Momo's Angels

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2005年04月01日
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私がちょっと若かった頃、ある職種に対しての強い夢があった。

それからは、その職種に就きやすい大学を決めた。
必要な語学のため、留学をした。資金は7つ年上の兄が作ってくれた。
履歴書には十分な実績が書ける内容の学生生活を過ごした。
履歴書は20枚綴りだったが、それを5冊分書き尽くし、最も良く出来た1枚を送った。
その会社が毎年中堅職員を送っているという、自己啓発のセミナーを受けた。
私が一番若い参加者だった。
毎日ジョギングをした。



4月1日、辞令公布。

なんと私は、本店への辞令であった。1人だけだった。
私の望んでいた職種の採用者達は約20名。「どこの部署でもいいけど、みんなと一緒のことでいい」と言っていた子達はその中にいた。
ショックのあまり、涙がこぼれた。
そしたら止まらなくなり、声を殺して泣き続けた。私のショックは周りにすぐに知れ渡った。
その日の予定は一日中続いたが、それと同じく一日中涙は止まらなかった。
今朝初めて会った上司となる人の一人が、私を呼び出して「すまなかった」と謝った。

家に帰ってようやく辞令の結果を家族が知った。
いつもはばらばらな家族だが、みんな集まり、母だけは私と一緒に静かに泣いていた。
もともと静かな家族だが、その夜は誰もなにも言わなかった。

1年後、異例で私は念願の職種に異動になった。


自分が不良品に思えた。だから遅れをとったと思うようになった。
自分の容姿と能力に相当していないからだと思った。
哀れだった。

それからは、強く願うことはなかなか手に入らないのだ、と考えざるを得ないことが続いた。
向上心は摘まれるかのごとく。

私は自分を見失った。
7年後にその会社を去った。

結果からすると、夢がかなったことは確かではあった。

あれから15年、今でも4月1日が来ると、心がしぼむ。
「本当に強く望むことは、手に入らない」という格言と、若かった自分のうぬぼれに呆れながら。






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最終更新日  2005年12月17日 14時15分07秒
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