さあ、いくわよっ!

さあ、いくわよっ!

2010年04月24日
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テーマ: 泣いた話(700)
カテゴリ: 泣いた話
大好きだった彼と別れたのは、卒業後私が帰郷し遠距離恋愛になったため、彼がなかなか就職できず結婚できるのか悲観したため、そんな理由は後付け・・・。
ほんのわずかの時間でも離れると辛くて淋しくて悲しくて・・・不安が大きく膨らんでもう耐えられなくなって・・・で、両親の勧めでお見合い。
心の中では、
「結婚しないでくれ!」
と彼が結婚を止めてくれるような期待をしていた。
でも彼からは何の連絡もなく、私は見合いの相手と結婚・・・・しそうになって、でもその後、ひと波乱あって、後 長男の今の夫と知り合い結婚・・・(話せば長い話なので省略)

新しい家族、舅、姑、小姑、・・・めまぐるしい新婚生活。

1年後、実家に戻って出産し、その日は父母が外出、生まれたばかりの我が子はすやすやと眠って久しぶりに平和な時が流れていた。


「はい、もしもし」

「もしもし」

即、彼だとわかった。黙ったまま受話器を握り締める。
いる!今そこに!音はないけど息遣いを感じる。長い長い沈黙。今までのすべてが夢で 今この瞬間 私たちは向き合い見詰め合っている。

抑えに抑えた声で彼は話し始めた。
「幸せですか?僕、結婚しようと思います。君が今幸せかどうか確かめたくて・・・」
「幸せよ・・」
声が上ずったので思わず口を押さえてしまったが、私ははっきりと答えた。

「よかった。」
安堵の声・・。


それは彼の最初で最後のラブレター。受け取っていないラブレター。
私は今初めて知った真実にクラクラした。
でも時計の針は戻せないのだ。

「これで僕も安心して結婚ができるよ。」
「ぅん」


「ふぎゃー!」
わたしは、とっさに受話器を置いてしまった。彼にこの泣き声は聞こえてしまっただろうか。「お幸せに」と言えればよかった。

彼の手紙は父母に握りつぶされていたんだ。
興奮して頭の中が高速回転をしているようだ。

「ふぎゃー」

我に返り、我が子を抱き上げあやしているうちに涙があふれ、止まらなくなった。私は、我が子に涙を吸い取ってもらうかのように胸元にギュッとひきつけ泣き続けた。










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最終更新日  2010年09月30日 12時28分36秒
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