All The Things You Are

May 21, 2005
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テーマ: Jazz(2003)
カテゴリ: カテゴリ未分類
●臨時転調のキーポイント=「副5度和音」

普通のポピュラーソングでも、一曲の中に多くの転調が含まれていることがあります。

曲の中の、どこにどんな転調があって、それがどんなドラマを作っているのか、
どんなテクニックを使って転調しているのかを考えてみると、おもしろいものです。

曲は、単調に進んでいた中に転調を持ってくることによって、今までの雰囲気が変わります。
そのとき緊張が生まれ、意外な展開を感じさせます。
その意外性によって引きつけられるという効果があります。
そして、そのあとにまた元の調(キー)に戻って、落ち着いた安心感で曲が終わります。

そのときの転調のテクニックとしてよく使われるのが「副5度和音」というものです。

要するに、転調を容易にするための「5度の和音(ドミナント・コード)」が「副5度和音」です。

「1度の和音(トニック・コード)」と「5度の和音(ドミナント・コード)」は重要な関係にある和音で、
「5度→1度」の進行の力は強力なので、「1度のキー(調)」に転調することが容易にできます。
したがって、転調したいときには、転調したいキーの「5度の和音」をもってきてあげればよいのです。
その「5度の和音」のことを「副5度和音」といいます。
ですから、その曲の本来のキー(調)の、本当の「5度の和音(ドミナント・コード)」とは違う、
臨時的に発生する「5度の和音」ということです。

ビートルズの「イエスタデイ」では、曲の始めの3番目の和音で、すでに「副5度和音」が使われています。

 1  2  3  4
|C|Bm E|Am|

Cのキー(ハ長調)で考えた場合、

「E」にして「Am」という短調に転調しています。
この「E」は「Am」の「5度の和音(ドミナント・コード)」=「副5度和音」ということです。

こういうことが、一曲の中で何度となく行われて、曲を変化のあるものにしています。

たとえば、メジャー(長調)の曲なのにマイナー(短調)の部分を入れる、
マイナーの曲なのにメジャーの部分を入れる、

そういったことが「副5度和音」を使うことによって簡単にできるのです。





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Last updated  May 21, 2005 06:08:02 PM
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