クラシック音楽は素敵だ!!

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第二位:ポーの一族

<第二位:ポーの一族/萩尾望都>



HaghioMoto
筆者所蔵:初版単行本表紙


 さて、「私の漫画ベストテン」堂々第二位にランクインした「ポーの一族」について・・・なみいる強豪ひしめく中で、 男性である私がなぜ「ポーの一族」なのか? 不思議に感じられた方も多いに違いない。

 この物語を初めて読んだのも確か中学一・二年の頃だったと思う。漫画好きの女子から強く勧められて、「少女漫画なんてどうせたいしたことないだろう」と最初は半分仕方なく読み始めた。が、次第に物語に引き込まれ、全巻読み終えたときには 「少女漫画の水準はこんなに高かったのか!」 という驚愕に変わっていた。

 物語はごく単純にいえば、エドガーという14歳のバンパネラ(吸血鬼)の少年を軸に展開する、時を超越した者達と現世に生きる人間達との葛藤を描いたドラマだ。
 バンパネラ達は決して年をとらず、1744年から1976年までの約二百年に渡って時間を旅していく。永遠に年をとらないエドガーとアラン、妹のメリーベルとその一族は、その時々を生きる普通の人間達と接し、ある時は恋いに落ち、ある時は闘争する。

 主人公のエドガーは14歳の時に心ならずもバンパネラにされてしまい、それ以来深い心の葛藤を抱えたまま時空を旅していく。舞台は時代と共にイギリス・フランス・ドイツと変わっていき、最後の舞台はロンドン。

 昭和47年から51年にかけて不定期に連載されたが、数えてみると実は わずか15話しかなく、 その15話で完璧で壮大なドラマを構成している。もちろん各話は展開される時間と場所が異なるので直接はリンクしていない。

 私がこの物語に強く惹かれるのは、その繊細な絵と会話の妙ももちろんだが、各話の完成度の高さと、物語が終わったときに15話がきちんと連結し、 一つの壮大な物語に結実 している点なのだ。 

 この作品は今までに単行本・叢書・全集・文庫と四回形を変えて発売されているが、今回ファンのサイトを覗いていて初めて気づかされたのが、そのそれぞれで作品の配列が異なっていること。

 例えば、単行本第一巻の第一話は「ポーの一族」だが、全集では「透き通った銀の髪」が第一話になっている。(ちなみに発表順では「透き通った銀の髪」が第一話)四つのバージョンに共通しているのは最終話の「エディス」だけなのだ。全15話の配列が各バージョンで異なっているにもかかわらず、それぞれの読者は皆「ポーの一族」の世界を堪能できる・・・ こんな作品が他にあるだろうか?


 少年漫画の王道のような戦いもなければ、少女漫画お得意の大恋愛物語でもない(各時代での恋愛模様はあるが)。そこには時間を旅する者の悲哀と葛藤があり、繊細・緻密な絵と共に壮大で深淵なストーリーを紡ぎ出している。

 他に類を見ないストーリー展開、あまりにも美しくはかない独特のタッチによる芸術的な絵。その魅力はとてもとても私ごときが語り尽くせるものではない。「ポーの一族」こそは 日本の漫画が世界に誇るべき、 不滅の金字塔なのだ。


今入手できるのはこのシリーズだけのようです
掲載時のカラーページ・扉絵すべてを収録したはじめての完全版。

ポーの一族(1)


ポーの一族(2)

「トーマの心臓」これも名作ですね

トーマの心臓[ワイド版] 1-2巻 漫画全巻セット



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