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<日曜日の午後の猟>
このままでは終われぬ。
雨の中を合羽を着て出猟です。
今度の狩り山は、今猟期初めて入る山です。
以前大きなオスジカを獲り、小さいながら期待の持てる山です。
写真の右下にMさん、左側の山裾にTさん配置で、私は尾根まで上がり犬を放します。
すると犬たち、写真中央奥の山頂付近で鳴き始めました 。
完全に狩り山の外です。
あーあ、又このパターンか。
半ば諦めていると、山頂付近で何回かシカを追い回して、右下に追い崩して行きます。
私 「Mさんいくよー。」
すかさず銃声一発。
尾根から見ていると、小さなシカが山裾を、ちょろちょろしてます。
Mさん外したか。珍しい事もあるもんだ。
私 「小さいシカが狩り山の中に入ったよ。」
そう無線すると
Mさん「小さくない!大きなオスジカ。」
すぐに返事が・・。
あれが大きなオスジカ?
かなり小さく見えたが、だとするとここからの距離は見た目以上にあるな。
200m以上か・・・。
そう思っていると、犬たちも後に続き、鳴き声がいっそう近くなります。
不意に物音がして見ると、正面の植木の間から三段角のシカが飛び出し、一気に駈け下ります。
もうここまで来たのか、早くて銃がついていきません。
引き金を引いた瞬間はっきり外したと分かるぐらいです。
Mさんも下から撃ちますが、まるで当たらない。
犬たちも遅れた後に続きます。
飛び込んだ林の中で、ひときわ大きく鳴き始めたと思ったら、今度は山裾をMさんの方に逆戻り。
さきほどと同じく、小さく見えるシカ飛び跳ねてます。しかも二匹。
どうやら林の中にいた別のシカまで追い出したようです。
Mさんの目の前20M程を、死角をついて旨く逃走。
逃げられたか。
Mさん、Tさんに待ちをあげてもらい、たぶん飛び込むであろう川に向かって貰います。
犬だけでも回収出来れば十分だろう。
何故か今回は気分が晴れやか。
犬たちがいい仕事をして、待ち場の人が勝負出来たからです。
獲れるにこしたことはないのですが、勢子としては責任が果たせた気がします。
などと思いながら車に戻り、犬の回収に向かうと何か変です。
Tさんと出会うと、Mさんが銃を撃っているとの事。
そのうちMさんから
「弾をうち尽くしたー。誰でもいいから応援にきてくれー」
と無線が。
私 「今行きます。どの辺に居ますか?」
そう聞きながら、走っていくと。
Mさん「やったぞー!!」
私 「おめでとう。うん?、”倒した!”でもなく、”撃った!”でもない”やったー!”とは・・」
理由はこれでした。

Mさんによると、シカと犬を追ってここまで来たら、シカが犬をまく為にシカよけネットに飛び込んだ。
続いて犬たちも飛び込み、ネットの中で大追跡。
背の高い植林の中を逃げるシカ、犬に注意しながら撃つ為なかなか当たらない。
ついには弾を撃ちつくし、応援要請。
しかし、銃声と犬の鳴き声でパニックになったシカがネットに絡み、チャンスとばかりに持っていた剣鉈で御用。
Mさん「よくシカ猟で弾を撃ち尽くして、弾がなーいと無線する人の話をきいたが、まさか自分もそうなるとは・・・、初めてだ。」
私 「私の初めてです。 シカの追い込み猟
二人で大いに笑いました。
Mさんの執念の賜でした。
でも一番の活躍は犬たちでしょう。
よく頑張った。思いっきり齧り付いても今日は許す。
