きのうは、別の良心的ミニシアター シネ・ヌーヴォ
で「 陸に上った軍艦
」を観て来ました。
今年95歳の 新藤兼人
さん(言わずと知れたあの映画監督です)の体験にもとづく、証言とドキュメンタリー・ドラマで構成された、 ユニークな反戦映画
です。
私が「戦争」という言葉から受ける第一印象は、実は悲惨さでも残酷さでもなく(ましてやカッコ良さなんてものでは毛頭なく)、今まで何度も言ってきましたが 理不尽な暴力の耐え難さ なんです。これといった正当な理由もなく、気分次第で殴りたいから殴る。これって幼児虐待やDVに相通じるものがあるでしょう。 自分の心の奥深くにも加害者、被害者の記憶が潜んでいるので 、余計に敏感に反応するんだと思います。
兵役体験者には悪夢のような体罰の数々が映画には出てきます。その中の一つ 精神注入棒 。角材の角はそのままに残してバットのように加工した尻叩き道具です。私はこれとほぼ同じ物をほんの10年程前に、勤務先の生徒指導室でお目にかかりました。体育の年配教師が、生徒の尻をこれで叩いておりました。「お願いします」「ありがとうございました」と言え!と命令しながら。その教師にしてみればお遊びのつもりだったのかもしれませんが(確かに青痣ができる程強く殴ってはいません)、さすがに周りの者は教師も生徒もいい気がしないので、我々は抗議してやめさせました。(体育教官室ではその後も続けていたかもしれません)
今また復古調が、何か新しいブームのように湧き起こって来つつあります 。安倍総理の言う戦後レジウムからの脱却というその 戦後レジウムとは反戦・厭戦の中で生まれた平和主義のこと でしょう。ちょうど50年前にも反戦・平和思想を憎み、同じことを言って憲法「改正」、再軍備に熱をあげた戦犯総理(岸信介)がいました。 50年という歳月が反戦・厭戦気分を薄め、戦争体験を風化させたのは事実だとしても、戦後62年間、好戦派や戦争を食い物にする死の商人たちの野望を許さず、曲がりなりにも平和を守って来た人々の運動と良識を讃えずにはおれません。
今年の夏はいろいろ勉強させてもらいました。まだまだ足りません。もっと知ってもっと考えたいと思います。
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