WILDハンター(仮)

WILDハンター(仮)

一章



                第一章

──トンカントンカン…
 乾いた木槌の小気味良い音が響いている…活気のある声が飛び交い、今この村は成長しているという空気が満ちている…

             ──ジャンボ村──

 若き竜人族の青年により開かれた村である。村は広大な川に面しており、肥えた土壌にも恵まれ、周辺にはその影響で豊かな生態系が形成されている。気候は亜熱帯のものに近く時折スコールも降る。

かの青年が何故この場所に村を開いたかというと理由の一つとして先に挙げた環境の良さ、そしてもう一つにこの場所の交通の便の良さがある。この場所は各狩場の拠点となる街(又は村)のほぼ中間地点にある。それはつまりそれらの街との交易の中継地として機能させることを念頭に置いているということである。ゆくゆくは大型船を用い交易で村を潤そうとする彼の熱意に動かされた様々な人が入植し、活気溢れる様相を呈してはいるが、彼の理想の村づくりにはまだまだ人手が不足している…

彼はどうすればもっとたくさんの人が集まってくれるのかを懸命に考えた…そして一つの案を考えた…それはハンターを村に住まわせることである。ハンター達の狩猟によって村が狩猟の中継地としても賑わいをみせれば、もっと多くの人が集まってくれると考えたのだった。

彼は、早速この案を実行した…まず、ドンドルマの大長老からクエスト(依頼)の受注ができる酒場の建設許可をもらい酒場をつくり、従業員を雇い、次にハンターの為の家も建てた。そして未熟なハンターのために教官も二名雇い、ハンター用の武器防具を精錬する工房も建設し、それを扱う熟練した鍛冶師も見つかった。全てが上手くいくように思えたが、しかし肝心のハンターがこなかった…否、住むハンターがいなかったのだ…

この地方ではドンドルマという街に大きなギルドがあり、そこを目指すハンターが後を絶たない…ジャンボ村のように新興の小さな酒場は見向きもされなかった。ドンドルマを目指すハンターが滞在することはあってもジャンボ村に住もうとする者はいなかった…

しかし…彼は諦めなかった。この地方のハンターが住んでくれないのなら別な地方のハンターに移住を呼びかけてみよう…と、彼は幼い頃に会ったある竜人の兄弟が旅立った地方へ移住を呼びかけるチラシを送った…

そしてその中の一枚をある村のハンターが手にし、そこを目指すきっかけとなった…

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