いくつになってもテレビっ子

いくつになってもテレビっ子

原作を読んでみたくなるね。


著者名:スーザン・シュウォーツ
出版社:早川書房

感想:
オペラ「パルジファル」に原案をとったというアーサー王伝説がらみの物語。だが、ひさしぶりに「もしキリスト教がなかったら」と思わせられる作品。累計の物としては、マリオン・ジマー・ブラッドリーの「聖なる森の家シリーズ」とか「ファイヤーブランドシリーズ」などがあり、仏教徒の私にはなるほどねと思わせられる内容だったけど。
で、これはこれでキリストの磔を見て笑ってしまったがために永遠の命を与えられて苦しむという主人公がなかなかです。「パルジファル」の中では端役であるクンドリーを主役に据え、聖杯伝説を下敷きに進む話は苦悩に満ちてます。永遠の命や輪廻転生がけして僥倖ではなく、苦しみ以外の何物でもないのではと思えます。
でも、私は原案である「パルジファル」の方を知らないので、いつかオペラを見てみたいですね。ワーグナーだそうだから凄そう。

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