

例えばM1903と異なる
セイフティの位置や
トリガーの位置
大型化したマガジンキャッチ
などについてです。
手袋を装着した状態でこれらを操作してみると
元のM1903よりも 操作しやすくなっていることが
分かりました。

このことから杉浦式自動拳銃は
単なるM1903のコピーではなく
中国の
過酷な 環境に合わせて改良された
拳銃であると私は考えています。


​参考文献
・月刊Gun 1980年 10月
・月刊Gun 1981年 3月
・日本軍の拳銃
 ホビージャパンMOOK
・「軍糧城 兵器資材引継目録/
  独立第105教育飛行団司令部」

JACAR(アジア歴史資料センター)
Ref.C15010760000

兵器 資材移交目録(航空)
昭和20.10(防衛省防衛研究所)
​
杉浦式自動拳銃にご興味が​
ある方はぜひ♪












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最終更新日  2026.05.24 10:30:04
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