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2026.06.30
「言われたことをやる」の本当の意味とは?「一手間」の習慣
テーマ:
学校・教育
カテゴリ:
経営論
「言われたことをやる。」
一見すると、とても当たり前の言葉です。
しかし、この言葉ほど「解釈」によって結果が大きく変わるものはありません。
私は、これまで多くの講師や社員、生徒と関わる中で、「言われたことをやる」という力こそが、人生や仕事の評価を大きく左右する能力なのだと感じています。
そして、この能力は才能ではありません。
「考え方」と「習慣」で身につくものです。
今回は、学習塾を経営されている方、教室長、講師の皆さんに向けて、「言われたことをやる」という言葉の本当の意味についてお話ししたいと思います。
■「言われたことをやる」のに、なぜ評価が分かれるのか
例えば、こんな場面を想像してください。
上司がこう言います。
言われた側は一生懸命掃除をしました。
床を掃き、ゴミを捨て、机を拭く。
本人は「ちゃんとやりました」と思っています。
ところが、上司は首をかしげます。
「棚の上のホコリは?」
「窓は?」
「玄関マットは?」
そして、言われた側はこう思います。
「ちゃんと掃除したのに…。」
「なんで評価されないんだろう。」
「自分だけ厳しく見られているのではないか。」
「完成イメージの違い」です。
■仕事には「言葉になっていない期待」がある
指示を出す人の頭の中には、必ず「完成形」があります。
しかし、その完成形を100%言葉にして伝えている人はほとんどいません。
つまり、
「掃除しておいて。」
・ここまで綺麗になっているだろう。
・ここも気づいてくれるだろう。
・このくらいは当然やってくれるだろう。
という「言葉になっていない期待」が含まれています。
一方、指示を受ける側は、自分なりの「掃除」の定義で行動します。
だからズレが生まれるのです。
ここで重要なのは、
「どちらが正しいか」
ではありません。
「相手がどんな完成形を想像しているのか」を考えられる人ほど、高く評価されるという事実です。
■優秀な人ほど、「言われていないこと」を考えている
学習塾でも同じことが起こります。
例えば、
「プリントを配っておいて。」
と言われたとします。
普通の人はプリントを配ります。
しかし、優秀な講師はそこで終わりません。
「配る順番はこれでいいかな。」
「欠席者の分は取り分けておこう。」
「名前を書いていない生徒はいないかな。」
「授業が始まる前に机も整えておこう。」
このように、「次に困ること」を先回りして考えます。
だから仕事が速いのです。
だから信頼されるのです。
だから重要な仕事を任されるのです。
決して特別な能力ではありません。
「相手の完成イメージを想像する習慣」があるだけなのです。
■「言われた通り」ではなく、「期待以上」を目指す
仕事で評価される人は、
「言われた通りやりました。」
では終わりません。
常に、
「相手は本当は何を求めているのだろう。」
と考えています。
この違いは、小さなようでいて非常に大きな差になります。
特に塾という仕事は、「人」が商品です。
授業も、
面談も、
保護者対応も、
清掃も、
すべて「期待値」を超えられるかどうかで印象が決まります。
つまり、
「言われたことをやる。」
とは、
「言葉だけを実行すること」ではなく、
「相手が思い描く完成形に近づける努力をすること」
なのです。
■「もう少し工夫すれば…」に気づける人になる
仕事を見ていて、こんな場面によく出会います。
「あと少しだけ工夫すれば、何倍も良くなるのに。」
そう感じることがあります。
例えば、
プリントを少し揃えて置くだけ。
ホワイトボードを少し見やすく書くだけ。
机の向きを少し整えるだけ。
生徒への声掛けを一言増やすだけ。
保護者への報告を一文丁寧にするだけ。
どれも数十秒で終わることです。
しかし、この「数十秒」が積み重なることで、
「この先生は安心して任せられる。」
という信頼になります。
逆に、この感覚が育っていない人は、
「ちゃんとやっています。」
と言いながら、なかなか評価されません。
本人は努力しています。
しかし、努力の方向が「完成イメージ」とずれているのです。
■「どうせやるなら」を口癖にする
では、この感覚はどうすれば身につくのでしょうか。
私は、とてもシンプルな方法があると思っています。
それは、
「どうせやるなら。」
という言葉を、自分の口癖にすることです。
どうせ掃除するなら、
「もう一か所だけ綺麗にしよう。」
どうせ授業するなら、
「あと一つ、生徒が笑顔になる工夫をしよう。」
どうせ会話するなら、
「最後に安心できる一言を添えよう。」
どうせ掲示物を貼るなら、
「少しでも見やすくしよう。」
この「一手間」は、決して大変なことではありません。
しかし、その積み重ねが、「仕事への姿勢」をつくり、「信頼」を育て、「評価」を変えていきます。
■塾の文化は、「一手間」を大切にする人がつくる
学習塾は、マニュアルだけでは良い教室になりません。
「誰かが気づいてくれる。」
「誰かが少しだけ工夫してくれる。」
そんな小さな積み重ねが、教室の空気をつくります。
そして、その空気は生徒にも保護者にも必ず伝わります。
教室がきれいな理由。
対応が心地よい理由。
生徒が楽しそうに通う理由。
保護者が安心して紹介してくださる理由。
そのすべては、「どうせやるなら、もう一手間」という文化から生まれるのです。
だから私は、「言われたことをやる」という言葉を、「指示をそのまま実行すること」とは考えていません。
「相手の期待を想像し、その期待を少しでも超えようとする姿勢。」
それこそが、本当の意味で「言われたことをやる」ということなのだと思います。
そして、その姿勢は、講師としてだけではなく、一人の社会人として、人生を大きく変えていく力になるはずです。
今日からぜひ、一つだけ意識してみてください。
「どうせやるなら、もう一手間。」
その小さな習慣が、あなた自身の評価だけでなく、教室全体の価値を少しずつ、しかし確実に高めてくれるでしょう。
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Last updated 2026.06.30 12:07:17
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