きっュ浮け津


..






「おっはよー!」




く  ろ  マ  ン  ト




大きな声で、挨拶してくる。

今日は、むこうの優希高校のキャプテンが復活したみたいで・・

試合続行。

男子はもうしたみたい。

確か・・

十五対十で、こひっちが勝ちらしい。

で、女子のも見たいってハリキッテいる。



「五月蝿いな、タッツン。セミだけで十分、五月蝿いのわ。」


そういかにもたいくつそうな、顔で言うと

「ま、なにわともあれ、かたなあかんでー?」

そう顔を覗き込む。


「あたりまえじゃない。」

そう胸を張る。


光心満高校。

そう、有名じゃないんだけど・・

優希高校に勝ったら、きっとひろまるはず。



キーンコーンカーンコーン


「あ゛ーっ」や「はーっ」や「やっとおわったー」の声が、教室いっぱいに満ちる。

部活がある葵は、そう達成感みたいなのは感じない。

とゆうか・・いまにも心像が破裂しそうなくらいドキドキしてる。



「勝てる・・よね?」


そうポツリとつぶやいた。

すると、

ポフッ

「リラックスせな、勝てるのも勝てへんでー?」

関西弁・・。


「タッツンじゃないか。頑張るよ。勝ったらジュースおごってねー」

「了解。」

そう笑いあう。



『少なくとも・・恐がらないでくれたから今はすわない』



昨日の事が、ふと記憶によみがえった。


今・・何してるんだろ。





「よーっし!今日は必ず勝とう。今までの私たちの努力、精一杯だすんだから!」

「はいっ。」

気合の入った声が響く。


女子の中で、キャプテンは葵。

男子は、竜。

どんな血ひいてるんだか・・。


騒がしいと思ったら優希高校のバスケ部、女子が来た。


「先輩、昨日練習しなくて良かったんですか?」

「楽勝よ楽勝。こんなへなちょこなところで、とまってる余裕無いわ。」


結構体育館に響く。

見に来ている、男子バスケ部も・・普通の人たちも見ている。



「自信過剰。」

ポツリと葵がつぶやく。


キッと、さっきの楽勝と言った人がにらんだ。

逆にフッと笑ってやる、葵。



「試合開始!」

その声とともに、ジャンプボールが始まる。


バンッ。



むこうのチームの手にあたった。


そこで、花島がキープして高瑠にパス。


そして、攻めの葵にパス。



やっぱ、きわめつけは



シュート。


あれ、簡単じゃない?

おかしいな。


バンッババン。


体育館にボールの音が響く。


どんどんシュートしていく。

「やっぱ努力も無駄じゃないね。」

そう呟いて、竜に手をふる。

グットと手をだす、竜。


試合は続いていく。


結果

二十対五


「勝った・・!?」


その瞬間、ワーッと歓声がおこった。


「やりましたね、先輩!」

そう泣き抱きついてくる後輩。


「うん、努力は無駄じゃなかったね!」


夜まで部活してた。
クタクタだった。
無駄じゃない、十分輝いてた。
努力したら、かならずむくわれるなんて思いわしない。
ただ・・

練習したぶん、輝いた。



「ありがとうございましたー。」

最後の礼。




「ふーっ、やった!」

そう竜に言う。

「なんや、楽勝やんけ。」

「いや、全然。すっごい頑張ったし。」

「そうかそうか。」

そういって頭をなでる。



「コーラ!」

「へいへいー。」

そういって、ジュースをおごってもらいながら帰る。


夕日が雲に反射していて、鏡に映しているみたい。

綺麗。



「ここまできたら、もう有名になっちゃうかな。」

「多分、そやな。たくさん試合とかよばれるんやろうか。」

「その分練習しないといけないわねー。」

少し愚痴、次、バスケ。

で話し合った。


「じゃ、ここで。バイバイ。」

「ああ、ほなな。」




炭酸を口に運ぶ。

喉にしみて、気持ちが良い。

「ぶはー。」

小さく言う。




「今日公園行って、サテンに会おうかな。バスケのコトもいいたいし!」

吸血鬼に少し興味をわかせた、葵。

いつ血をすわれるか、なんて考えもしなかったのだ。


ただバスケで優勝した。

それだけがうれしくて・・

スキップぎみで家へと急いだ。




ヒラ ヒラ ヒラ



舞うのはいつもくろマント・・?



もしかしたら






紺色なのかも知れません。


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