「夏炉冬扇」

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2005/12/01
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カテゴリ: 問わず語り
東京に住んでいるにもかかわらず、幼稚園の頃から小学校の低学年の頃まで、なぜか年に1回位スキーに連れて行かれた。

その頃のスキーは結構ハイソな遊びで、我家は決して裕福な家庭ではなくむしろ貧しい方に属していたと思う。それでも、スキーに行けたのは、母親が北海道出身であることと、多分兄貴の学校の冬休み行事に一緒に参加していたためだと思う。

あの頃のスキーの道具は、今ほど進歩していなくて靴を履くのも、板を着けるのも一苦労だった。何でこんなに苦労して寒い山の中(当時は今のように綺麗に整備されたゲレンデというより、本当に山の中というイメージだった)へ出て行かなければならないのか。と心の中でぼやいたものだ。

そして、ゲレンデで母親と一緒に滑るのだけれども、当然、道産子の母はスイスイ滑る。教えてくれるのは、板をハの字に開け。そして踏ん張れ!(技術語ではプルークファーレン)の繰り返し(-_-;)オイオイそれだけかよ…。

しかも板の滑りが悪いからと言ってすぐに板にワックス(今のリキッドタイプのような立派なものではなく「銀パラ」と呼ばれる、銀色のロウみたいな奴)をこすり付ける。自分的には板の滑りが悪い方がスピードが出ないため怖くないので、ありがた迷惑、余計なお世話なのだけど…。

ワックスをつけると、異常に板の滑りがよくなったような気がして余計に腰が引けてしまう。挙句、あっちでゴテッ、こっちでボコッ。ゲレンデ中に穴を掘りまくる。

夕方まで母は黙々と滑り、宿に帰ると他の父兄とよく話をし、よく食べていた。私はというと既にグロッキーで、夕飯の時には既にうつろな状態で舟を漕ぎ、部屋に戻った記憶も無い。

で、次の朝。子どもなので筋肉痛があったかどうかは覚えていないけど、ドロローーンとしながらも、母親の言うがままゲレンデへ…。

しかし、ここで大きな変化に気が付く。昨日どうしても出来なかった事や、転んでばかりいたコースが、今日は出来たり転ばず滑れたりする。前の日に悔しい思いをしただけ、それがとても嬉しくて、仕方なかった。



もっとも、子どものときのスキー体験のように、10点がいきなり80点になるような感じではなく、三線の場合は、どう考えても10点が11点になるだけなのだけど…。

それでも昨日、どうしても上手く弾けなかったフレーズが、今日、1回でも間違わずに弾けたりすると。すごく嬉しくて楽しくなる。いい歳をして恥ずかしいけど、童心に帰るというのか、よし!明日また頑張ろうという気になる。

そうして、ひと弾きの単音がやがてフレーズになって、段々と曲っぽくなってくる経過で、悪戦苦闘・苦悶している自分も悪くないな、と思っている。(決して自虐的と言うわけではないよ^_^;)不思議なものだ。





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最終更新日  2005/12/01 10:05:33 PM
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