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2008年06月08日
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カテゴリ: 天璋院篤姫
これまでのNHK大河ドラマ「篤姫」では、福山藩主で老中首座の安部正弘(草刈正雄)、薩摩藩主の島津斉彬(高橋英樹)、越前福井藩主の松平慶永(矢島健一)、伊予宇和島藩主の伊達宗城(森田順平)が一橋慶喜(平岳大)を次期将軍にするために慶喜の実父・徳川斉昭(江守徹)を交えていろいろ密議する様子が描かれていました。

 そして前回22回目では、島津斉彬が安部正弘と一緒に一橋慶喜と面会し、彼に次期将軍の話を持ち出していましたが、それに対る慶喜の反応は驚くほど冷ややかなものでした。彼は、煙草をぷかぷか吹かしながら「火中の栗を拾えというのですか」と言い、外にはアメリカ等の諸外国が迫り、内には譜代大名と外様大名との不和があり、幕府は今後抜き差しならぬことになるであろうと冷静に分析し、「天下を獲ることほど骨の折れることないし、もし仮に天下を獲ったとしても上手く治められないなら、むしろ獲らずにいるほうがずっとよい」と言います。

 後で安部正弘の屋敷に戻ったとき、斉彬は隣の間で控えている西郷隆盛(小澤征悦)に慶喜についての感想を聞きますが、そのとき西郷価は、評判通りの利発な人物とは思うが、頼りなく感じたとし、「無闇に自信ばかりが透けて見えました」と述べています。西郷の感想を聞いて、島津斉彬もうなずき、「いささか慢心ぎみにも見える。もう少し慎み深い御人であればよいのやもしれぬ」と発言しています。

 なお、芳即正『島津斉彬』(吉川弘文館、1993年3月)によりますと、斉彬が安政4年(1857年)に福井藩主の松平慶永に送った手紙の中で、「水戸老公の評判は散々」であると徳川斉昭の悪評を心配しながらも、その息子の一橋慶喜については、安政4年3月27日(1857年4月21日)に彼と「ゆっくり会談しました」として、そのときの感想として「早く世子と仰ぎたい御人物です。しかし『御慢心(おごりたかぶる心)の処を折角(せっかく)御つつしみ』なさるようにお話しになったら如何でしょう」とその欠点も指摘しています

また、芳即正『鹿児島史話』(高城書店、2006年9月)の第8章「西郷隆盛と橋本左内―将軍継嗣問題の奇跡―」によりますと、嘉永6年6月(1853年7月)に12代将軍・徳川家慶が死去し、家定が将軍職を継ぎますが、ぺリー来航以降の難局に対処するために有能な継嗣(あとつぎ)を内定し、将軍を補佐するこが幕政上の緊急課題となったとき、一橋慶喜を将軍継嗣に推して積極的に動き出したのが福井藩主の松平慶永だったそうです。しかし、一橋慶喜は自分を将軍継嗣として松平慶永が推している動きを知って、嘉永6年8月12日(1853年9月14日)に実父の徳川斉昭に書簡を出し、「この節、私を御養君にとのうわさがあると聞きました。天下を取るほど骨の折れる事はありません。骨折るから嫌という訳ではありませんが、天下をとってし損じるよりは、天下を取らないほうがずっとよいと思います。もしお聞きになる事がありましたなら、必ずお止め下さい」と申し送ったとのことです。

さて、今夜(6月8日)のNHK大河ドラマ「篤姫」23回目「器量くらべ」では、篤姫(宮崎あおい)の許に家定(堺雅人)の「おわたり」があった夜、篤姫は家定(堺雅人)に慶喜(平岳大)が嫌いな理由を質問します。それに対し、家定は逆に篤姫に慶喜と会ったことがあるのかと訊き、彼女があったことがないと返事すると、「あったこともない人物を薦めるとはあきれた話だな」と言います。それで篤姫は、家定に慶喜と会えるよう計らってもらいたいとお願いし、その願いは聞き入れられます。

 しかし篤姫と対面した慶喜には全く覇気が感じられません。彼女からアメリカ総領事のハリスのことや我が国とアメリカとの関係について質問されても、「私が如き者が考えるごとではございません」と言い、また「自分は未熟者ゆえ、諸侯の期待に応える器量などございません」と言うだけで、とりつく島がありません。こんな慶喜と会って、篤姫はなぜ斉彬(高橋英樹)が慶喜に肩入れするのかと疑念を抱くことになります。

 それで篤姫は「一方を聞いて沙汰するな」という母の言葉を思い出し、もう一人の将軍継嗣候補の紀伊家の慶福((松田翔太)とも会うことにし、菊見の宴に招きます。慶福は立ち振る舞いのりりしい若者で、勧められた御菓子が傷んでいると知ったときには、大奥の年寄たちが毒味役にそれを食べさせようとすることに対し、それは毒味役に不憫であり、「上に立つ者のすることではない」とたしなめます。






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最終更新日  2008年06月09日 23時14分51秒
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