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ymo7319

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2006年04月17日
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カテゴリ: 映画評・劇評
ちょいと古い映画である。
1981年。奇しくも原作者の横溝正史の没年にあたる。ちなみに「おれたちひょうきん族」の放送開始もこの年である。
昭和初期、肺病を患い蔵の中に隔離された聾唖の姉とその姉を慕う弟の妖しい関係を描く耽美で幻想的な映画である。
原作の設定では姉弟、特に姉は美形となっているが映画の中の姉はブーであると思う。当時の価値観でいうと美人かもしれないが現在の美人基準にはあてはまらないであろう。でもそこがいい。監督の狙いとは違うかもしれないが韓国映画の「地球を守れ」(2003年)のヒロインに通じるものがある。不細工故の痛々しさが作品の退廃的な美しさに拍車をかけている。ちなみにこの姉役の松原留美子女氏はニューハーフということで当時話題になったそうである。私は作品を見る前にこの事実を知ってしまったために姉の顔がアップになるたびにヒゲの剃り跡が気になって作品に入り込むことができなかった。ふ~。
また、この作品には若かりし日の中尾彬氏も出演されている。30代中盤くらいであろうか、今よりもワイルドな印象である(役づくりの可能性あり)。チョイ悪おやじを先取りといったところである。カッコいいので一見の価値あり。
冒頭で中尾氏に襲いかかってくる蛇がゴム製の玩具であることを隠しもしない潔さもまたよし。
作品全体の妖しくノスタルジックな世界観もすばらしく主題歌の気持ち悪いフレーズもピッタリマッチ。
弟の台詞が全部棒読みなこと以外ケチのつけどころが見当たらない。
好き嫌いは分かれるであろうがジュリーテイモアの「タイタス」ばりに凄い映画であることは間違いない。72点。
蔵の中パケ.jpg





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Last updated  2006年04月18日 05時46分59秒
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