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September 7, 2006
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テーマ: Jazz(2024)
カテゴリ: カテゴリ未分類
A Night At Birdland Vol.1


A Night At Birdland Vol.1 / Art Blakey


録音日:1954年2月21日
Blue Note

[personnel]

クリフォード・ブラウン(tp)
ルー・ドナルドソン(ts)
ホレス・シルヴァー(p)
カーリー・ラッセル(b)
アート・ブレイキー(ds)

[収録曲]


2.スプリット・キック Split Kick
3.ワンス・イン・ア・ホワイル Once In A While
4.クイックシルヴァー Quicksilver
5.チュニジアの夜 Night In Tunisia
6.メイリー Mayreh




ビバップからハードバップへ。

このアルバムは、50年以上も前の1954年のライヴ録音。
モダン・ジャズの神様、チャーリー・パーカーの愛称「バード」から名付けられた、
世界的に有名なジャズ・クラブ 『バードランド』で繰り広げられた、
アート・ブレイキー・クインテットのクライマックス連続のエキサイティングなライヴを収録したもの。


ハードバップ誕生のまさに歴史的な瞬間を劇的にとらえた、ジャズ史上最重要アルバムの一つ。
この日、フロント・ラインのニュー・スターを全面的にフィーチュアしていて、
若き天才トランペッター、クリフォード・ブラウンのニューヨーク・デビューの輝かしい演奏が聴ける。

これは、「ジャズとはなにか?」というものを示しているアルバムだと言えるかもしれない。
ジャズを知るのに理屈や知識は必要ない。

そこにはマニアも初心者もない。
初めてこのアルバムを聴いて、もし「何も感じない」というようだったら、
その人の人生にジャズは必要ないと言ってもいいだろう。

1曲目は「イントロダクション・バイ・ピー・ウィー・マーケット」となっているが、
これはバードランドの専属司会者ピー・ウィー・マーケットのアナウンスになっている。

ピー・ウィー・マーケットは、身長120センチ、かん高い声でバンドの紹介をする名物司会者で、
ミュージシャンの名前をわざと間違えってアナウンスして、
正確に紹介してもらいたいミュージシャンからチップをせしめていたという。

ちなみに、このアルバムでピー・ウィー・マーケットはクリフォード・ブラウンのみ
「ニュー・トランペット・センセーション!」と大賛辞をそえて紹介しているが、
チップがはずんでいたのかどうかは定かでない。

このアルバムに収められている5曲のうち、3曲がピアニスト、ホレス・シルヴァーの作曲によるもの。

最後にバードランドのテーマ曲である「バードランドの子守唄」が短く演奏され、『バードランドの夜』は終る。

この『バードランドの夜』のことについて、アート・ブレイキーは、次のように語っている。

「クリフォード・ブラウンを私に紹介してくれたのはチャーリー・パーカーだった。
1953年の終わりごろ、フィラデルフィアで演奏する仕事があり、
パーカーに向こうにはだれかいいミュージシャンはいるかい?
と聞いたところ、クリフォード・ブラウンという素晴らしいミュージシャンがいるから、
トランペット奏者はニューヨークから連れていく必要はないよ・・・と教えられたんだ。
クリフォードと初めて出会ったのはフィラデルフィアのクラブ『ブルーノート』でだった。
パーカーが言ったとおり、素晴らしいミュージシャンだった。
まるで天才ファッツ・ナヴァロの再来!という感じだった。
それで、私はそのままクリフォードをニューヨークに引っ張り出すことにした。
『バードランド』に出演する予定があったからだ。
そのころピアノのホレス・シルヴァーやアルト・サックスのルー・ドナルドソンたちとは家族のような親密な間柄だった。
それにベースのカーリー・ラッセルを加えてクインテットを結成して、『バードランド』に出演することになった。

ブルーノートが録音した『バードランド』の夜は超満員だった。
客席にはディジー・ガレスピーも聴きに来てくれたし、
昔から仲間だった歌手のビリー・エクスタインやドラマーのバディ・リッチも来てくれた。
クリフォードはジャズ界の注目を集め始めていたから、みんな期待していたんだ。
クリフォードの演奏はセンセイションを巻き起こした。
食べ物を口に運んでいたお客がクリフォードがトランペットを吹き出したとたん、
電気に打たれたようになって、口をあんぐりと開けたままの状態になったんだ。
中にはフォークを床に落としてしまった客までいた。

・・・ステージは白熱した。
ホレスもルーもクリフォードも名演奏を繰り広げたからね。
私にとっても生涯忘れられないステージになったんだ。
クリフォードはその直後にマックス・ローチとクインテットを結成することになるんだが、
彼が一緒にやってくれたことに、今は感謝しているんだ。

『バードランドの夜』というアルバムは、それがきっかけでジャズ・メッセンジャーズの誕生につながったんだ。
そのときはジャズ・メッセンジャーズとは言わなかったけれど、まさに発火点だったんだ。
このときの「チュジニアの夜」の演奏パターンは歴代ジャズ・メッセンジャーズの演奏のモデルになったんだよ。」

この熱い演奏は、黒人の生んだジャズを継承したもので、それはハードバップと呼ばれることになり、
アートブレイキーが翌年1955年に結成するザ・ジャズ・メッセンジャーズの原点になった。

ジャズという音楽のすべての本質、要素がここにつまっていて、ただただ感激するのみだ。
そして、「ジャズってすばらしい!」と実感できるアルバムの一つであることは間違いない。





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Last updated  September 7, 2006 12:10:47 PM
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