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2008年01月25日
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カテゴリ: 本、マンガ
「摂氏零度の少女」(新堂冬樹/幻冬社)



 こういう実録風のものはけっこう好きなんだけれど・・・今回は残念ながら、感性がズレていた模様>私と作者が。

 自分の十代を思い出すと、ヒリヒリして突き刺すような痛みと、凍えるような絶望、そんな中であがき苦しむ心がすぐに眼前に浮かび上がってくる。

 主人公が自分を「ぼく」としたのは、初恋だとか男性への恋心とかそんなんではないと思う。十代の私も「ぼく」と名乗り、「ぼく」と記していた。

 それは「女」という枠にはめられることへの拒絶、男でもない女でもない、ただ「自分」としての存在。それなのに「女性」としての生き方を要求される。違う、私は「女」でも「男」でもない、ただの「私」だ。中性でありたいのだ! 閉塞感。

 そんな中から主人公は「ぼく」を名乗ったのだ、と私は思う。(自分の体験談からいえば)

 母親を冷徹に観察し、毒を盛っていくさまも、もちろん私は考えもしなかったことだが、しかし理解できる部分が確かにある。十代の私は犯罪に興味を持ち、特に世界中の殺人に関する書物を読みあさった。おこづかいをためて「マーダー・ケース・ブック」(雑誌)をコンプリートし、暗記するほどに読み込んだ。

 親からは「精神的に問題があるのではないか」と本気で心配されたが、そういうものではなくて。

 私は何かを打ち砕きたかった。



 何かから脱したかった。

 それが何なのかは分からず、ただ私はもがき苦しんだ。

 そんな十代だった。



 ・・・この「摂氏零度の少女」には残念ながら、そんな内面の葛藤や苦悩が描かれていない。むしろ主人公はどこか壊れた「怪物」だ。

 そうではない、と私は思う。

 怪物ではなくて。

 どこにでもいる当たり前の十代の少女。

 それが何かのきっかけに暴発してしまう。

 ただ、それだけのこと。

 それだけのことではないのか、と。





 (愚痴)こういう小説なら、書きたいし書けるんですけどね。くらーくなるしヒリヒリした痛い話だけれど。でも私にくるのは全然異なるタイプの話の依頼ばかり。どなたか、青春小説書かせてくださいよーう。





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最終更新日  2008年01月25日 12時52分09秒
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