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December 19, 2013
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カテゴリ: コラム
次に,各コネクタについて説明していく.
表に戻ってもらうとその種類の多さに愕然とするかもしれないが問題なのはコネクタの種類ではなく接続ケーブルが同じでも扱い方が変わるということが多々あることやレベル差によって扱い方が異なるということなのだ.
アナログとディジタルの表をみて気がついた方がいるかもしれないが既に音声方式の間でもXLRは両方に使われている.端子自体やケーブルは基本的に同じだが信号そのものが違うので挿さるからと言って受け側のマイクライン用XLR端子にAES/EBUの信号を入力させればたちまち異音が発生,場合によってはスピーカ等が破損することもある.

端子の形状を知ると,なんだか使える気になってしまうのだがミキサー,PA屋の奥深さはその内部の信号を扱う受け側と出し側の機器を理解しなければならないということにあるのだ.

決してド素人には触れられないところなのでしっかり理解して最低限のルールは覚えておこう.

各種コネクタ
ケーブル選定時に必要な図なのでケーブルのオス/メスの形状や内部配線の構造を覚えておき適切な接続をしよう.

・ XLRコネクタ :お馴染なマイクケーブル等で接続して扱うことが多いコネクタケーブルになる.
XLRコネクタは俗にキャノンコネクタとも呼ばれているがキャノンとはメーカー名であるITT CANNONのこと(現場ではどちらでも通じるので特別意識する必要はないが雑学程度に)



PA用ミキサーのアナログ入力部分にはこのXLRコネクタで構成されていることがしばしばある.その理由はXLRはバランス接続と呼ばれる特殊な構成で成り立っており平たく言えば外来ノイズに強い仕組みになっているためだ.
特に,スタジオやホールでは各楽器とミキサーとの距離が10mも20mも場合によっては50mも100mも離れていることがあるため必然的にケーブルが長くなるのだ.
ギターなどに使われるフォンケーブル(アンバランス接続)では外来ノイズの影響が激しくてブーとかザーという音がひどすぎて演奏どころではなくなってしまうためDI等の変換器を中継してベース等のアンバランス信号→バランスに変換しXLRでミキサーまで送るという方法が用いられているというわけだ.

アナログ音声信号であれば代表的なマイク接続やDI接続時に用いられており,信号も入力インピーダンスが100~10kΩ程度,出力インピーダンスが100~600Ω程度だ.各3ピンは,1pinがGND,2pinがHot(正相),3pinがCOLD(逆相)と定義されている(1992年より前のミキサーやマイク等には2pinと3pinが逆転しているものもあるので注意,DIやミキサーにある位相反転スイッチ(以降SW)はもともとこのようなイレギュラーを防ぐために付いていた.現場でケーブルチェックすることがあっても各種機材の回路構成までは見ることができないのでほとんどは聴感上での判断だ.違和感があれば反転といった使われ方になる)

尚,変換コネクタや特殊ケーブル(例えば破格のXLRのバランス-TSフォンのアンバランス)などでは形状がこの類ではない場合がある.素性が分からない怪しいケーブルはなるべく避けよう



・TRS(接続機器の使い方により異なる):TRSとはTip⇒先端,Ring⇒中央の輪,Sleeve⇒根元の略称だ.インピーダンスの説明時に接続機器の使い方により異なると記載したが,これはTRSのラインをどのように使うかによって異なるということを示している(XLRも同じではあるのだが基本はマイクやそれらに合わせたインピーダンスで用いられることが多いので補足しない)
代表的なものではヘッドフォンのステレオ端子もTRS.ただし,T=Left ch,R=Right ch,S=GNDと使われており,言わば2chの信号と1つのグランドから成り立っている使い方になる.
この接続方法からしばしばステレオフォンプラグと言われている.
もうひとつの例としてはXLRと同じバランス接続だ.T⇒Hot,R⇒COLD(逆もある),S⇒GNDという使い方になる.お分かりの通りステレオ仕様とは全く構成が異なりこちらは信号としては1chしか扱えないのだがバランス接続なのでXLR同様外来ノイズに強いということになる(接続出来る機器の出力インピーダンスがマイクと異なる事があるので接続時には過大入力にならないよう取り扱に注意)

ミキサーのインサーション端子や入力端子にもしばしば使われているがインサーションの場合はT=Out ch,R=Return(逆もある) ch,S=GNDで入力端子の場合はXLR同様のT⇒Hot,R⇒COLD(逆もある),S⇒GNDである.
入力端子の場合,ミキサーの内部回路側で保護していたりするとその端子に次に紹介するTSを挿すこともできる機種がある.その場合は仕様書に"バランス/アンバランス"どちらでも挿せる旨が記載されているはずなのでTRSバランスフォン等と記載されている場合は形状が似ているからと言ってTSフォンを挿すなどしてはいけない(強引にRing側をSleeveにつなぐ形になるため故障の原因になる場合がある)



・TS(HiZなら入1M程度,出15k程度):TRSのRingなし版だ.必然的にGNDで1系統使ってしまうのでもう一系統は通常の信号ということになる.XLRやTRSで出てきたバランス接続(Hot/Cold)が実現しない為,対比表現としてアンバランス接続と言われることがある.
代表例としてはギターやベース等のHiZ機器接続に使われたりキーボードなどの接続に使われたりしている.
HiZと記載したのはハイインピーダンスという意味でギター等の場合入力が1MΩ程度,出力が15kΩ程度
という非常に高い数値からこのように呼ばれている.尚,キーボードやオーディオ機器をこれと比較してLowインピーダンス機器と言ったりすることもある.
ギターやベースのケーブルを俗に"シールド"と言うのはシールド皮膜されたケーブルを用いている為である(TSのSleeve側がケーブルのシールドを使って接続される)

形状:1/4"標準TSフォーンコネクタ(φ6.3mm),1/8"ミニTSフォーンコネクタ(φ3.5mm),等


・RCA:民生機器のアナログ音声接続等の度々使われるピンプラグタイプのもの.DJ機器のアナログ音声もこのタイプが主流である.作法的には白がLeft(左チャンネル)赤がRight(右チャンネル)である.デッキタイプの機器でしばしば使われるためミキサーでもステレオ入力ポートやTAPE IN,REC OUTとして装備していることがある.アナログ接続においてはXLR/TRSフォンなければTSフォンなければRCAというような順番で使われるためミックス作業で使うのはもしもの時の予備ポートと考えられることもある模様.
形状がS/PDIFのコアキシャル(同軸)と似ているため混同するが,S/PDIF接続には75Ωにインピーダンスマッチングされたケーブルを使用する.間違ってもアナログRCAピンにコアキシャルOUTからの信号を入れたりしないよう注意してほしい.XLRのAES/EBU同様に最悪の場合スピーカ等が破損する恐れがある.


・スピコン:アンプ-スピーカ間の接続やスピーカの並列接続に用いられるコネクタケーブル.入力インピーダンス4Ω~16Ω程度,出力インピーダンス0Ω程度である.スピーカの仕様に合わせてスピーカの許容を絶対に超えないようにセッティングする必要がある(超えると最悪の場合スピーカ等が破損する恐れがある)なお,基本は並列接続しか出来ないが特殊ケーブルで直列接続することも出来る(ギターのキャビネット内部配線は直列も存在するため入力部分のΩ数で確認)尚,今回はミキサーに関連しない為説明を省くがスピーカのインピーダンス計算は単純な加・減・乗・除算ではないので素人は並列接続等をやってはいけない.


その他に,DIN端子(MIDIケーブル等に使われている)があるが,音声に直接は関係ないので省略する.必要あれば機材の仕様書を確認してほしい(miniXLRはXLRの小さい版でミキサーではあまり使われないが内部構造はXLRと同等)
全て説明した後にこういうことを書くのはよくないかもしれないが,接続コネクタの形状はあくまで形に過ぎない(電気的な話では芯線の太さや形状に対し定格電流とか定格電圧など色々法則があるわけだがオーディオ信号の振幅レベルでは効率うんぬんを除けばどのケーブルもある程度使えてしまう)

要は扱っている信号が何で,どういう目的を持って各信号や各配線を接続させなければいけないのかはケーブル内を通る信号の種類によって決まっているのだということである.
分からないときは,仕様書を確認し直したりするなどが必要になるため,常に色々な仕様の詳細を押さえておくと便利である.


入力に関連する機材
端子と信号について理解できたあなたは初めて入力部分に触れることができるといえよう.
それでは,ここからは入力を手助けする周辺機器の紹介に移る.
既に言葉が出てきている機器もあるので参考にして欲しい.

・アッテネータ:ライン出力レベルの信号をマイク入力レベルに変換するなどレベルマッチングを行うべくツール.パワーアッテネータというスピーカ出力信号をラインレベルに変換する機器もある.
・ダイレクトボックス:HiZ出力やライン出力レベルの信号をマイク入力レベルに変換する.プリアンプと呼ばれる意図的に音質変化をさせる機能やアンプシミュレータ等のエフェクトが内蔵されているものもある.
・パワーアンプ(プリメインアンプ,AVアンプ含む):ライン出力レベルの信号をスピーカ入力レベルへ変換.
・マイクプリアンプ:マイク出力レベルの信号をライン入力レベルに変換.真空管を使ったものや,DSPを内蔵しているものもあり純粋なレベル変換器ではない.
・ヘッドホンアンプ:ラインレベルをヘッドフォン入力レベルに変換する機材.ラインレベルが出し側で調節できる場合はヴォリュームを押さえるだけでも対応できるが過大入力の可能性がある.また,ヘッドフォン出力レベルをラインレベルまで持ち上げる上昇トランスも存在するがメジャーではない.

これだけ連ねてもまだ入力部分しか解説していないことに気が付いただろうか?
正直,文章でミキサーについて紐解くのは容易ではないのだ.

尚,ミキサーにはアッテネータ(ATT)やPAD(-XXdB)など,入力レベルを変換する装置がついていることがある.
エレキギター等,インピーダンスが大きく異なるものではほとんど使えないが,たとえばオーディオ機器(10kΩ)→マイク(600Ω)程度であれば音量そのものを下げるだけでも過大入力を防ぐことが可能である(PAD等ででボタンを押すと-20dBなどができる場合がある)

また,逆にマイクを直接挿す場合でもミキサーによっては余裕を持たせるため,入力インピーダンスが数kΩという設計になっているため,レベルが多少落ち込むことがある.
その場合は入力直後にあるGAINという内部アンプのボリュームを少し上げることで解消できる.
ただし,正確なインピーダンスを現場では図れないため大抵の機種は入力音量の状態をLEDインディケータ等で見ることができる.最大音量時に少し点灯する程度にレベル調節するとよい(フェーダーを上げて稼ぐとS/Nが悪くなるので,できる限り入力端でレベルを均一にする)

いずれも使い方を間違えると音圧が稼げなかったりS/N比(サウンド対ノイズの比率のこと)が悪くなる(要するにノイズが大きく聞こえる状態)場合があるため,接続機器の状況を適切かつ的確に判断しもっとも効率のよい方法を用いる必要がある.


総まとめとして以下の終末問題をやってみてほしい.
考えられる事を全て列挙して抜けがないかをチェックしておこう


まとめへ続く~





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最終更新日  December 24, 2013 10:01:46 PM
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