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December 25, 2004

NZ13日目/クリスマス

(2)

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ハンマースプリングスを出発し

最終日を過ごすクライストチャーチに向けて最後のドライブを開始した。

ニュージーランド3日目に

雨の山道で途中ワイパーが壊れるという

強烈なトラブルを起こしてくれたこのボロサニーにも

今やすっかり愛着が湧いた。

最終的にこの旅の総走行距離は2800キロを超えた。

16toChristchurch

どんなにゆっくり走っても、

残念なことにクライストチャーチには2時間で着いてしまった。

町の中心にある東京ドーム３８個分の広大な公園

ハグレーパークを散策する。

なんて美しい公園なんだろう。

以前にも書いたけれど、

エイヴォン川が印象派の絵のように公園内を流れ

ローズガーデンでは薔薇が咲き乱れる。

16Haglaypark2

木々には全て名前がわかるように説明がついていて

別れに道にはかならずどちらにいけばどんなガーデンが見られるのか

丁寧な標識が案内版を提供する。

遠くの広場では大家族が公園に椅子を持ち出し

男性人と子供たちがクリケットに興じるのを

16Haglaypark1

クリスマスの午後。

なんて平和なんだろう。

なんでこんなに木漏れ日がきらきら輝いているんだろう。

街全体が美意識を持って存在している。

本当に気持ちのいい、それでいて誇り高い街を最後に満喫した。

日本にもこんな街がもっと沢山できればいいのに。

レンタカーを返し

クリスマスパーティーの招待を受けたお宅にタクシーで向かう。

暖かい歓迎を受け、

これから家族のパーティーに向かうから

そこに一緒に行こうという。

車で１５分程走ると

家族、総勢１５人程が集まるクリスマスディナーに合流した。

みんなあたたかい。

汚い格好をして旅をしている拾ってきたようなアジア人を迎え入れ

歓迎してくれた。

ニュージーランドにきて、ここで食べた食事が一番おいしかった。

あー、よかった。

家庭ではみんなおいしいもの食べてるんだ、とちょっと安心。

私をこの場に招待してくれたのはクイーンズタウンのB&Bで知り合ったカップル。

教会で活動をしているカップルだった。

で、自然とキリスト教やその他宗教についての話になる。

私がこの旅を通じて考えてきた人間の存在意義なんかについてちょっと話した。

夜、クリスマスプレゼントとして聖書をわかりやすく解説した本を

二人からの暖かいメッセージ付きで頂戴した。

あなたの考えていることの答えがこの中にあるかもよ、って。

押し付けるつもりはもちろんない、その心使いに私は素直に感動し

夜寝る前にぱらぱらとめくった。

キリスト教には中学高校と深く関わった。

毎週日曜日には教会に通った。（毎週とはとても言えない程さぼったけれど・・・）

一番身近な宗教は何かといわれれば間違いなくキリスト教。

でもその程度であって他の宗教も同じく受け入れている。

別に信仰心を深めようとあまり思っているわけではないけれど

今日、このクリスマスの日に、

キリスト教と深い関係を持った二人に招待を受け

色々なことを考えながら旅を続けた２週間の終わりに

ふと長年手にしてこなかった聖書を受け取るということに

なんだかとっても縁を感じて

これをきっかけに、先代の人たちの考えてきた宗教や哲学について

ライフワークの一部として色々学んでみたいなーと思った。

それにしても初対面の私を招待してくださって

教会の活動をされているので

こういうことはよくされることなのかと思ったら

”私って人を見る目はあるのよ。知らない人を招待するのは怖いし”

とのこと。

私はいい人だって直感的に思って下さったんだとか。

私はどちらかというと誰でも信じてしまうタイプ。

でもやっぱり今回はちょっとだけ勇気がいった。

でも、人の善意を信じたかったので、

そしてクリスマスがそうしてくれたのか

素敵なご縁を素直に受け入れた。

明日はいよいよ帰国日。

早朝の飛行機で発つため、朝4時半にタクシーの迎えをお願いし

頂戴した本を読みながら眠りについた。

世界のみんな、メリークリスマス。

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