ペガサスの独り言

ペガサスの独り言

高校入学直前(長男)


そう思って、少し長男に負荷をかけようとするのですが、どうもなかなか前に進みません!
相変わらずPC前生活のままだし、朝起きられる訳でもなく・・・
そんな状態のまま、もうすぐ入学を迎えようとしていたある日、自分にとって、いや我が家にとって、運命の日を迎えるのでした!!(大袈裟です。笑)

妻のブログ友達から連絡が・・・
法事で東京へ来るという彼女(実はmiyaviちゃん)。
せっかくだから逢おうよ♪という話の中で、実は自分の子供(葵ちゃん)が同じような状況にあることを告白してきたのです。
半年位前から調子が悪いとの事。
ただし、私立中学に通う葵ちゃんは、進級できるだけの出席日数をクリアーするために、カウンセリングルーム登校を続けている!との事でした。
そして、その病名が「起立性調節障害(OD)」だったのです。

妻の記憶によれば、長男が不登校になったばかりの頃、新聞の小さな記事に「OD」の事が載っていたのを見たことはあったそうです。
「症状がそっくりそのままだ!」とは思ったらしいのですが・・・
それ以上調べるわけでもなく、今に至っていました。

改めて調べてみると、長男の症状はまさにODではありませんか??

血液の循環を調節する自律神経の失調による低血圧が原因で、朝起きると活発化するはずの交感神経がうまく作動しないために脳に血液が正常に送られず、色々な症状を引き起こすとされています。
思春期の子供に起こりやすく、その症状ゆえに勘違いされやすいのですが、「怠け」でも「気のせい」でも有りません。
そして本人の努力で治る病気ではありません。
時間はかかりますが身体が固まれば治る病気だそうです。

「ショック」でした!
今まで自分が長男に課してきた事は、無理な注文だった訳です。
朝起きられないのも病気のせい、勉強ができない(集中力が無い)のも、昼夜逆転(睡眠障害)も、全てがODという病気の症状だったのです。
そしてその病気は、ストレスの無い生活をさせて「見守る」事こそが、治療法だったのです。
男の子の場合であれば、高校生になると症状が現れなくなる確立が高いそうです。
(女の子の場合は、その確立は半分以下だそうですが。)

無知を後悔しました!
自分のやってきた事は、定期的に長男にストレスを与え、それに耐えられるように努力しろ!そういったスタンスだったからです。
そのことによって、長男の体調はあまり良くなっていなかった・・・
ただ、そんな状況の中でも長男が前向きに動けるようになっていったのは、母の存在があったからでしょう。
妻のむかつくほどの「お気楽(?)」な性格が長男を守り、過保護なまでの目配りによって、彼自身の平穏は保たれていたのですから。

miyaviちゃんが東京へ法事で来た時に、お互いの子供も一緒に食事会を開きました。
今に至るまでの苦労話はもちろんですが、周りの人達にどうしても理解してもらえない苦悩などを語り合いました!(サボリにしか見えない。精神的な病気としか見てくれない。などなど・・・)
家族でさえ理解できない病気を、他人にはなかなか理解してもらえなかったのです。

それなりに病状が良かった長男の「自信たっぷりの演説(?)」を、嬉しそうに聞いていた葵ちゃん。
症状が改善されなくて思い通りにならない身体に不安でいっぱいだった彼女にとって、希望の光が見えた瞬間だったのではないだろうかと思っています。

それからというもの、miyaviちゃんとはお互いに連絡しあい、子供の病状を気にかけるような関係になりました。
家族だけで苦しんでいた2年もの月日。
それが、miyaviちゃんという同志(?)を得た事により、それまでには考えられなかった気持ちの余裕が生まれました。
この出会いは、自分の人生の中で、とても大きな転機となりました。

そして、長男の高校生活が始まるのでした!

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: