2007/10/10
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カテゴリ: 心象風景
hiraku


 『空は丸かった。
  そんな風に思えるくらいの広がり。
  何も邪魔するものなんてない。
  雲があるけれど、
  そんなものになんか、負けないくらいのまたたきがあったりする。



  他の存在が眩しすぎて、
  今、自分にとって、
  大切なものを、見つけられないときがあるんだ。
  見えるはずなのに、他の光に飲まれてしまって、
  それに気づけない。

  手探りしたって、掴めない。
  輝き溢れる光が、時には自分を苦しめる痛みになる。

  太陽をなぞろうとしても、
  眩しすぎて、その輪郭をうまくなぞれないように、

  描こうとしたって、うまく描けないんだ。

  満月のままの、
  満たされた世界を、いつまでも取っておこうとしたって、
  欠けて、見えなくなる。

  ぼくらはいつも新たな世界を求むんだ。

  何かを得ては、何かを失う。
  月は満ちて、欠けていく。

  何も見えなくなったと思い込んだ。
  けれど、
  無の世界になった空に、見えたのは―


  今まで気づくことができなかった、光だった。
  太陽も、月もない、
  眩しすぎる光がない世界には、
  いつもでは見ることができない光があった。
  ヘッドライトが通り過ぎれば、
  薄れてしまうけれど、
  ここには、確かに光があった。


  いつもはそばにあるけれど、
  気づくことができないそれは、
  ぼくらにか弱い光をくれる。
  か弱いぼくらだ。
  だから、そんな小さな光でも、
  時には糧になるんだよ。



  月は欠けて、満ちていく。
  何かを失っては、また何かを得ていくんだろうな。

  そうして、またぼくらは歩いていくのか。


  イマ、ホシガナガレタ―』








































































「なんか無理してるよ」




街を見下ろせる高台。

ベンチに腰掛けて、

肌寒さを紛らわすホット缶コーヒーを手元で遊ばせながら、

そう言われた。



「え?」

言われた言葉は、あまりにも的確だった。

だから、ごまかそうとしても、


ごまかしきれなかった。



「オレがお前の立場だったら、きついもん、そりゃ」



そう言われて、僕は笑う。

あまりうまく笑えなかったけれど、笑う。

そうしなきゃ、不意に零れ落ちてしまいそうだったから。



吹き付ける風は冷たくて、

すぐにでも立ち去りたいような空間だったのに、

僕はこの場を離れたくなかった。



むしろ、気づけば、色々とぶっちゃけていた。


きみは、ただ頷いてくれる。



先週末から、

気持ちが落ちていたから、

この日の朝、

友人たちに会っても、明るくなんて振舞えなかった。

いつもなら、

言いたいことや、話題をあれこれ話すのに、

何も頭の中から生まれない。


昼食、ちょっとした沈黙、作り出したのは、ぼく?


みんなと別れて、一人になって、

色々と自分を責める。


もっとあーしていればよかった。

もっとこうしていればよかった。

なんでできなかったんだ。


そう思いながらも、

締め切り間近の課題に手をつける。

それでも、

当然、やる気がないから、手は一向に進んでくれない。

その時、

着信音。


メール。




「今、家にいた?」



「いたよ。どうしたの?」


と、返信する。


「ちょっと出かけない?」



車で迎えに来てくれて、

高台まで連れて行ってもらった。




僕に元気がないこと、

見破られていた。

よく心配してくれる。


そして、今回も心配してくれたみたいだった。



僕の愚痴は、

行き先を知らない。

答えが見つかりそうで、見つからない。


つまりは、グダグダしているもの。

どうしようもないことなんだ。


これ、が原因、って言うわけじゃない。

色々なものが重なって、大きくしていく。


みんな持っている。

だから、自分だけが持つ特別な不安とかでもない。


でも、

少しだけ、愚痴った。

どうしようもないことを愚痴った。


「周りのみんなが幸せそうだからさ、週末とか、ちょっとね。。。」

「やっぱ弱音を吐きたくなる時あるじゃん?それを気軽に言える相手が欲しい時も、正直ある」


僕の言葉は意味を持たない、くだらない。

山から吹き落ちてくる風で、どこか遠くに飛ばしていってもらいたい。

くだらない。

くだらない。

くだらない。

けれど、

そのくだらなさが、

なぜか、

僕をいつまでも、苦しめる。



コーヒーを飲み干して、一通り話した。

「時々、みんなとも喋るんだ。お前の立場になっちゃったら、お前みたいに、振舞えねぇって」

ゆらりと煙が昇っていく。

僕はそれの行き先を辿ろうとして、途中でやめる。


「いや、オレなんてダメだよ」


僕がそう言うと、きみは煙草を押しやって、空き缶の口に落としていった。


「ダメなんかじゃねぇよ」




さっきまでの温かい缶コーヒーはもうない。

けれど、それに似た、

いやそれよりも温かいモノに触れた。




山道だから、帰り道はただただ下るだけ。

景色と一緒に聴き慣れた音楽が流れる。


涙腺が弱くなりそうだった。





「じゃあまたね」

手を振る。

「ありがとう」



僕はまた助けられた。

何かが変わったとかじゃない。

僕の周りの何かが特別変化したわけじゃない。

でも、

友人の言葉や存在が、見えない何かを、僕に教えてくれたような気がする。




そして、

その夜。

突然の電話。

「これからビリヤード行かない?」

夕方、高台に行った友人と、他の仲の良い友人2人を加え、

4人でビリヤード。


ガキみたいに、はしゃいだ。

たった1時間なのに、

うっすら汗を掻いてしまうくらい、はしゃいだ。


終わって、一息ついたときには、みんな喉が少しかれてしまっているくらいだった。


そのくらい、楽しんだ。


その後、普通に帰ると思ったら、

車を運転する友人が、違う方向にハンドルを切る。


見えてくる景色は、昼間も見た景色。


デジャヴ?


そう、高台。


「なんかデジャヴだね」

僕が笑う。

「確かに。でも昼間とはまた違うっしょ」



雲があるかと思ったら、

ぽっかりその部分、見上げたところだけは、何もなかった。


暗闇、振りまいたように、またたく星。

こんなにキラキラ光るもんだっけ?

そう思わせるくらい、輝いていた。


見下ろせば、街の夜景。

見上げれば、満天の星空。


いつもは気づかない、そんな光。

満月だったら、星の光は奪われちまうんだ。

でも、

その晩は、邪魔しなかった。


いつもそばにあるから、見えないものがあったりする。

こんな風に当たり前のように、遊ぶことが、実はとても貴重だったりする。



「あ!流れ星!」

「え??」

僕と、もう一人の友人は見逃した。

とても綺麗な光を放ったらしい。


負けじと空を見上げる。


カウント30。

言い終わったら帰ろうな。

刻々と減っていくカウント。

暗闇とにらめっこ。



けれど、

結局、見ることはできなかった。



でも、

なんだろう。

もっと大切なものは見つけることができたような気はするんだ。

具体的には言えないよ。

それに、気持ちが完全に上向いたわけでもないよ。

それでも、

なんか、いつも見ることができなかった、

何かを、その何かの一瞬の姿だけでも、捉えることができたような気がする。


当たり前のようにあって、

でもそれが当たり前すぎて、

時には、それをないがしろにしてしまいそうになる。

失った時に初めて気づくんじゃダメなんだ。

違う。

当たり前とかじゃないんだ。


僕のそばに在ってくれてありがとう。

そう言える存在なんだ。



下手をすれば、僕は手放してしまいそうだった。

そのくらい気分的に落ちていた。

だから、

僕に大切なことを教えてくれたこの日のことは、

忘れやしないだろう。

















































*******************

おはようございます。

ゼミの課題は何とか終わり、先ほど、先生宛にメール送信できました。

そして、

パソコンの前に座っていたら、

このようにブログを打っていました。


最近、自分自身をうまくコントロールできない時があったりします。

時には感情に任せてしまったり、寝てしまったり。

でも、今は今、こう言うときなんだろうな…

と、少し諦め半分、過ごしています。


外の天気は曇ったり、晴れたり。

今の僕もそんな感じでしょうか。

雨が多かったりするんですけれどね笑


さて、午後からは講義があるので、

準備して大学に向かおうかと思います。

お返事の方が遅くなってしまい、申し訳ありません。。。


それでは、また。





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Last updated  2007/10/10 11:36:02 AM
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