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セブン・イヤーズ・イン・チベット 〈ニューマスター版〉
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北京五輪とチベット問題がニュースを賑わしている。
私の考えを不快に思う方もいるかもしれないが、遅ればせながら、一応私の考えを述べておく。

私の考えを一言で述べれば、中国(「中華民国」ではなく「中華人民共和国」)の圧政と人権弾圧は許される事ではないが積極的にチベットの高度な自治や独立を応援もしない。つまり「中国製品不買運動」等の具体的な「行動」は一切採らないという事だ。

理由は二つある。
第一に、私はダライ・ラマ14世に「民族の(あるいは宗教的)指導者」としての「魅力」をあまり感じない。これに関しては私が子供の頃からクリスチャンで、仏教に関してほとんど関心も知識もない事も関係していると思う。
ノーベル平和賞を受賞している事から立派な考えを持っている人物なのだと思われるが、以前テレビで見た、彼の喋る姿や口調から「カリスマ性」を感じる事はできなかった。指導者に「カリスマ性」が必要かといえば必ずしもそうではないだろうし、カリスマ性を持った指導者と云うのは時として逆に危険な存在になるが、残念なことに私はダライ・ラマ14世に「人間」としての魅力をあまり感じない。
ただ、様々な国を訪問した時の談話等では、「一つの中国」を主張している中華人民共和国の横槍も入り、彼自身「自由に」喋ることができていないのかもしれない。
また、チベット密教の貴重な文化・文化財が中国政府に破壊・接収されてしまう事を危惧する意見もあるのだが、残念ながら私は仏教美術にもあまり魅力を感じないので、この点に関してもどうしても無関心になってしまう。

もしチベットがキリスト教国であったならば、あるいは私の考えはもう少し違っていたかもしれない。

第二に、「中華人民共和国」と云う国が本当に「国家」としての体を成しているのか、という疑問がある(中華民国と中華人民共和国のどちらが「正当な中国」であるかという話とは別途に)。かつてのソヴィエト社会主義共和国連邦、現在の朝鮮民主主義人民共和国等、社会主義国(あるいは社会主義を標榜している国)にはその建国の歴史からして国際法的に違法な物が少しあると私は思っている。社会主義国の多くは「既存政権の打倒」と云う形で建国された国であるので、ほとんどが「ゲリラ的」な闘いを経て建国された物である。
ゲリラ戦は陸戦法規に反した戦闘方法であって、如何なる理由があっても許されるべき物ではない。かつてのチベットの抗中ゲリラに関しても同様である。
例えば我が国は戦時中、朝鮮半島や中国大陸に「進出」した。これはあくまで「進出」である。当時は強い国が弱い国に進出して勝手に線路を敷いたり郵便局を建てたりする事が当たり前の、国際的な権利として認められていた。また「進出」ではなく「戦争」であったとしても、当時は戦争が「国家の有する正当な権利」として認められていた。従って日中戦争から大東亜戦争の間にかけて日本軍が行った「戦争」に関しては何ら咎められる処はない(ナチスのユダヤ人虐殺や731部隊等の「人体実験」のような物に関しては別だが)。
大日本帝国も、ナチス・ドイツも基本的にハーグ条約を遵守して戦争を行っていた。
対して、毛沢東軍は国際的に違法な「ゲリラ戦」によって侵略者であった日本と戦った。この路線は今も変わっていない。つまり中国共産党・人民解放軍は「正しい戦争の仕方」を知らないのである。正しい戦争の仕方を知らない政府は同時に正しい外交も出来ないことになる。だから平気で民族弾圧という愚行を犯すのだ。
そして、第二次大戦中日本軍と交戦状態にあったのは国民党軍である(と国際的には認識されている)。東京裁判(極東軍事裁判)の判事側にいたのも中華民国である。従って中華人民共和国が我が国に対して所謂「戦後補償」を要求するのは筋違いである。

現在、五輪の聖火がチョモランマ(エベレスト)越えをするのかという事に注目が集まっているが、「山」とは単に便宜上国境線を敷く目安となる地形ではなく、もっと神聖な物である。
日本の民俗学的な考え方で言えば、宗派を超えて、森や木々などと同じく「神の住まう」場所であり、宗教的な物ではないが、「信仰の対象」である。
聖火がチョモランマ越えをすれば確かに「イベント」としては盛り上がるだろうが、お祭り騒ぎ的に利用されるべきものではなく、もっと神聖視されるべきだろう。
例えば「霊峰」と呼ばれる富士山が嫌いな日本人はいないと思う。特別に好きな人もいれば特に関心がない人もいると思うが、「富士山が大嫌いだ」という日本人はほとんどいないだろう。



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最終更新日  May 2, 2008 01:36:23 PM
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