BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2012年05月01日
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カテゴリ: 君がいるから
BL駄文です。
ご注意下さい。
興味ない方はご遠慮下さい。

崩れ落ちた栢山の体を抱締める。
言葉は無いけれど優しさがそこには有る。
「ごめん、アンタをぼろぼろにして傷つけて嫌われて別れてあげようって思ったけど出来やしない」
背中を撫でられ、肩に頭を埋めて小さな声で訥々と語られたのは栢山の真意、藤野への愛情が込められている。
それが分かっているから胸に突き刺さる痛み、震える手が藤野を抱き返す。何度助けられただろうか、忘れてしまった訳ではない腕の温もり、今もその中にいる。
「優しさじゃないよ、アンタの中に嫌な俺を残したくないだけ、自分本位で勝手だろ?そういう男なんだよ、アンタが気付かなかっただけ」

「嘘をつくの下手だな・・・」
ポツリと藤野が呟き、抱締めている手を解くと栢山を抱き返し頭を撫でながらそっと囁く。
「好きだったよ」
過去形に身を硬くして藤野から発せられるであろう言葉を待つ、何度も喧嘩をした時に冗談交じりに口にしたことを思い出す。あの時はこんな日が本当に来ようとは思いもせず、どちらかが折れてそれで終わる他愛もない出来事が懐かしい。
「だけど・・・気付いてしまった。お前の言った通りだ・・・」
ぽたぽた栢山の目から落ちる雫がシャツを濡らし、鼓動が跳ね上がる。そして藤野もまた同じ様に涙をこぼしている。
「泣かないでよ、アンタの泣き顔に弱いって知ってるでしょ」
顔を上げ、濡れた瞳が藤野を捉え、震える手で涙を拭い、唇を重ね言葉を封じる。
「最後のキス、もう触れない・・・自由にしてあげる」
「栢山・・・ごめん・・・」
何かが吹っ切れたのか、唇を離した栢山は何処か微笑んでいるようにも見える。

全て言われてしまったと手を伸ばしてキスをする。
「ダメ、それ以上は俺我慢出来なく成っちゃうよ」
苦笑いをしながら掌で唇を避けて抱締める。
「だけどもうちょっとこうさせていて、そしたら着替えよう、ごめん・・・」
穏やかな声が耳をくすぐる。
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最終更新日  2012年05月01日 09時49分17秒
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