笑うが勝ち

笑うが勝ち

2011年01月30日
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カテゴリ: 次男ポチ







ある日  ダンナ が 

ウレシそうな顔で書斎から出てきた。




「もうすぐミッキーの腕時計が届くからね♪」


「えっ?ミッキーの腕時計? なにそれ。」



「ミッキーマウスやん。ディズニーの。」




それはわかってるよ。


誰も ミッキー吉野の腕時計 とは思わんて




「その腕時計がどうしたって?」


「せやから注文した。買ったから。」



「へっ?買った? なんで?」


「別に。かわいかったから♪」




ネットで衝動買いをしたのだという。



ちょっと待ってよ


これから 次男ポチ の受験関係で

いくらかかるかわからない

ただでさえ物入りな時期に  衝動買い?




「それって誰のために買ったの?」


「え?誰のものにしてもええよ♪」




目的もないのに 買ったのか?



ワタシの眉間にシワが寄ってきているのに

ヤツはぜんぜん気がついていない。






このころのダンナは


義父の葬儀代 や 香典返し

医療費清算 その他もろもろで


普段と一桁違う金額を扱うことが多かった。




義父から生前 

自分にもしものコトがあったらと

長男であるダンナが現金の管理を任されていたので


義父に関することは

すべてその中から賄っていた。



ケチったりするのが大嫌いだった義父の

遺志を尊重するように

必要なコトには惜しまずお金を使っていた。



その感覚のまんま

自分の財布の紐も緩んでしもたか





ダンナはもともと買い物が好きで

ネットでPC関係のものを買うことはあったが


「この頃 やけに買い物の量が多いなぁ」


と思っていた矢先だった。




その少し前にも


いつか余裕ができたら買おうと言っていた

ベランダの物置き を

急に購入すると言い出したばかりだった。



金銭感覚が麻痺してる




「ワタシはいらんからね。」


「えっ そうかってカワイイよ。」




ワタシの左腕に馴染んでいる時計は

10年以上前の誕生日に

ダンナ がプレゼントしてくれたもの。 

何度も電池交換して今も大切に使っている。




「この腕時計を外す気はないから。」

「気分によって替えてもええやんか♪」




まだ気がついてないし。



「いや、ええから。ワタシはいらん。


それよりさ


最近ちょっと

お金使いすぎとちゃう?
」





そこで初めて ダンナは

ワタシの機嫌が悪いことを知ったようで


シュンと黙り込んでしまった。









それから 数日後

宅配業者から荷物が届いた。



また能天気なダンナの声を思い出し


ワタシはわざと箱を開けずに

ダンナの机の上に置いておいた。




夜になって  次男ポチ と ダンナ が

ほぼ同時に帰ってきたので



「ミッキーの時計届いてるよ。」


顔も見ずに ダンナ に告げた。




世界中で愛されるミッキーにとって

これほど歓迎されない登場のしかたは

めったにないであろう。




ワタシの冷ややかな声を聞いて

数日前の事情を知っていた 次男ポチ が



「ちょっと開けてみていい?」


「いいよ。もし気に入ったらあげる。」





まさか 高校3年生の体育系男子 が

ミッキーマウスの両腕が針になった

かわいらしい時計を欲しがるとは思えんが



「誰も使わないんならトモダチにあげたい」

と言うのなら喜んでプレゼントしよう。




箱を開いた ポチ が腕時計を取り出した。




「うわぁ・・・







こういうの

ボク前から欲しかってん♪




ホントにもらってもいいの?」






ほんまかいな




気遣い息子が地雷除去









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最終更新日  2011年01月30日 21時49分41秒
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