笑うが勝ち

笑うが勝ち

2011年12月17日
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「こちらの診療所へは 

初めていらっしゃったんですか?」




「初診です」

必ずそう尋ねることにしている。



「初診」 というのはふたつの意味があって


初めてその病院に訪れるとき

その症状について初めて診察を受けるとき



「初めてなんですが」 と申告されても

どちらの意味かを確認しないと


カルテを作ってから

以前にも診察を受けたことがある

ということが判明する場合もあって


日本語ってホントややこしい





「初めて来たんですけど~;;;

右足が痛くてたまらないの。」



と足を引きずってきたおばあちゃん。




ワタシは念のためのフレーズで尋ねる。



「ここへは初めていらっしゃったんですか?」

「ええ、そうよ。 初めて来たの。」



「まったく初めてなんですね?」

「はい そうですよ。」




お年寄りには念入りに確認しないと

お耳の聞こえが悪かったりして

なんでもかんでもテキトーに

「ハイ」 と答えてしまう方も多い。



二度きっちりと確認したワタシは

今度は 『同姓同名』 の患者さんがいないかどうか

事務所のパソコンを開いて確認した。







あれ? 〇〇△子さんって・・・


生年月日を照合してみると




おととし診察受けてるやん


それも4~5回通っている。



もはや



自分が通っていたことも

忘れてしまったのか




まぁね 



忘れてしまうのは

バアちゃんの特権なんだから


しょうがないよな




2年前のカルテを引っ張り出し

患者さんの隣にしゃがみこんで声をかけた。



「〇〇さん。以前いらっしゃったようですね。

お見かけしたお顔だなぁと思ったんですよ~」




おばあちゃんの自尊心を傷つけないよう

気を配りつつ声をかけた。



「あら! そうだったの?!

そんなこと全然覚えてないわぁ!」



「いいんですよ。カルテが見つかりましたからね。

今日は右足が痛くていらっしゃったんですよね?」


「ウンそうなのよ~。

右の膝がどうにも痛くってねぇ」




カルテに目を落とすと 一昨年も

膝の治療 で来院していたと記録されている。



「以前にいらしたときも

膝を診させていただいたようですねぇ」





そう声をかけた








「ううん、この前は左だったんだけど

今度は右の膝なのよねぇ」







覚えてんねやないかい







受付の鑑だねぇと自画自賛しておく。


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最終更新日  2011年12月17日 19時04分47秒
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