BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2009年07月30日
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BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。

客旅(かくりょ)11

きびきび動いていた和樹さんの指が止まる、終わったのかな、でも、僕の為に無理していたんだって今になって気付くのは恋人として鈍感過ぎる。
それなのに僕は強請るだけ強請って彼を疲れさせていたんだ、気付いて上げられなかったのは僕が自分のことしか考えられなかったからだ。
その時だった襖が静かに開く足音を消して近づいて来る気配目を閉じた僕の傍で跪くと頬に触れて髪を梳く、その手を捕らえて引っ張るとバランスを崩した和樹さんは僕の上に落ちて来た。

「く。。。苦しいよ。。。」
「君が悪いんだよ
「済みません、仕事は終わったの?無理しないで僕は我慢するから貴方は貴方のするべき事をして下さい」
「良いんだよ、終わったから君が心配する事はないんだ、私は自由の身なのだよ」

笑いながら首筋に唇を落としてくる。

「くすぐったいよ」

何か不快なことが有ったのかな、僕で慰めて上げられることが有るのなら喜んでこの身体を上げよう、和樹さんが抱きたいと言うのならいつだって身体を開くことなんて容易いことだ。

「いいよ、僕を抱いて僕は貴方の恋人だから貴方を癒して上げられるのは僕しか居ないでしょ」
「ごめん今はこのままで居させて君の温もりが欲しいんだ」

甘いひと時だった、何もしないでお互いの体温を感じ合う、けして交わることはないこんな穏やかなひと時も有って良いのだと思う、僕は和樹さんの髪に触れ、それを梳く初めて触れる髪はなんてしなやかで柔らかい、手に馴染む髪の毛だった。

「いいね、こういうのも、君が甘えさせて貰えるなんて嬉しい事だよ」
「何時も甘えるばかりじゃね、恋人失格だから」
「だったら君は合格だね」

今度は首筋を強く吸われる、すこしチクリとした。

「し。。。しないんじゃないの?」
「ああしないけれどこれは今日の分。。。」

くすくすと笑いながら首のあちこちに痕を付けて行くけれど抱く気は本当にないらしいから擽ったいのを我慢する。

「ああ、そうだ食事が来たんだ起きられる?」
「はい、もう、平気だから」
「そう、だったら一緒にそれから今日は出れなかったから土産だけでも買おうじゃないか、本館の売店で良いよね」
「はい、特に買わなくちゃいけないものもないし、編集の人に普段のお礼に上げるだけだから」
「そう、じゃあ決まり食べよう」

なんて言うと僕を抱き起こしてまた抱え上げられる、隣の部屋に移動するだけなのにこんな扱いされるなんて和樹さんは僕をどこまで甘やかすのだろう。
食事を済ませて本館に向かう渡り廊下を歩く今日は冷えると思ったら分厚い雲から雪が舞い始めた、綺麗だと思った。

「雪だね」
「これでは明日も出かけられないかな。。。」
「仕方がないよ、天気には勝てないからね」

丹前の前を開けて僕の肩を抱く僕は和樹さんの身体に頭を預けるけれどそれはほんの少しのあいだだった、僕から離れた、回りの視線が気になって耐えられなかった、それを汲んでくれたのか腕を離して丹前の紐を結び直す。
旅館のみやげ物コーナーここら辺のみやげ物が並んでる、食品類に工芸品外に出るよりは種類が少ないけれど何でも揃ってる。
砂田さんには何がいいかな?綺麗なブローチを見付けた、これにしようそしてハルさんにはと思うとここら辺で有名なハ染物のハンカチがある、それを購入して和樹さんを見ると帯締めを選んでいた、ハルさんにかなって思ったけれれど深緋色のと藍色の帯締めだった対照的な色のものをレジに持って行くと別々に包んでもらう、誰に上げるのかなと勘繰りたくなる。
何も聴けないまま二人で買い物を済ませる、僕は砂田さんとハルさんとそして編集部の皆へ、和樹さんはハルさんと秘書室へだという、もう一個の帯締めは誰のものなのか教えてくれなかった。

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最終更新日  2009年07月30日 03時38分51秒
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