BL駄文・華は夜ひらく

BL駄文・華は夜ひらく

2013年02月22日
XML
BL駄文です。たぶん?
興味ない方、嫌悪感を抱かれる方はご遠慮下さい。

気分を害されても当方ででは責任を負えません。

上記をご理解頂けましたら、ご覧下さい。


切なくて苦い

鍵を差し込んでドアを開ける。誰もいない部屋、こんなバレンタイン、どれぐらいぶりだろう、先輩と付き合っていた期間が長いから初めてかもしれない。冷たい部屋、電気を点けてエアコンを点ける。バレンタインだからと言って特別なことはないはずなのに寒さが身に沁みるのはなぜだろう。なんだかんだ言いながら倉本さんや先輩とわいわいしていたからな、手持ち無沙汰で灰皿を引き寄せてタバコを吸う。コートを脱いでハンガーに掛けるころには部屋がいい具合に暖まる。そっか、倉本さんは何年も俺たちといない時、特に世間が騒がしいイベントにはこんな思いをして来たのだろうか。独りになって初めて彼の気持ちを知る。100%俺と同じではないだろうけれど、こんな感じなのだったのかもしれないな。

ピンポン!ピンポン!けたたましくチャイムが鳴る。人が折角物思いにふけようとしているのに、まさか、先輩…いや、ありえない、今日はあの人のところだというのはリサーチ済み、まさかねぇ~。クリスマスに続いてまさかね。ドアを開けると予想通りの人物がそこにいた。

「栢山!遊びに来ちゃった」

やっぱり友里ちゃんか、笑いながら何かを企んでる様な瞳がちょっと怖い、だけど、捕まっちゃったら逃げられない、既にリビングまで上がり込んでネタを探しているのかな、以前と変わっていないはずだけれどな、ま、仕方ないか、探索を止めるために声をかける。

「どうしたの上機嫌で」

声を聞いてホットカーッペットに足を伸ばして座ると、ワインをゴトリとテーブルに置く、足をバタバタさせながら、相変わらず、部屋をキョロキョロ見渡している。

「コタツやめちゃったんだね」

鋭い、俺が藤野さんといちゃつく為に置いたコタツ、必要ないから片付けてしまった。どうやって切り返そうかな。

「で、友里ちゃんは独り酒?」

う、睨まれた、地雷踏んじゃったよなこれって、だけど、彼女は笑いながら言う、俺より重い痛みを抱えているのに俺って本当にバカ。

「やってられないじゃない、独り者にはイベントって残酷そのものよ、どうせアンタは藤野さんを思いながらウジウジするんじゃないかなって思ってね、フフ、だから家のセラーで二番目に良いワイン持って来ちゃった」

当たってるだけに否定できない自分が嫌だ、俺を肴に飲むつもりか、まぁいいか、差し出されたワインが一番じゃないのが彼女らしいけれど、流石に元橋家のお嬢様だ。どうせ飲む積もりだったし、高級ワインが飲めるのならばこれも悪くはない。冷蔵庫を開けると、チーズにチョコレート、先輩のくれたもの、しかも、ビターチョコレート、あの人天然だから単純にバレンタインだからってくれたんだけど、義理チョコそれとも友チョコどっちだろう?残酷な人、本命チョコはあの人のところ、今頃は彼の腕の中、痛くて切ない夜に成るところだった。

「おーい栢山早くぅ!グラスとおつまみとワインオープナーあるでしょ」

友里ちゃんなんて良い娘(こ)なんだ。今日は悪酔いしなくて済みそうだ。

やっぱりこのシリーズにはこの男がかしらと、栢山を登場させ、やはり、このシリーズでは欠かせない友里お嬢様を引っ張り出してみました。かなりの短編に成りましたが、『甘くて熱い』とセットで読んでいただけると幸いです。



にほんブログ村

















お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2013年02月22日 09時50分39秒
コメント(0) | コメントを書く
[君がいるから 番外編] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: