BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2012年06月02日
XML
カテゴリ: 短編 SS


BL駄文です。
興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。
18禁とさせて頂きます。
上記の注意事項をご理解の上、ご覧下さい、気分を害しても当方では責任を負えませんのでご了承下さい。

女装


「アキちゃん、何か勘違いしてない、あいつになんて言われた?」
「お客が来るって」
「それだけ?」
驚いた表情で苦笑いを浮かべながらバックの中から大きな鏡、そしてメイクボックスを広げてテーブルの上に置く。
「そっか、あいつ、貴方に酷いことをさせているのね?」
全て悟ったように、複雑な表情へと変化させて、少し考えていう。
「私が説教してあげる、あいつ言葉が足りないだけだと思ったら、おバカなんだから、今日は化粧して欲しいって依頼なの」
そうなんだ、化粧して歩かせて恥ずかしがる僕で遊ぶのか、それならいい、他人に触れられるのはもう嫌なんだ。
「それに私、世間で言われるところのオネェだから男に興味は有るけれど、貴方を抱くのは無理ね」
驚きだった、彼、蓮見の元同僚だって聞いたから、女性の店員さんで今は退社して何か他の事してるのかなってくらいの想像でしか無かったけれど、まさかのカミングアウト、何を言ったらよいのか分からなくて、間抜けな質問しか出来ない。
「僕にそんなことその・・・初対面なのに良いの?」
「工事は胸と顔の一部だけどね、うふふ、アキちゃんは良いの特別だから、私の弟みたいに可愛いもの、家の弟には避けられてるけど、貴方は私を避けるかしら?」
首を振った、僕がマミさんを避けるなんて有り得ない、こんなに綺麗で優しくて僕を好きだといってくれる人、今までに居なかった。
「そう、良かった、そうだ蓮見のこと今度ゆっくり二人で話しましょうね、あいつのことだから、何も貴方に話していないでしょ」
そう、蓮見のことはほとんど知らない、なんだか触れてはいけないって思っていたのと、それを聞いたら、この生活は終わるんじゃないか、それにそんな恋人同士のようなことを彼は望まないだろう。
「さ、そんなに考えないで、楽しみましょ、あいつだけ楽しいのは悔しいもの、綺麗にして驚かせましょうよ、アキちゃん、素材は良いから絶対、美人になるわよ」
そういって二人で鏡に頬を寄せて映る。こんな僕が美人に変われるのだろうか、どう見ても劣等感の塊なのに。
「その顔は信用してないわね。一応、プロのメイクアップアーチストやってるんだから」
少し拗ねた顔で耳を引っ張られた。なんだか本当に姉と弟のじゃれあいのように思えて嬉しい。
「じゃ、始めましょう」
言葉通り手際よく整えられていく顔、眉と産毛を剃ってなんだか知らないクリームや化粧水、下地やファンデーション、綺麗な指がテキパキと動いて施されるメイク、途中からか鏡は隠されてしまう。
「後は出来てからのお楽しみ」
なんていいながら、笑顔で今の状況を一人楽しんでいるマミさん、その反面、僕は不安でいっぱいだ。だって、色の無い顔しか見ていないからこれが本当に綺麗になるのだろうか。つけまつげを付けてリップを塗ってチークっていうのを塗って出来上がり、脈が上がる。どうなんだろう。マミさんの表情は読めない。
「見る?」
「はい」
前に鏡が置かれる瞬間、目を閉じた、怖かったから、こんな僕が女性に見えるのだろうか、いや、それ以上に綺麗になんてなれるはずはない。
「アキちゃん、目を開けて」
そんな僕の肩を叩いて背中をさすってくれる。どきどきしながら目を開けて鏡を覗く、見知らぬ顔、自分じゃない誰かを見ているような錯覚に囚われる。驚いた、男の僕じゃない僕がそこにいる。
「可愛いわ、これ、カツラを付けてドレスアップしましょ、衣装は私が選んだのよ、蓮見に写真、見せてもらっていたから」
「写真?」
「そう、ふたりで一緒に撮ったことあるでしょ」
そんなこと有ったかな、そういえば思い出した。ここにきたときの記念だって撮影されたヌード、服を着た何枚かは彼が目の前で消去したっけ、あれが残ってたんだ。どこか苦しい、消してしまえば良かったのに、なぜ、あんなの取って措いたのだろう。
「嬉しくない?そうよね、男の子だもの化粧して綺麗だって言われてもね」
「いえ、嬉しいです、だってこんな風になれるなんて思わなかったから、ちょっと驚いただけなんです。ごめんなさい」
「そう、良かった、カツラ付けるね」
のってるマミさん、凄く楽しそうだ。せっかく頑張ってくれたのに、これを害しちゃいけないって思ったのとカツラを付けられてカチューシャで髪を飾ると以外に悪くない。
「いいわぁ、ねぇ、今度は服ね、着てくれる」
「はい、あの正直これってどうなんですか?」
「不安?大丈夫よ、お墨付き上げる、可愛いわよ、その目、疑ってるわね、私、お世辞嫌いなの、だからデパート時代、どれだけおばさんの客怒らせたか」
「そ、そうなんだ・・・だから転職したの?」
「それも有るけど、男で居るのに限界が来ちゃったからね、目指す世界を見つけたから脱サラ、美容系の学校も幸い出てたから」
僕は僕の未来を見つけられるだろうか。
出されたのは黒の棒タイブラウスに三段フリルのミニスカート裾はレースになっていて凝ったつくりだ。後は、ガーターベルトとニーハイのタイツ、そこでまでするのかと思ったら笑えて来た。勿論、下着は黒のシルクパンツに青の刺繍とレース入り、女性ってお洒落するのに努力してるんだと改めて思う。そして「パンツ」だって言ったら「ショーツよ」って怒られた。
着替えは流石に別室で着替えて見せた。
「似合う!可愛い、やぁ~ん絶対領域がセクシー、やっぱり貴方にはこれだってピンと来たのよ、足が長くて綺麗だし、この細腰、理想的よぉ」
そうなのかな、僕自身には全く分からない、それでもマミさんの喜び方を見たら多分、イケてるのだろう。自信を持っていいのかな、それくらいじゃないと外なんて歩けないよな、そして最後にパンプス、本当は背の高いピンヒールを履かせたかったみたいだけど、初心者の僕には無理だからって低いヒールを選んでくれた。なんだか不思議な感覚、スースーして普通に歩けなさそうだ。思わず、内股になってしまう。
「あははは、可愛い、さて、蓮見に見せましょうか」
楽しくて忘れていた彼の依頼、そうだ、これで外に出なければならないんだ、楽しかった時間は終わってしまうのか、そう思ったら抱き締められた。
「それが貴方の本心よね。大丈夫よ、蓮見なら、貴方の事を愛しているから」
嘘、そんなの出鱈目だ、だって僕たちの間には飼う者と飼われる者の間柄しかない、分かってる。僕がどれほど好きでも愛してなど貰えない事は思い知っている。時々、見せられる優しさは有ったけれど、飴と鞭でしかないのはこの体が良く知っている。そのときだった、彼が入って来てマミさんの腕を掴んで離し、凄い目つきで睨み付ける。
「ああ、怖い、はい、はい、私は退散します、後はお二人でラブラブで」
投げキッスをしてマミさんは道具を慌てて片付けて立ち去っていく、帰り際に彼女が言い放つ。
「この報酬は高いからね」
強い、きっと僕は彼女には適わない、蓮見はどうなんだろう。同期で同僚、僕のことを気安く頼める間柄、親友以上の何かがあるのかな。立ちつく僕を見つめる蓮見の目は満足そうだけど、その中に色が含まれ、僕はその視線に犯されている気になる。腕を引っ張られて抱きすくめられる。このまま、外には出ないでここで抱いて欲しい、そんな願いは直ぐに打ち砕かれる。
「アイツに何を言われたか知らないが、行くぞ、そのいやらしい格好、助平オヤジに見せてやれよ、なんなら、ナンパされて来るか?」
そうだよね、それが貴方の望みならば僕は従うしかないんだ。ここで「イヤ」だって言ったら彼はどうするだろう。だけど、僕にはそんな事出来ない、だって恋人じゃないから我侭言って許されるものじゃないもの、貴方から与えられる甘い痛みが僕を犯す。




済みません、まだ、続きます。
あくまで後編と言い切ります!






にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012年06月03日 03時11分32秒
コメント(0) | コメントを書く
[短編 SS] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: