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「茶藪に入る」
物事が行き詰まり解決策が見つからない、出口が見えないときにこう言ったりします。
お茶は生命力が強い木で、毎年春に新芽を刈り取っても、秋には枝を伸ばし成長します。
手入れの行き届いたお茶畑なら綺麗な畝をつくってますが、いったん放棄すると直ぐに藪となる。
茶の木の枝は堅く柔軟性があり、簡単に分け入ることが出来ないので、こんな言葉が生まれたのでしょう。
さて日曜日、自宅裏の箱ワナに掛かったイノシシを処理した後、実家にイノシシ猟に行きました。
いつもより遅い出動のためイノシシの見切りは終了。
あとは犬を放すだけの状態でした 。
今回は私は待場、それも外待のイノシシが良く通る場所。
ココならイノシシと勝負出来ると期待した待ちましたが、犬を放して起こし鳴きが聞こえましたが直ぐに遠ざかる。
あーあ、残念。
何処か他の待場に掛かるかと思ってましたが、一向に銃声も聞こえません。
それどころか犬の所在も不明。
程なくして犬の首輪に付けた発信器から、イノシシと格闘して鳴き続ける犬の声が聞こえたきます。
「犬がイノシシを止めている。近くの待場は急行してくれ!」
勢子の無線があり数名が現地に到着。
無線からイノシシは茶藪に逃げ込み、犬がそれを追って中で格闘している様だとのこと。
いくら威してもイノシシは藪から出ず、仲間も近づけないようです。
中待ちなら直ぐに駆けつけるのですが、今回は遠待の肝心な場所。
もしイノシシが飛び出したら私の所にやって来る確率が高い。
その為においそれとは動けない。
そのうち犬の悲鳴が聞こえてきたとの事。
「たった一頭でがんばって居るんだらか、さっさと行って助けろよ! 。」
そんな事を思いながらジリジリしていて居ました。
どれだけ威してもイノシシは飛び出さず、ここままでは犬が危ないと判断した勢子は、私に応戦要請。
「待ってました!。」
車に飛び乗り現場に急行。
到着した場所は、

まさに茶藪の真ん真ん中。
先に到着した兄やYくん達の話では、犬もイノシシもこの中に居るのに藪が酷くて近づけない。
おまけにイノシシはかなりの大物らしい、うかつに近づけば・・・・・・・・・。
藪の中からは犬の鳴き声とイノシシの威嚇音。
このままでは犬が危険だ!。
「俺に任せろ!!。」
担いでいたミニのスライドを引き、薬室に弾がないか確認。そのまま両手保持で藪に飛び込む・・・・・・・。
・・・・て、侵入口が何処にも無い!。
ええぃ、行ったれや。
茶の木にダイブして木の上を泳ぐようにして進む。
(地主さん、ごめんなさい)
しかし直ぐに身動きが取れなくなる。
犬の鳴く声まで後十数メートルだどいうのに。
上が駄目なら下だ!。
茶の木を掻き分け地面に降りる、茶の木の根元には空間があります。
よし、行ける。
銃を胸に抱え両足・両肘を使って匍匐前進。
こんな時、全長の短いミニ30は便利だ。

程なくして犬の姿が見えてきました。
怪我は無いか?、大丈夫そうだ。
よかった。
イノシシは?。
まだ見えない。
犬が吠えている視線の先にイノシシが居るはず!。
スライドを引いて弾を送り込む。
矢先は大丈夫か?。
藪に飛び込む前に確認した。
この方向に人家や人・仲間は居ない!。
犬は放れている、今がチャンスだ。
犬の鳴く方向銃を向け、少しずつ近づく。
突然現れたイノシシ。
スコープ一杯にイノシシの顔が映し出され、目と目が合った瞬間発砲!!。
銃声と共に弾かれたようにイノシシが飛び出し、横転したままま動かなくなりました。
犬を捕まえ体をチェック。
どうらや打撲程度で怪我は無いようです。
それにしてもデカイ。
25貫オバー、30貫に迫る巨体です。
すべて片づいたので応援の無線をしたのですが、おいそれとは近づけないようです。
仕方が無い、引っ張って行くか。
愛用の「獲物引き綱」をイノシシの首に掛けて引くが、ビクともしない。
「おりゃあー。」
両手を添え、背筋力測定の要領で前進を使って、やっと数十センチ動くだけ。
なんちゅう重いんだ。
こんな事を繰り返すこと何十回。
出口まで5m程まで運んできたら、やっと応援部隊と合流。
引いてきたイノシシを預け、藪を出た時はもうヘロヘロです。
一連の騒ぎを聞きつけ、近所の住民も寄ってきました。
そして、「よくぞ退治してくれた」とお礼の言葉。

これで少しは被害が減るかな。
仲間からは、
「こんな巨猪相手に、犬も人間(私のこと)も良く無事だったね。」
と、感心するやら呆れるやら。
弾は目の下3センチ程に着弾してました。

その後、別の場所で勢子が同じくらいイノシシを捕獲。

大猟です。