ネット懸賞・パン工房・有機農園・ボウリング

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イーストのお話



日時   :3月13日

場所:ジャムおばさん工房













 今日はイーストの話です。ベテランの皆様はそんなことはとっくに知っていると仰るかもしれませんね。
 フランスパンは砂糖やバターなどを入れずに、小麦粉と塩とイースト、水、若干のモルトやビタミンCのみで作ります。このイーストについて言いますと、普通の食パンやアンパンなどでは、小麦粉に対して2%ほどのイーストを入れますが、フランスパンでは0.6~0.7%ほどしか入れません。実に三分の一ですね。
 これは何故でしょう?フランスパンの場合は、イーストを少なくして、しかも23~24度という活動し難い条件の元でじっくりと時間をかけて醗酵をさせるためです。もし、大量のイーストをここで使ったら、醗酵中にに生まれるはずの風味や成分が得られ難くなるからです。イーストの活動適温は28~32度ですが、23~24度というイーストにとっては活動し難い条件で少しずつアルコールと炭酸ガスを発生させながらフランスパン独特の風味を作っていきます。逆にバターロールやクロワッサンなどのリッチなパンでは、バターや砂糖などの材料の持ち味を第一に考えるためにイーストを多めに入れて醗酵時間を短くしています。
 私たちのように家庭で作るこだわりが持ち味のパン作りは、専門のお店のように人件費やコストなどを考える必要のない強みがあります。「家庭ではフランスパンは無理』などという人がいますが、この点だけ考えても、少ないイーストで低温長時間醗酵をして、こだわりと愛情をもって作るフランスパンは、むしろ私たちに向いているといえるかもしれませんね。
  今日では写真のような便利な「インスタントドライイースト」があります。ミキサーボールに直接入れるだけで酵母が活動しますが、それでも冬季はミキシングを開始してから1~2分後にイーストを投入しています。あまりの低温では醗酵が遅れてしまうからです。
 「フランスパンはこね時間もやや少なく」と良く言われます。次回はこねの問題から「オートリーズ」の取り方について買いてみたいです。


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