BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2010年03月21日
XML
カテゴリ: 道に落ちていた男
BL小説です、興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。

椎名との交わりは激しく切ないものだった。
朝、目覚めると椎名に抱きすくめられて眠っている自分、この体温が心地良い。
しかし、明るい室内を見て現実に引き戻さされる。
野瀬との約束、体調不良とでも言って許しを請うかとも考えたのだったが、会社で顔を合わせれば何か嫌味を言われるか、また、何か他の請求をされるのは想像がついた。
腕の中から椎名の寝顔を見る「守る」の言葉がどれほど嬉しかったか、だが野瀬の呪縛からどのように逃れられるというのだろうか。
そして、野瀬が自分をなぜ構うのかが分から無い、愛されてるとは思えない、自分はただの玩具にしか過ぎない。
だが、野瀬が自分に執着する理由を知る術が無い。

「宗次さんおきちゃった」

「いや、目が覚めたから、ごめん、やり過ぎたね」
「椎名ごめん、出なくちゃ」

その言葉に瞳が悲しげに見開かれる。
抱き締めていた手がそっと離され、布団の隙間まら冷たい空気が入り込んで来た。
起き上がり服を着る。

「椎名、待っていてくれるだろ?」
「なに言ってるのアンタの居場所はここだよ」
「葉瑠。。。」
「行かせたくない、宗次さん」

背中から抱き締め、口付ける。
これで最後で有るかのような抱擁、行きたくないというお思いが沸きあがるがそれを振り解き、今度は正面から抱き寄せた。



抱き寄せた身体が震えている。
「守る」と言った言葉に何も出来ないジレンマが椎名を襲う。
離れる体温、動けない身体、ドアが閉まる音がする、何も言えずにそのままそこに座り込んだ。
伝わって来るのは床の冷たさだけだった。

今日は待ち合わせだった。

鴻山が近づくと本を伏せ、憎らしいまでの笑顔で微笑む。

「良く来たね」
「貴方が来いと行ったから、聞かなければ何かあるのだろ」
「私は君に取って悪者だな、何か飲むか?」
「いえ」
「だったら、少し待ってもらえないか、コーヒーが残っている、ここのは残すのが勿体無いんだ」

先程の微笑みはやはり嫌味しか思えなかった。
コーヒーを飲む姿が様になると思ってしまった自分にハッとする。
何を考えてるのだと打ち消すように、コーヒーを注文した。

「なんだ、飲むのか、素直じゃないな」

言葉にムッとして睨むと水を一口飲んだ。
そんな鴻山を野瀬が笑う。

にほんブログ村 BL小説





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010年03月21日 17時02分06秒
コメントを書く
[道に落ちていた男] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: