PR
僕がどうしても受けたかった塾。
その当時、創立10年で、その地域に4校舎展開し、
総生徒数400名弱の塾でした。
これは、後でわかったことなんですが、
それまでは、バイトの学生講師を雇うという経営を、
講師は全て、正社員という方針に切り替えるための、
社員募集だったようです。
時期的にも、規模的にも、
これから成長していくだろうという期待感。
その成長を成し遂げるメンバーの中に自分が入ることができる。
そういう魅力も感じました。
そして、この会社の試験、筆記試験はないのです。
面接だけなのです。
1社目や2社目とは違い、
僕の人間性を見てもらえるという期待感もありました。
さぁ、期待に胸を膨らませ、いざ出陣。
試験会場になったのは、よくあるビルの1室。
入ってみると、そこの広さは、
生徒が20名ほど入れられるほどの教室くらい。
十数名の人が、それぞれの仕事をこなしていた。
事務系の仕事をしている2名の女性以外、
みなさん、講師のようでした。
ということは、みんな出勤はこの事務所で、
時間になれば、校舎へ散っていくのかぁ。
ふ~ん、なるほど。 みんな、必ず、毎日、顔を合わせるんだぁ。
なんだか、アットホームな雰囲気だなぁ。
すると、僕に気づいた事務員らしき女性が、
「 今から、担当のものが参りますので、
それまでこちらでお待ちください。」
その部屋の一番奥にある、接客用のソファーまで誘導されました。
何の仕切りもなく、どうやら、僕の入社面接は、
ここで働く人たちには、筒抜けのようです。
どうせ、採用が決まれば、毎日顔を合わせる人たちだから、
最初から僕を見てもらった方がいいやぁ。
これも、この会社の方針なんだろうなぁ。
すると、2人の男性がやって来た。
一人は、30代後半で、何か風格を感じる人。
「 初めまして、つばさくん。
僕は○○というものです。今日はよろしくね。」
す、す、すごい!余裕と風格から出てくるこの笑顔!
この人、もしかして社長かぁ?
もう一人は、30代前半で、強さ、エネルギーを感じる人。
「 どうも、つばささん、私、○○と言います。よろしく。」
うわっ! この人、絶対、剣道か柔道か、
何か武道をしてきた人だ。
この声、口調は、縦社会でもまれてきた人だよぉ~。
若いのに、面接を任されるということは、絶対この人凄腕講師!
約、1時間の面接。 印象的だったのは、
面接というよりは、話合いという感じだったこと。
もちろん、資料などは、手にしておらず、
2人とも僕の履歴書の内容を暗記していました。
そして、質問の内容は、それぞれが違い、
自分でこの日までに、質問内容を考え、
僕の応答に応じて、臨機応変に、
質問を変化させているようでした。
なるほどなぁ。 面接の全てを自分で考えさせる方針なんだぁ。
本当の意味で、仕事を任されてるんだなぁ。
「 これで、私たちの面接は終了です。
次の面接に移りますので、しばらく、ここでお待ちください。」
え? あの人、社長じゃないの?
しかも、「次の面接」って?
「社長面接」って言わなかったよなぁ。
じゃぁ、次はどんな人の面接なんだぁ????
すると、
「 お~う、つばさく~ん!遠いところから、わざわざ、どうもなぁ。
よ~しっ! じゃぁ、面接始めようかぁ。」
な、な、何なんだ、この人?
絶対にこの人が社長だ! 間違いない!
先程の2人を足して、
1・5倍ぐらいにパワーアップさせたような人。
何歳か全然わからない。
肌から見ると、40歳近くに見えるけど、
服装、髪型、歩き方、話し方、目の輝き。
全て、エネルギーに満ち溢れていている。
ものすごいインパクトなんだけど、
どれも不快を感じるとこは一切ない。かっこいい!
オーラ、オーラを出しまくっている。
30代前半の武道系先生は、
この人に憧れているに違いない。
命令されて動いているのではなく、
この人みたいになりたいと思うことで、
自発的に行動しているんだ。
すごい! そうやって人を動かしてしまう会社なんだ!
そう、この人との「出会い」が僕の人生にとって、
忘れることのできない「出会い」になる。
つづく・・・。