室内表面に残るたばこの煙の残留物、いわゆる“三次喫煙(third-hand smoke)”が空気中の物質と反応することにより、新たな発癌(がん)物質が形成される可能性のあることが示された。ただし、この三次喫煙による健康リスクの有無はまだ不明だという。 研究共著者の一人である米バークレー国立研究所(カリフォルニア州)のHugo Destaillats氏は「ここで問題にしているのは、たばこから元来発生する物質ではなく、喫煙後に室内に残った残留物と室内の化学物質が混じり合ってできる物資。喫煙後の部屋や車の中で容易に感じることのできる臭いの元が残留煙で、これがたばこ以外の物質と反応して新たな汚染物質となることが判明した」と述べている。この知見は米国科学アカデミー発行の「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」オンライン版に2月8日掲載された。
ACSのThomas J. Glynn氏は「三次喫煙の危険性について調べることは、たばこの影響を研究する上で理論的な次のステップである」と述べるとともに、 煙の残留物と室内の化学物質から発癌物質
が作られるとの考えは生物学的に妥当なものだと指摘。「ACSとしては、最終的な健康への害の可能性を調べる研究はどのようなものでも称賛する」と述べている。