わんこにっき。

2005.11.20
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愛は祈りだ。僕は祈る。僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。それぞれの願いを叶えてほしい。温かい場所で、あるいは涼しい場所で、とにかく心地よい場所で、それぞれの好きな人たちに囲まれて楽しく暮らしてほしい。最大の幸福が空から皆に降り注ぐといい。僕は世界中の全ての人が好きだ。名前を知っている人、知らない人、これから知ることになる人、これからも知らずに終わる人、そういう人たちを皆愛している。なぜならうまくすれば僕とそういう人たちはとても仲良くなれるし、そういう可能性があるということで、僕にとっては皆を愛するに十分なのだ。(後略)


なんて素敵な冒頭。
これほど心を掴まれた書き出しは余り無い。
そして、書き出しが魅力的なのに其の先を読み進めていない本も多分これが初めてであろう。
理由は簡単。
この話のメインが、虫だからだ。
食事時くらいしか本を読む時間を持たないわたしが、虫の話を読めるとは思えない。
というか、読まない。確実に。

数年前に本屋の店頭で目立つ場所に詰まれていた彼の本。

興味はあったが手には取らなかった。
理由は特に無い。
今回、図書館で見かけて手に取った。
偶然も必然も運命の不可欠要因だと思っている。
最初に見かけた数年前に読んでいれば、わたしは確実に好きな作家に彼を加えていただろう。
それが、正直な感想。
端的に言えば、








うわ、グロイ。いや、エロイのか?んー、でもやっぱグロイ。
そんな感じ。
同時収録されていたドリルホール・イン・マイ・ブレイン。
実際読んでみれば、確かにタイトルの通りの話ではあった。

不可思議。
しかもグロイ。
それはどうなんだろう。
ていうか、この本が図書館のベストセラーの棚にあった事に疑問を覚える。
この本が日本人の大半に支持されるようなら、日本はお終いではないのだろうか?

日本人は病んでいるのか。
病んでいるのはわたしか?

今より大分病んでいた数年前、本屋の店頭で手に取らなかった事をとても幸運に思う。
もしあの時、彼の術中に嵌っていたなら(例え彼にその気がなくても)、わたしは今ここにはいない。
確実に、今、このわたしはいない。


が、それが幸運だと思っているのはわたしだけかもしれない。

取り敢えず、本を読むたび何かしら感情移入して取り込んで、食事や睡眠を忘れるのはやめたほうがいいと自分でも思う。
今も目が冴えている。
人間の欲って普通、もっと強いものではないのだろうか?







講談社  好き好き大好き超愛してる。
                   舞城王太郎・著





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最終更新日  2005.11.21 01:07:50
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