山本浩司の雑談室3

山本浩司の雑談室3

2020.09.30
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商業登記の記述式試験についての感想を記します。

12月末が事業年度の終了時という会社の出題は珍しいです。
登記の申請は2件ですね。

問1
解答すべきは、令和2年4月22日の申請書の内容です。
取締役AとBが権利義務取締役であることを見抜くのが出発点ですね。
退任は、令和2年2月18日の定時株主総会の終結の時です。

この二人は、設問会社が取締役会設置会社であったため二人ながらに取締役の権利義務を有していました。
そして、4月10日の臨時株主総会で取締役会を廃止したことで、その権利義務が終了し、取締役の退任登記が可能となります。

このあたりの流れは、カンタンに見抜けるのではないでしょうか。
監査役Eは辞任するも権利義務承継しますから、この時点では、退任の登記ができません。

取締役会を廃止したうえで募集株式を発行。
第三者割当で、株主総会で募集事項決定の後、条件付き割当ての手順です。
現物出資がらみですが、検査役の調査を要しないことも明らかですし、株式引受人のうち、Zが失権したことと、資本金への計上は資本金等増加限度額の半分というあたりをしっかりみて計算すればよいだけの話です。

現物出資財産の自家用車の給付期日における価額が書いていないので、厳密にいえば、問題文に不備がありますがそこはご愛敬なのでしょう。

普通株主の種類株主総会を要する根拠規定は、会社法199条4項。譲渡制限種類株主の閉鎖性への配慮です。

あとは、剰余金の資本君入れについては、貸借対照表で、その他利益剰余金が900万円以上あることが要確認です。

最終的に、資本金の額が、1億を超えるところが試験委員の聞きどころです。
4月22日の新申請では、役員変更の日付が1億超えの前なので役員変更分の登録免許税は1万円です。
これが、問2では3万円に跳ね上がるわけです。



株主名簿を持ちだして、株主総会の決議の決議要件の成否をあちこちで聞いていますが、成立していない決議はありませんでした。

問2
こちらは、令和2年7月6日の申請書。
株式の併合と株式の内容の変更は、ただ申請すればいいだけの話です。

甲種類株式の併合は甲種株主に、甲種類株式の内容の変更は普通株主に損害を及ぼすおそれがある仕組みになっています。


あとは、監査役Fの就任に伴い、権利義務監査役Eの辞任登記ができるようになります。

おもしろいのは、定款に互選規定を置いたうえでの、代表取締役Cの選定です。
この決議は、もともと代表取締役だったC及びDのうち、Dを退任させるという意味です。

そこで、定款に加え、互選書とCの就任承諾書を添付して、代表取締役Dの退任登記をします。
互選書とCの就任承諾書はDの退任を証する書面となるわけです。
この「就任承諾書」が「退任を証する書面」になるというのは、ときどきあらわれる面白いパターンです。

なお、互選書には、取締役がご丁寧に実印を押印との記載がありますが、互選に基づいて申請するのは、代表取締役の就任ではなく退任登記ですから、もちろん、印鑑証明書はいりません。

問3
会計監査限定監査役の定めをおいたことにより、設問会社は監査役設置会社でなくなっているので、会社法426条の定款の定めが登記できません。
以上のことをサラッと書いておけばいいでしょう。よそ
予測できる論点なの、同じことをでオートマ記述式の第10問ですでに出題しています。
普通に記述の勉強をしていれば、普通に身についているはずの平凡な論点です。





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Last updated  2020.09.30 11:03:32


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