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サディスティック ミカ バンド加藤大先生は スーパーガス 発表後しばらく遊んでいらっしゃったそうで、当時のAnAnに連載されていたエッセイによると、リヴィング ルーム一杯におもちゃのレーシングサーキットを作り、夜な夜なレーシングごっこに明け暮れていたとか。レーシングごっこも 大先生ならではで、それぞれ参加者がレーシングチームを作り、競っていたとか。そのレーシング チームの名前も振るっていて、ドクター アーサーズ レーシングチームとか、サディスティック ミカ チームとか・・・そんな中 大先生はスーパー バンドの結成を目論みなさったのです。CSN&Yやブラインド フェイスのように・・当初のメンバーは 柳田 ヒロ、つのだ ひろ が候補だったそうです。それがミカバンドになった、と いうか発展したのが サディスティック ミカ バンド。音こそ違え、大先生は少しもぶれてはおりません。その真骨丁はLPではBサイドに納められた数曲。「空の果てに腰掛けて」「銀河列車」「恋のミルキーウエイ」・・・トロピカルでありラテンでありスカでありレゲであり。ここに大先生の 良き 趣味趣味ミュージック 全開になるのです。このアルバムは バンドのデビューというより やはり大先生のプロジェクトの一つ、私にとっては ソロアルバムの一つとして捉えているのです。1973年発売
Oct 4, 2010
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加藤 和彦「スーパーガス」憧れはジェームステーラーであり、CSN&Yであり、ドノヴァンであり、ツエッペリンであり、ビートルズであり・・・・・・洋楽好きの私はアコースティック ギター片手に憧れていた。同じ時代に同じ音楽を聴いていた大先生は、軽々とその憧れをレコードにされたのでした。それが「スーパーガス」。 サウンド デザインは「アコースティックギターをメインにしたロックサウンド」。ニッティー グリティー ダートバンドのMr.ボージャングルを下敷きにした「家をつくるなら」。ニールヤング風のアコースティック ギターにリック マロッタ風ドラム、ジェリー ガルシャのようなペダル スティールギター、ゴリゴリと揺さぶるベースは ジャック キャサディーかフィル レッシュか・・・まさに60年代シスコ サイケ デリックサウンド満載の「アーサー博士の人力ヒコーキ」。「魔法にかかった朝」のギターはジェームス テイラーのサニー スカイからの引用。ドノヴァンのラレーニャとアイレー島をミキサーにかけた「不思議な日」。前作では12か月に及んだ歌詞を春夏秋冬に凝縮した松山 猛氏の歌詞は後の「四季頌歌」に繋がるもの。フォークル時代からのトロピカル趣味は「魔誕木の木陰」に結実。フェアポートのリチャード トンプソンばりのオープンチューニングギターで聴かせる「児雷也冒険譚」。 物語ソングを 英国トラッド バラッド風に処理するこのセンス。大先生はさながら一級のテイラーの様に欧米の一流生地を 見事にデザインされた一着に仕立てあげたのでした。憧れのマーチンD45をギター ケースに仕舞い込み、次に大先生が我々の前に現われた時、その手にはフェンダー ストラスキャスターが握られていたのでした。1971年発売
Mar 15, 2010
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ぼくのそばにおいでよ 加藤和彦 加藤和彦 大先生の記念すべきファースト ソロアルバム。これは邦楽ではありません、いわゆるJ・POPSでもありません。大先生が、一歩でも近づきたかった「向こうの」音をエンジニーアの伊豫部氏と試行錯誤して作り上げた見事な作品なのです。その姿勢・・・少しでもいい音で、いい音楽を伝えたい・・・は 最後まで大先生の追及なさったことでした。マーティンD45の美しい響きの「ひるねのミカ」。なんと歌詞が12番まである フルオーケストラ サウンドが せつなく響く大名作「9月はほうき星が流れる月」。ディランの「廃墟の街」にインスパイアされたと思われるギターがカッコイイ「日本の幸せ1」。ドノヴァンの「コーデュロイの少年」にリスペクトした 「日本の幸せ2」。レイ ブラッドベリのSFにヒントを得、ジャパニーズ エスニックとも言えるサウンドを持つ「アーサーのブティック」。CSN&Yより いち早くカントリーフレーヴァーを取り入れた タイトル曲「おいでよ僕のベッドにおいでよ」。全てがセンスに溢れ月日の流れを感じさせないのであります。色んな音が溢れるのは今も昔も変わりありません。その中から何を選ぶかは本人のセンスでしかないのであります。ここにはすでに大先生ならではの流行り廃りの無い音楽があります。尚CD化にあたってボーナストラックとして記載されている、「僕のおもちゃ箱」 はオリジナル ヴィニール盤(LP)にも収録されています。初回プレス盤を持っている私が確認しました。1969年発売
Feb 27, 2010
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ザ フォーク・クルセダーズ 紀元貮阡年フォークルは初めっからロックバンドだった。これはフォークバンドのレコードではない。「ドラキュラの恋」のサウンドはドアーズ、「花のかおりに」はビージーズ、「何のために」はビートルズ・・・当時はパロディーだと言われたが、その咀嚼の様はパロディーを超えたリスペクトとよべる作品に仕上がっている。加藤和彦大先生はずーっと作曲していたかに思われがちですが、実はこのアルバムが作られるまでは本格的な作曲はされておられませんでした。「イムジン河」の発売中止の為に急きょつくられた「悲しくてやりきれない」がその第一作だった事に今更ながら驚く。あまり語られる事は無いがそれぞれの楽曲に付けられた英語の副タイトルが又ふるっている。「帰って来たヨッパライ」は I Only Live Towice「コブのない駱駝」は Magical Mystery Camel...小技の効かせ方は当時から優れていた、そのセンスの良さも。唯一フランス語の副タイトルが付けられた「オーブル街」。それからの大先生の大航海を暗示するかの曲。フランス楽曲のようなメロディーにさりげなく入るアコーディオンならずテープの逆回転サウンド、この曲には北山 修ではなく松山 猛が詩を付けている。当時のライヴでも大先生のカバー選曲は素晴らしく、ジャックスの曲やカルメンマキの曲等を演奏されておれれました。またバックに西岡たかしやジャックスのメンバーなどを起用なされ、サイケデリックなサウンドを繰り広げてみせられました。この後発売された二枚のライヴアルバムにそれらは収められている。当時アコースティックギターならフォーク、エレクトリックならロック等といわれていた世間をあざ笑うかのようにフォークルは、いや 加藤大先生はアシッドミュージックを演奏されていたのであります。フォーク クルセダーズは断じてフォークバンドでは無かった。1968年オリジナル ヴィニール盤発売
Feb 24, 2010
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Live at Otooles Tavern by Rick Danko&Richard Manuel 当たり前の事なのだがレコードと言う物は記録である。まだ来ない他のメンバーを待ちくたびれた二人がちょっとウオーミングアップしている。そんな雰囲気のレコード。1985年のライヴ、リチャードの自死前年である。ピアノとベース、時にギターだけの二人だけのライヴ。削ぎ落としたサウンドが身上のザ バンドのレパートリーが何曲か演じられている、さらに削ぎ落とされたサウンド、リチャードがどれだけあのサウンドに貢献していたかが良くわかる。ヴォーカルの素晴らしさは改めて言うまでもない。しかしあの チェスト フィーヴァーをガースハドスンのオルガン無しでここまでカッコよくロックさせるなんて。ザ バンドの隙間だらけに聴こえるが実はとても精巧に作られていたあのサウンドの秘密が此処にあった。リック ダンコもリチャード マニュエルも もう天国の扉を開いて逝ってしまった。そんな二人だけのライヴが記録されていたなんて。これは奇跡である。「まだあいつら来ないなー」なんて言いながら今頃天国の楽屋でこんなセッションしているのだろうか・・・ 当たり前の事だがこれは単なる記録では無い。2009年発売
Feb 22, 2010
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ダン フォーゲルバーグ。「ラヴ イン タイム」 ダン フォーゲルバーグの未発表曲集である。生前の彼が死を予期してそれまで発表されたことの無かった曲を纏め上げた作品である。死後その発表は妻に委ねられた。そういったアルバムである。彼のそれぞれの時代に書かれたであろう曲が並ぶ。当たり前だが、どこを採ってもダン フォーゲルバーグである。一人イーグルス、一人CSN&Yと異名をとった彼ならではの曲が並ぶ。マーチンDー45の響きが美しい。これは彼の白鳥の歌。最後はニールヤングのカバー「バーズ」で幕を閉じる。「あなたを残して飛び去る私を見る時私は私の影を残し羽根はあなたの周りに落ちる。そしてあなたに行くべき道を示すそれは 彼方・・・」 なんとゆうエンディング。これしか無いと思われる曲を最後に彼は逝ってしまった。 2009年発売
Dec 1, 2009
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ザ バンド 「ミュージック フロム ビッグ ピンク」 こんなアルバムはそれまで無かった。そして今でもこんなアルバムは無い。 デビューアルバムにしてすでに完成形。オープニングは ボブ ディランの名曲 「怒りの涙」。こんなテンポで始まるロックのアルバムが,かつてあっただろうか?こんな悲しい声で始まるロックのアルバムが・・・ わざと作った地下室で録音した様なサウンド。痛々しいまでのファルセットヴォーカル。全てを削ぎ落とした 隙間だらけのプレイ。その隙間から はらはらと 漏れ落ちる輝き。 私は思う、これはリチャード マニュエルのアルバムなんだと。彼の絶唱「悲しきスージー」。そしてラストを飾る「アイ シャルビー リリースト」。「いつの日にか私は解き放たれるだろう・・」と歌った彼は自ら命を絶った・・・こんなアルバムは嘗て無かった。リチャード マニュエルが活躍するアルバムは二度と作られることは無かった。1968年発売
Sep 9, 2009
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ポコ 「クレージー アイズ」 2009年4月ポコのリユニオンコンサートが開かれた。それまでもポコのコンサートにはリッチー フューレイがゲストで参加したり、1989年にはファーストアルバムを作ったオリジナルメンバーによるリユニオン アルバムを発表したりしていた。しかし今回は凄い今のメンバー四人による演奏の後 ティモシー シュミットが リッチーが ジム メッしーナがそして脳梗塞で倒れ容態が不安視されていたジョージ グランサムが元気に登場。新旧のオールスターメンバーによるステージと相成った。この後 そのお返しか、ロギンス&メッシーナのリユニオンコンサートにポコやリッチーが参加したりしている。マネージメントの まずさ故かヒットに恵まれなかった1970年代,ついにリーダーだったリッチー フューレイが失意のままバンドを去った。これはそのリッチー時代の最後のアルバム。このアルバムには見逃せない曲が収められている。故 グラム パーソンのカバー「ブラス ボタン」である。数少ないポコについて書かれた文にもこの曲に言及したものは皆無に等しい。名曲の名唱なのに・・・・・もう一曲 JJ ケール の ポール コットン による名カバー 「マグノリア」もこのアルバムに収められている。どちらも何時聴いても素晴らしい。この後 ラスティー ヤング、ポール コットン、ティモシー シュミット、ジョージ グランサムのカルテット時代そして ラスティーとポールの二枚看板時代へとポコは変遷してゆく。ひょっとしてこれが最後のポコのアルバムになるかも知れないと思っていたリッチーの哀愁漂う名唱。秋風が吹く頃聴きたくなってしまう。1973年発売
Sep 8, 2009
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加藤和彦 「ガーディニア」 スリーピング ジプシー、アモローゾ と 続けてくると、当然このアルバムになります。加藤大先生 1978年発表のガーディニアご本人によると、やはり サンバのグルーブ感は日本人には無理があった・・・とかいやいやなかなかのもの、サンバ、ボサノヴァ、今やお洒落系には欠かせないアイテムではありますが、やはり大先生の手にかかると一味違います。なんだこれは?マイケルの物真似か・・・・と目くじらたてることなかれ。大先生は百も承知。じゃー 一体誰がこんなお洒落なアルバムをつくるの?バックは 高橋 幸広、坂本 龍一、後藤 次利、鈴木 茂、渡辺 香津美、‥楽曲はいずれも粒ぞろい、捨て曲など無い。特に「Toghether」 「時の流れ」等は名曲です。このアルバムで用いられたモチーフは次作で拡大され、名作 所謂 ヨーロッパ三部作に繋がってゆくのです。 スリーピング ジプシーの録音は1976年、アモローゾが76年末から77年初め、そしてガーディニアは77年末に行われた。この三枚はぜひ合わせて聴きたいものである。1978年発売
Sep 7, 2009
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マイケル フランクス スリーピング ジプシー 父はコルトレーンみたいその子はマイルスそっくりと歌われる The Lady Wants To Knowなんて洒脱。前作「スリーピング ジプシー」で感触を掴んだマイケル フランクス と トミー リピューマはさらに洗練されたサウンドを作り上げた。極めつけのラストソング 「アントニオの歌」ほぼレコーディング時期はあのジョアン ジルベルトのアモローゾと重なる。スタンダートになる曲は何故か最初から そう運命付けられたような佇まいを持っている。「アントニオの歌」はそういった曲。本当のお洒落とは洒脱とは?当時溢れるがごとき現われたエピゴーネン。そのいくつが残っているだろうか?物まねは物まねに過ぎず、本物は残る。そんな当たり前の事を知らせてくれるレコード。1977年発売
Sep 6, 2009
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ジョアン ジルベルト アモローゾ そして夏は去り 私は一人残る 見果てぬ夢と 後悔と共に 聴くがいい この調べを やがて訪れる その時の為に これは昔 トミー リピューマと アル シュミットが仕掛けた ある夏のショット 時は1977年 ブラジルの巨匠 ジョアン ジルベルト 彼は歌う 過ぎゆく夏を 輝く愛を そして今 それらは永遠の響きを 我等に伝える 古謡のように そして私は去り 夏は訪れる。1977年発売
Sep 5, 2009
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マイケル フランクス 「アート オブ ティー」 マイケル フランクスはインテリである。この「アート オブ ティー」が発売されたのは1970年代。シンガーソングライター大はやりの頃。ギターの弾き語りにウェストコーストのサウンドをバックに・・・が王道だったころ。当時ジャズからフュージョンへとシフトした クルセダースから ジョー サンプル、ウィルトン フェルダー、 ホーンには マイケル ブレッカー に デヴィッド サンボーン、 ストリングスアレンジメントに ニック デカロ、 フュージョン系ギタリストとして活躍しはじめた ラリーーカールトン等をバックに お洒落サウンドを作り上げてしまった。仕掛け人はトミー リピューマ。エンジニーアにアル シュミット。この後当たり前になるサウンドがここで初めて作られた。特にジョー サンプルのキーボードスタイルは一世を風靡した。猫も杓子もコピーしたものである。(日本のミュージシャンは特に)優れたスタイルは古びないと云うがまさしくこのレコードで確立されたスタイルはいまだに新鮮である。ただ そのスタイルを単なるマンネリズムにするか否かはインテリジェンスのなせる技。マイケル フランクスはインテリである。1975年オリジナル発売
Sep 4, 2009
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プロコル ハルム 2009年はプロコルハルムにとって40周年にあたる。とゆう訳で記念盤として紙ジャケプラスブックレット仕様で過去の作品が再発された。そしてこれは彼らのファースト アルバムである。 ブックレットを読んでいると、いままであまり良く知らなかった彼らのバイオグラフが詳らかになった。 たびたび指摘された 「ザ バンド」との相似性。やはりリーダーのゲイリー ブルッカーは「ザ バンド」を従えたボブ ディランのサウンドに非常に共感したと書かれてあった。 名ドラマー B.Jウイルソンはジミー ペイジから新バンド「レッド ツェッペリン」に入らないかと誘われていた事。 いまにして「やっぱり」と思うことが解明した。シングル「青い影」の大ヒットの為 後からアルバムの一曲目にその曲を持ってきた結果、長らくこのアルバムは「青い影」として知られてきた。今回オリジナルどおり「コンクエスタドール」から始まり、「青い影」はボーナストラック扱いとなった。結果ずいぶんと印象の違うものになった。プロコル ハルムはとってもいかしたブルーアイド ソウルのロックバンドとして出発したのが良くわかる。そして亡きB.Jウイルソンがどれだけ素晴らしいロックビートを叩き出していたかを・・今や神格化されたジョン ボーナムであるが、B・Jがツェッペリンのドラマーだったとしてもあのグルーブ感は出していたに違いない。それ程両者は似ている。大ヒット曲のおかげでなんとなく軟弱なバンドだと思われがちな彼らだったがこの再発盤が定番になれば評価も又変わるのでは?1969年オリジナル発売 2009年40周年ヴァージョン発売。
Sep 3, 2009
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CS&N DEMOS CS&Nがデビューアルバムを作成するに当たって持ち寄ったデモテープを集めたレコード。三人があのコーラスを聴かせるのは一曲目の マラケッシュ エキスプレスのみ。これはちょっと寂しいが他のメンバーに聴かせるためのデモとすれば仕方のないことでしょう。発売はやはり ライノレーベルです。ここ数年グラハム ナッシュ、デヴィッド クロスビーのアンソロジーを発売しているライノならではの発掘音源です。多分現在進行中のスティーヴン スティルスのアンソロジーの為の検証結果掘り起こされた音源とみていいでしょう。 とゆうか、先のアンソロジーから漏れた曲を集めたと考えるのが妥当と見る向きもありかな。 とするとスティルスのアンソロジーは一体どんなものになるのか?いやがうえにも期待がつのります。しかしピアノの弾き語りの「シカゴ」は聴きものです。コアなファン向けのレコードですが、まだまだ未発表音源があるんだと言わんがごときのライノレーベルに拍手。2009年発売
Sep 2, 2009
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ミレニアム ゴジラ ベスト 伊福部 昭 東宝特撮映画傑作集 伊福部 昭という人は とんでもない人でした。オフィシャルサイトやウィキペディアでその詳細を知ると、つくずくこの人はとんでもない人だったんだ・・・と思い知らされるのです。 けれどもそんな事は抜きにしてもこのレコードはとんでもないレコードです。ゴジラの第一作からラドン、モスラ等々往年の東宝特撮映画のサウンドトラックがぎっしり詰まってます。 勿論 地球防衛軍の勇壮なマーチも盛りだくさん収録されています。一曲目から発表順に収録されているのですが、一種の変奏曲として最後まで聴けるのはやはりとんでもない事だと思うのです。 聴き終わった後 壮大なシンフォニーの余韻に似た感動が湧き上がります。選曲のセンスも抜群です、勿論デジタルリマスタリングで音もすばらしい。オリジナル音源とは思えません。なにしろ第一作のゴジラは1954年の作品なのですから。朝このレコードを聴くと勇気が湧いてきます、何でも出来そうな気になります。これはとんでもない人のとんでもない作品集です。2000年発売
Sep 1, 2009
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ムーンライダース。ライヴ・アット・広島見真講堂1980・10・11ライヴ アーカイヴを発掘音源から選りすぐり、発表し続けるムーンライダースのこれが第四弾。ちょうどこの時期YMOもテクノを始めた頃。意識しつつも別の道を歩むムーンライダースの当時の姿があります。疾走する音。六人の個性が、がっぷり四つに組んだ音。それは今に続く音。そしてこれからも。 2009年発売
Mar 22, 2009
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山下 達郎 TATSURO from NIAGARAこれは懐かしい。大御所 大滝 詠一のアーカイヴシリーズのラストとなるアルバムです。イギリスやアメリカではアーカイヴ物の良質なアルバムが多く発表されていますが、日本ではなかなか これといったものがありません。やはり、ムーンライダーズの鈴木 慶一氏や大御所が自身のアーカイヴを手がけたアルバム群が 優れているのは 当然といえば当然でありますが、何か寂しい気もします。それはさておき、この達郎のナイアガラ時代のコンピレーションは 大御所の手になるもので、テイク違いやミックス違い等 盛り沢山の内容になっています。なにせオリジナルが70年代の音源ですので、どこがどう違うかはよく判りません。オリジナルとじっくり聞き比べれば何か発見があるかもしれませんが。これは何もこのアルバムに限った事ではなく、すべてのアーカーヴ物に付き纏う事実です。単純にデジタル リミックスされて音が良くなった と喜んでて いいんじゃないかな、と思います。 なにより、楽曲のクオリティーの高さを評価すべきでしょう。そういった意味でこれは素晴らしいアルバムです。まだJポップもニューミュージックも無かった頃、70年代のあの頃。これが日本のロックだと信じた音。それは時空を超えて今も輝いています。 2009年発売
Mar 20, 2009
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ポコ。 レジェンド亡き母は馬が好きでした。このアルバムのジャケットを大層気に入っていたのを思い出します。このアルバムはポコが心機一転、リフレッシュした第一弾です。この後ジャケットの馬のイラストは今にいたるまで、彼らのトレードマークになっています。アナログ時代のアルバムですがちっとも色褪せないのは素晴らしい。ポコと言うと カントリー ロックのイメージが強いでしょうが、一度このアルバムを聴けば、そんなイメージは覆されます。ここにはとても良質のアメリカン ミュージックがあります。特に彼らにとって起死回生のヒット曲となった「クレイジー ラヴ」の美しさは何でしょう?本物はいつまでも残り続ける。そんな当たり前の事が難しいのですね。ここには本物があります。 1978年発売
Mar 18, 2009
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トルド グスタヴセン トリオ。 ザ グラウンドノルウェーのピアニスト トルド グスタヴセンの二枚目のアルバム。深く冷たい静寂。何故こんなにも深いのか。紡ぎ出される音は発せれれたその瞬間から私の心の一番深く暗い所へと落ちてゆく。何故こんなにも やるせないのか。夜想曲と呼ぶにはあまりに重い。聴き終ると訪れる言いようの無い絶望感。これは冥界の音。そして トルドは冥界の主。通夜に向かう道すがら聴く。三月水ぬるむ日。 2004年発売
Mar 16, 2009
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ビル ウィザース ライヴ アット カーネギーホール黒人にとってのゴスペルって何だろう。ビルはこのライヴのMCで語っているが、教会で祖母がタンバリンを叩いてゴスペルのリズム係をやっていたのを五歳から聴いていたと。我々日本人が毎日祖母や親が仏壇の前でお経を唱えていたのを子供心に憶えているのと似ているか?むかしはゴスペルといわずに黒人霊歌と言ったものです。魂を鎮める歌。強烈なリズムは現世に生きる我々の生の証か?その向こう側にある「彼岸」。そんな事考えてこのアルバムを聴く。いわゆる名盤です。会場の聴衆はほとんど黒人でしょう、見事なコールアンドレスポンスがここにあります。今生きていることを謳歌するかのように。朝 I POD に入れたこのアルバムを聴く。突然音が切れた。2年間なんとも無かったのに。暫らくしたら元に戻った。同じ頃 親しかった音楽好きの知人が逝った。合掌。
Mar 14, 2009
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ペンタングル。 ザ タイム ハズ カムペンタングルの4枚組ボックスセットです。アウト テイクやライヴ音源等貴重な資料が満載です。でもこれからペンタングルを聴いてみようと思われる方向きではありません。あくまでもこれはファン向けのマニアックなセット。6枚しかオリジナルアルバムのなかった彼らの楽曲を4枚組にすると大抵のアイテムは収録される勘定です。しかしやはりイギリス人のやる事は凄いです。中心にオリジナルアルバムからのベスト曲を配し、シングルB面曲や 別テイク、ラジオ出演の音源、未発表曲、等等、これでもかと掘り起こします。ペンタングルがどんなにか何物にも変え難いバンドだったのかが判ります。2008年におそらく最後になろうオリジナルメンバーのリユニオンライヴを果たした彼ら。流行り廃りの激しい音楽界で ともすれば忘れられがちなバンドの一つです。しかし私にとって初めて彼らのレコードを聴いた1968年からずっと忘れ難きバンドの一つなのです。 2007年発売
Mar 8, 2009
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ザ ローリング ストーンズ ブラック アンド ブルーストーンズってなんか強面バンドのイメージが定着してしまって、そのナイーヴな面があまり語られなくしまっていますね・・・・でもストーンズってとってもナイーヴィなバンドなんですね。とっても常識人でフツーの人たちなんです。あくまで自分たちのイメージを作っているんですよね。以前キースのデモテイクばかり集めたブートを聴きましたが、とても とても ナイーヴでした。きれいな かわいい 曲をつくっているんですよ。でも パブリック イメージとしてのストーンズでは なかなか 顕にはできないのでしょう。このレコードはそんなストーンズのナイーヴな面が一番バランス良く納められた一枚です。「メモリー モーテル」の美しさ 素晴らしさは一体全体何なんでしょう?「フール ツー クライ」の哀しさ デリケートさは何でしょう?ミックとキースの一番ナイーヴな面が納められたこのレコード。ロックンロール イッツ オーライ・・がストーンズだと思っている人はぜひ聴いていただきたい。ストーンズってとってもナイーヴなバンドなんですね。 1976年オリジナル アナログ発売キース リチャーズ 。ブート 「ノット ギルティー」
Mar 7, 2009
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ザ バーズ ゼア イズ ア シーズンどうも困ったもので、ボックスセットが出ると 欲しくなる。これもバーズの四枚組みプラスDVD一枚と言う大作です。高価です。レコード屋さんの半額セールでやっと買えました。綺麗なブックレットが付いていていい感じ。これぞボックスセットの醍醐味!肝心の内容は全99曲!正直全部聴くのは疲れます。しかもほとんど全部といっていいほど持ってる曲ばかりです。でも未発表ライヴの音源が3曲入ってたり、ヴァージョン違いがあったりと、、ぼんやりとは聴き過ごせません。ボーナスDVDは昔々のTV クチパク映像。これも一度観たらもういいかな、、、でも若き日のクロスビーはやはり息子のジェイムスに似ているし、クリス ヒルマンのベースなんて まるでギターの様に弾いていたり(彼はマンドリン プレーヤーだったのです)、ごく初期のサイケデリック映像 もちろんモノクロ が観れたり、それなりに 楽しめたからいいかな・・・と思ったり。こうやって まとめて聴くのもこれが最後かと思うと感慨深いものがあります。ザ バーズはもちろん素敵でしたが その後の一人ひとりのバード達の音楽も素敵です。CS&Nで以前 ターン ターン ターンを演奏しているライヴをYOU TUBEで観ました、CPRも 霧の8マイルをライヴで演奏してました。この怪鳥、まだまだ飛び続けるのでしょう。 2006年発売
Mar 6, 2009
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ザ ビートルズ レット イット ビー2009年一月三十日はビートルズがアップル社(コンピューターではない)の屋上で所謂ルーフトップコンサートを行ってから四十周年記念日にあたります。リンゴがその記念日にあたって 最新のインタヴューで「あの時警官が僕をドラムセットから引きずり降ろさなかったのは 今でも残念だ」 とアンソロジーのヴィデオと同じ発言をしていたのがおかしかったです。この時の演奏が ビートルズの公衆の面前での最後のパフォーマンスになったのです。その模様は映画 レット イット ビーのクライマックスとして観る事ができます。その音源はこのレコードでは一曲(ワン アフター909)だけ使われましたが、アンソロジーでは(ゲット バック)が日の目をみています。しかしそれ以外の曲は映画以外では海賊盤でしか聴くことができません。一日も早く レット イット ビーのDVD化が望まれます。私事ですが最近スニーカーを買いました、コンヴァースの黒のオールスターです。スニーカーといえばこれに限ります。何故?映画 レット イット ビーのルーフトップコンサートをご覧あれ。ジョージがその時履いていたのがそれであります。あれから四十年もたったんですね。でも今でも私にとってスニーカーといえばコンヴァース、ブラックオールスターなんです。(海賊盤 ルーフトップ コンサート) 1970年アナログ盤発売
Mar 5, 2009
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ドノヴァン イン コンサートドノヴァンを聴くと雨が降る。雨が降るとドノヴァンが聴きたくなるのか?はたまたドノヴァンを聴きたくなると 雨がふるのか?これは1967年のライヴです。以前アナログで発売された時はLP一枚分のライヴがCDでは二枚組み、コンサートの模様が完全収録されています。編集は無く、コンサートの始めから休憩をはさんでラストまで 演奏順に収録されていて、まるで1967年のコンサート会場へタイムスリップしたかのようです。しかし四十年も経って日の目をみるとは 何ともいえぬ感慨があります。あれこれと昔の事を思い出したり、個人的にもタイムスリップしてしまいました。ああ今日も雨が降っています。 2006年発売
Mar 4, 2009
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グラハム ナッシュ リフレクショングラハム ナッシュのボックスセットです、三枚組みです。全64曲です。2006年に発売された デヴィッド クロスビーのボックスセットに続く”第二弾”です。ボックスの背表紙の上段に記されたイニシャルはN、クロスビーの時はC、さて次は?それはさて置き、このアンソロジーの目玉はCSN&Yの4ウエイストリートでライヴ収録された ”ライト ビトィーン ジ アイズ”のスタジオ録音が聴ける事でしょう。他にもキャロル キングとの未発表デュオがあったり、CSNでの未発表曲等等 聴き所が一杯のセットとなっています。ナッシュの曲は割りと短めのものが多くCD一枚で約二十曲も収められていますので一気に聴くのは大変です。でもうれしい悲鳴でしょう。これだけまとめて彼の曲だけを聴けるのもそうある事ではないのですから。まあそれにしてもいい曲を作る人だと当たり前のことに改めて感心してしまう今日この頃であります。次なるボックス セット「S]に期待が寄せられます。 2009年発売
Mar 2, 2009
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ダン フォーゲルバーグ イノセントエイジ稀代のメロディーメカー ダンフォーゲル バーグの二枚組大作。タイトルどうりの無垢な音楽が満載されています。自分が影響を受けた音楽、人達 へのリスペクトがこのアルバムのテーマです。父に捧げた「リーダー オヴ ザ バンド」を始め、もはやクリスマスソングの定番と言ってもいい「オールド ラング ザイン」等‥素晴らしいメロディーの曲が収められています。なかでも白眉はタイトルソング「イノセント エイジ」でしょう。バッファロー スプリングフィールドへの リスペクト ソング。ニールヤングそのもののギター、バッファローの曲タイトルを織り込んだ歌詞、ブリッジで奏でられる「ブロークン アロー」のピアノ フレーズ、なによりバック コーラスにゲスト参加のリッチー フーレイ!これ以上のリスペクト ソングがあるでしょうか?全てが美しくセンチメンタルであります。数々の彼の名作のなかでもとりわけ私の心を打つ作品です。思えばこの頃が彼の創作能力のピークだったのでしょう。そうでなければ17曲も捨て曲なしでアルバムを作れる訳がありません。これは奇跡のアルバムです。 1981年発売 2007年リマスター 紙ジャケ発売
Feb 27, 2009
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ザ ローリング ストーンズ。 ゼア サタニック マジェスティズ リクエスト1967年発売のアルバム。ストーンズがもっともポップに近づいた作品です。 そして当時の最先端のポップスとは今で言う「サイケデリック サウンド」です。リアルタイムで聴いていた私にとってはサイケデリックであろうが何であろうが関係なく、素敵な音楽でした。こういった音は当たり前のように溢れていました。後世の人がこの時期のサウンドをもってして「サイケデリック ロック」とか「アシッド フォーク」とか名づけたのです。でも 「そんなのカンケー ネー」です。ここにはこれ以降聴かれることのなくなった ミックとキースのポップス感覚溢れる楽曲が詰まっています。代表的な曲は「シーズ ア レインボウ」でしょうか。ニッキー ホプキンスによる美しいピアノソロ、夢見ごこちのストリングス、グルーヴのきいたリズム、何よりいいメロディー。もちろんかっこいいストーンズも聴けます。「2000年光年の彼方」がそれです。2000年に入ったライヴでも演奏されて皆を驚かせました。あらためてオリジナルを聴くとやはりカッコいい、今のストーンズに通じます。ここから「ジャンピングジャック」に発展してゆくのです。当時常にビートルズと比較され、常に二番手に甘んじていたストーンズ。たぶんやけくそで作ったんじゃないかな?もうポップス路線は飽き飽き、そろそろ元の自分たちにもどろう。そのための総決算だったのでしょう。やることはやった、思い残すことは無い。たとえそれがB級であっても。全てが煌いているアルバムです。カラフル ストーンズです。デジタル リマスタリングされてそのサウンドの細かい面白さが手に取るように判るようになったのは有難いことです。おもちゃ箱をひっくりかえした様な面白さとはまさにこのアルバムの為の言葉です。この後 彼らは憑き物が落ちたようなアルバムを作り出すのです。ある意味で彼らの青春の思い出、何か気恥ずかしい、そっとしておいて欲しい、でも何故か甘酸っぱい。いいアルバムです。 1967年発売2006年紙ジャケ発売
Feb 24, 2009
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キースジャレット、 ザ メロディー アット ナイト ウイズ ユー静謐とはこうゆうことか。素敵なジャケット写真 さすがECM!そして素敵な音楽。闘病生活の後 復帰をかけて自宅で録音されたこの音楽。全てを削ぎ落としたメロディー。寡黙なピアノ。一人。夜。美。あたかも 其処に一人の禅僧が居て 私に問答をするような。あるいは ひとりの 俳人が呟く様な。深遠な音とはこうゆう音を指すのでしょうか。人が初めて音楽(メロディー)を手にしたそんな原始の記憶。これは私にとっての 世界音楽遺産です。 1999年発売
Feb 23, 2009
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ジェファーソン スターシップ、 ドラゴン フライ 1974年のアルバムです。なんて古い!しかし なんて凄い!リアルタイムでこのレコードを聴いた時、まずその録音の凄さに驚いたものです。まるでスタジオのそこで鳴っている様なキック ドラムのリアルさ、くっきりとしたベース、デジタル化されレコーディング技術も進歩した今でさえ凄いとおもわせる録音です。こんな音がアナログ機材で録れていたなんて改めて感心します。しかしこのアルバムの凄いのはそれだけではありません。どんなに凄い録音でも肝心の音楽が良くなければ何の意味もありません。スピード感溢れるリズム陣、絡み合うヴォーカル、ジェファーソン エアプレイン時代のあのドライヴィング感覚がよみがえっているのです。60年代一世を風靡したエアプレインが解散した後 リーダーだったポール カントナーが当時の奥さんだったグレース スリックと新たに結成したのがスターシップです。その第一作がこのドラゴンフライなのです。若くて元気のいいギターをばりばり弾きまくるクレーグ チャキーソを見出したのが一番の成功の要因でしょう。それほど彼のギターはかっこいい。そしてエアプレイン時代の旧友マーティン バリンと久々に作りマーティンがゲストでリードヴォーカルを担当した「キャロライン」ロックバラードの一つの頂点がここにあります。静かに憂いをひめてアコースティックギターとピアノのユニゾンでアルペジオが奏でられ曲はミディアムテンポで始まります。そして当時皆が待ち焦がれていたマーティンのあのハイテナーヴォーカルがせつなげに聴こえてきます。ブリッジの部分からバックが入りポールとグレースのバックヴォーカルが加わる様は往年のエアプレイン、いやそれ以上にかっこいい。まるでシンフォニーのようなこのラヴソング「甘く切なくやるせない」とはこの事でしょう。今聴いてもやはり心が震えます。見事な演奏と歌唱、そして録音、なかなかこう三拍子そろったロックの曲はありません。もちろんこのレコードの他の楽曲もよい曲ばかりなんですが あまりにも「キャロライン」が素晴らしすぎてちょっと損しています。このあとマーティンは正式なメンバーとしてスターシップに加わります。そしてあの大ヒット曲「ミラクル」を生み出すのです。そしてジェファーソン スターシップはビッグバンドになって行きます。このレコードはそんな彼らの新しい旅への第一歩をしるした記念碑です。その若いエネルギーは今尚衰えることがありません。何十年経っても本物は凄い。色褪せることがない。これからも本物の音楽を聴いてゆきたいものです。 2008年紙ジャケ再発
Feb 22, 2009
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チップス フロム ザ チョコレート ファイアーボールザ デュークス 実の名はXTC。85年発売の「25オクロック」と87年発売の「ソニック サンスポット」の2枚のLPを1枚に収めたお買い得CDです。XTCのメンバーが少年時代に聴いていたロックミュージックへのリスペクトです。それは67年から70年初頭にかけてのサイケデリックミュージックであります。ビートルズ、ストーンズ、ホリーズ、バーズ、等を彷彿とさせる楽曲が並びます。いかにもポールがジョンが作りそうな曲、まるでバーズの未発表曲かと思わせられる曲・・・さらにそのサウンドの再現の完璧さ。このレコードの録音時期はちょうどアナログからデジタルへの過渡期にあった為アナログ機材が多数使用可能だったことがよけいに「あのサウンド」が造れたのでしょう。XTCはイギリス人ですが、イギリス人とゆう人種はこういった事をやらすと徹底的に凝りまくります。それはまるで精密なプラモデルを組み立てるかの様。と こう書くときわめてマニア向けのレコードと思われてしまいますが、どっこい楽曲の良さがこの作品のポップさ親しみ易さを高めています。「あの頃」を知らない人でも充分楽しめるものに仕上がっているのは流石であります。XTCはなんだか気難しいと聴き逃していたひとの入門用にも良いかもしれません。なんど聴いても楽しい、新しい発見がある、元歌を聴いてみたくなる、そんなレコードです。和幸のプロジェクトにもひょっとして精神的インスピレーションを与えたかも知れません。あの大先生がこんな傑作を聴いていないとは考えられません。XTCの全作品紙ジャケ化の際、なぜか見送られてしまったこの作品、ぜひの国内盤の発売を願います、対訳付きで。なにしろ歌詞も「あの頃」しているのですから。わたしにとっては「あの頃」の音楽仲間と酒の肴にして語り合いたい作品です。 1987年発売(その後幾度も再発)
Feb 20, 2009
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特別仕様版通常版和幸 ひっぴい・えんど加藤大先生の和幸名義の第二弾です。タイトルはもちろんあのはっぴいえんどのもじりです。いきなりディラン フォークロックから始まり ニールヤング、 ザ バンド、CSNYとサウンドは凝りまくります。それこそ細部までこだわった ほっぺた にやにや サウンドです。ソングタイトルも にやり。 「タイからパクチー」 「花街ろまん」「あたし 元気になれ」 「池にゃ鯉」、、、70年代皆があこがれた音です やりたかった音です。今でもカッコいい音です。もはや和幸名物となった疑似ニールヤングとスティーヴンスティルスのギターバトルも再現。今回は4ウエイストリートの「サザンマン」です。岡林の「自由への長い旅」もカヴァー、しっかりボブディランです。「青い目のジュディ」まんまの「もしも もしも もしも」でマタマタ にやり。あーくやしい。もうここまでやられるとお手上げです。おーこの音は、とクレジットを見ると 鈴木 茂氏も一曲参加されているではありませんか!ジェイムス テイラー風の曲はきっとギブソン使ってんだろうな、これはマーチンD45の音、と聴くたびに奥へ奥へとはまってゆきます。昔しまっておいた宝物の箱をひっくりかえしたような楽しさ。忘れかけていたあの感覚がよみがえりました。「ニールはこういったミュートをかけるんだ。」 「その歌い方スティルスみたいに。」「ジェイムス テイラーのこの奏法はどうやってんだ」なんていいながら友とギター鳴らしてたあの頃。なにより本人たちが一番楽しんでいる様がとても素敵です。大人が本気で遊びだしたらこんなに怖いものは無い。尚、通常版と特別仕様版の2種類が発売されています。ボーナストラックは通常版のみ、DVDは特別版に、さらにジャケットも違うのでお気をつけて下さい。私は結局両方入手しましたが、ボーナストラックが素晴らしい通常版がお薦めです。 2009年発売
Feb 18, 2009
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ミッシェル カミーロ & トマティート 「スペイン」なんと素晴らしい音楽。人は超絶の前には無口になる。ピアノとギターのデュエットといえば往年のビル エヴァンス と ジム ホールの「アンダー カレント」ですが、このアルバムはそれに匹敵すべきものであります。ここには音楽の素晴らしさのすべてがある。このエネジーはどこから来るのでしょうか?これはラテンでもジャズでもフラメンコでもない。当代きってのラテン ジャズ ピアニストと フラメンコ ギタリストの類まれなる名演です。人はあまりの超絶の前にしばし言葉を失う。アランフェスから始まるこのアルバム、チック コリア の「スペイン」になだれ込み後は怒涛のごとく私をラテン音楽の坩堝に飲み込んでしまいます。あなたがミッシェル カミーロ、トマティート、の事何も知らなくても良い。うんちくは沢山だ。ここには最高の音楽がある。ただ それだけ。 2000年発売
Feb 17, 2009
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デヴィッド クロスビーのプロジェクト、クロスビー、ピーヴァー、レイモンドの98年11月のライヴです。CD二枚組みのヴォリュームで素晴らしい演奏を聴かせてくれます。同年のスタジオ録音のファーストアルバムからの曲を中心に、結成一年にも満たないバンドとは思えないタイトな演奏が繰り広げられます。デヴィッドの息子であるレイモンドのキーボード プレイはさすがに親子と思わせる実に曲のニュアンスを理解したものです。さらにヴェテラン ギタリストのジェフ ピーヴァーのプレイも特筆ものです。かてて加えてこの三人のコーラスが実に良い。そしてコンサート中盤からゲストにグラハム ナッシュ、フィル コリンズの旧友が登場。フィルとのデュエットで話題になった「ヒーロー」がナッシュを加えた三人で演奏される、これが真に良い。後半になると、「ロングタイム ゴーン」「オハイオ」「デジャヴ」「カット マイ ヘヤー」などのお馴染みナンバーが続けて演奏されそのクオリティの高さは最近のCS&N以上です。サプライズとしてなんとバーズの「霧の8マイル」が披露され、新たなこの曲の魅力を引き出しています。若いプレーヤーと実に楽しそうにプレイするデヴィッドの顔が目に浮かびそうです。いろいろと私生活で問題のあったデヴィッド、でも神は彼を見捨てなかった。ミューズの神に愛された男、それがデヴィッド クロスビーなのです。 1998年発売
Feb 17, 2009
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はちみつぱい1988年の再結成&解散コンサートのライヴです。もちろん ぱいはムーンライダースの前身バンドと して知られていますが、やはり違ったんですね。はっぴいえんど と 双壁をなすとされた ぱい、少し遅れてミカバンド。私にとっての日本3大バンドです。まー時々センチ メンタル シティー ロマンスなんかも聴きますが。このライヴ 彼らが現役だったころ やろうとして やれなかった事を全てやり尽くしてしまった凄味があります。日本のロック史上名曲と言われる(誰も言わないけれど)曲が繰り広げられます。塀の上で、ぼくの幸せ、センチメンタル 通り、夜は静か 通り静か、ETC,,,ゲストも豪華 高田 渡、斎藤 哲夫、あがた 森魚。ぱいに縁の人たちです。当時サイケデリックバンドを気取っていた彼らがここでは見事な サイケ サウンドを演じます。鈴木 慶一氏曰「昔あんなに 難しかった事がこんなに簡単にできちゃうんですね」いやーまるでグレイトフル デッドそのものの演奏も聴かれます。幻のトリプル リードギターが再現されています。このライヴの数年あと 鬼籍に入ってしまったアーティスト 高田 渡氏、山本 浩美氏。 とりわけオリジナルメンバーだった山本氏の数少ない演奏 ヴォーカルが聴けるのも今となっては貴重です。現代版 中原 中也の世界が繰り広げられる「月夜のドライブ」、ついにスタジオ録音されなかった「煙草露地」。共に山本氏の作品でした。もう2度とこのメンバーが揃うことは無くなってしまった今、このライヴはとても愛おしい物となりました。鈴木 慶一氏は現在ぱいの未発表音源を集め編集しているらしく、かなりの枚数のボックスセットになりそうな予感。皆さんそういう年齢になったというか、感慨深い今日この頃であります。 2006年発売
Feb 13, 2009
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リッチー フューレイ アライヴリッチー フューレイの2007年のライヴアルバムです。前年に久々のソロアルバムを発表し、その新曲の披露も兼ねたパフォーマンスです。しかしなんといっても本人がコメントしているように、このライヴはリッチーの集大成ライヴとなっています。なんとバッファロー スプリングフィールド時代の曲からポコ、そしてヒルマン、サウザー、フューレイバンドの曲までほぼベストの選曲でCD2枚分収録されています。最近バックバンドのメンバーとしてすっかり定着した実の娘 ジェシーの可憐なヴォーカルも心地よく、往年の名曲が次から次へと繰り広げられる様はファン冥利に尽きます。なかでもバッファロー時代の名曲サッド メモリーの現代風アレンジは聴きものです。オン ザ ウエイ ホームが演奏されなかったのは最近ポコがレパートリーに入れているので遠慮したんでしょうか?娘が生まれた年に作られた父の曲を娘がソロで歌う、1970年代には想像すら不可能だった事が現実になりました。スティーブン スティルス、ニール ヤングと共に時代を作った男、ひょっとして彼が今一番幸せなんじゃないだろうかと思います。 2008年発売
Feb 11, 2009
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マイルスの1970年ライヴ 怒涛の6枚組であります。チック コリアが抜けキース ジャレット一人のキーボードという時期の貴重なライヴであります。チックと二人でキーボードを担当していた時はやや遠慮がちだった キースのプレイでしたが、ここでは炸裂しております。もちろん御大マイルスも絶好調、マイケル ヘンダーソンのファンクベースも決まりまくります。最終日のライヴにはジョン マクラフリンも参加。いやがうえにもハイテンションになります。思えばマイルスがキーボードプレイヤーと丁々発止のプレイを繰り広げたのはキースとのそれが最後でした。この後 御大自らキーボードを弾き、ツインギターを従えあのアガルタ、パンゲアへの道のりを歩むのです。付属の豪華ブックレットには当時のメンバーの回顧談が掲載されており、とりわけキースの言葉が胸に沁みます。あとマーカス ミラーの昔の批評に対して、マイケル ヘンダーソンがまるで子供に諭すような発言をしているのが面白い、だって1970年当時マイケルはほんの子供だったのですから。エレクトリック時代のマイルスは嫌いだという人もこのライヴを聴けば腰を抜かすんじゃないでしょうか?69年から70年にかけてマイルスのもとで感性を磨いたキーボードプレイヤー達、ハービー ハンコック、チック コリア、ジョー ザヴィヌル、そして最後のそして最高のピアニスト キース ジャレット。師匠と弟子の最後のセッション、心して聴きたいものです。 2006年発売
Feb 10, 2009
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cs&nのライヴアルバム実は80年代にヴィデオで発売され、その後DVD化され一般に知れ渡っている デイライトアゲインの音源を丸ごとCD化したものです。元々はアナログ音源だったものですが、見事にデジタル リマスタリングされております。こんなに素晴らしい演奏だったのかと改めて驚かされます。やはり映像というのは怖い側面を持っているなと考えさせられました。そのあまりの情報量の多さに見逃し、聴き逃している箇所がどれほど多いことか。久々に映像無しのこのライヴを聴くとつくずくそう感じます。映像付きで観てしまうと数回で判ったつもりになってしまうものです。こうやって音だけと純粋に向かい合うと本当の演奏のクオリティーがわかります。そういった意味で一見なんの意味もないと思われるこのCDの発売ですが、なかなか意義深いものがあります。しかもかなりのお買い得価格です、私は¥1980(2枚組)で買いました。ヴィデオやDVDをお持ちの方にもお薦めします。百見は一聞にしかず。 2008年発売。
Feb 6, 2009
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はっぴい えんど のBOXです! それぞれのオリジナルアルバムに未発表ヴァージョンを加え、ライヴ音源、バックとして参加した音源を網羅したアンソロジーです。 過去日本でこれだけ充実したアンソロジーが制作された例は J ロック史上類をみません。監修は4人のメンバーが行っており、インタビューを含めた詳細なブックレットもついています。当時発売された楽譜集まで同封されております。 はっぴい えんど というバンドはいったい何だったんでしょうか?この前にもこの後にも存在しないロックバンドだったんだなーと確信しました。 当時リアルタイムで聴いたこれらの楽曲、これがこれからの日本のロックのスタンダートになると信じていました。 ある部分それは現実のものになりましたが、なかなか一朝一夕には変わるものではありませんでした。 あれから何年たったでしょうか、今J・ポップとかJ・ロックとか言われている音のなんと情けない事か。 欧米ロックになんとか追いつこうとした若き彼らの情熱、センスのひとかけらも感じられない音ばかりの現実であります。 そろそろおじさんたちは決起しつつあります。加藤大先生は怒っておられます。 細野、大滝、松本、鈴木各氏に対して大先生はエールを送られます。 大先生の次作は 和幸名義のセカンドアルバム タイトルはその名も ひっぴい えんど ちょっとは日本の音楽も変わってもらわないとねー、と思う今日このごろであります。 2007年発売
Feb 4, 2009
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加藤和彦大先生が又も立ち上げたプロジェクトバンド。メンバーは大先生の他 小原 礼。土屋 昌巳。屋敷 豪太。AMZAの五人。70年代ロックにオマージュを捧げたこの一品。素晴らしい、の一言。初めてミカバンドを聴いた時の感覚。ストーンズあり、Tレックスあり、デヴィッド ボウイあり、ルー リードあり、勿論ビートルズあり。大先生老いてますます盛ん。前回の 和幸 プロジェクトがフォークルへの回帰だったとすればこのバンドはミカバンドへの回帰なのでしょうか、ともあれ 大先生はアマチュア精神に満ち溢れていらっしゃいます。いい音楽、かっこいいって こういう音ですよ、ってプレイしておられる。小原 礼氏作の曲なんて わー ビートルズー!と 思わず叫んじゃいそうです。細かい所とてもマニアック。土屋さんの声 まるでボウイ!ギター まるで ミック ロンソン、絡む先生のサイドギターはキースそのもの。1回より2回さらに 何回も聴けば聴くほど良くなる音楽です。こんな音楽を聴くとまたまたギター(エレキ)が弾きたくなってきます。2008年作。
Feb 3, 2009
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加藤和彦大先生が坂崎幸之助とタッグを組んだデュオ。一曲目からいきなりポールサイモン フィンガーリングが炸裂。続いてミセスロビンソン ストローク、にやにやしてるうちに「コンドルは飛んでゆく」に突入。 バート バカラックになったと思えばビージーズになるし、ビートルズと言うよりリヴァプールサウンドになり、ジョージ ハリスンとストーンズが競演したようなインド音楽、後半4ウエイ ストリートのスティルスとヤングのギターバトルが飛び出したり。本当に心底音楽を楽しんでいる雰囲気がとても心地よいのです。きたやま おさむ博士の歌詞もあり、新しいフォークルかなと思わせる処もあったり、パロディー精神いまだ衰えずとみました。また反対にあの 紀元弐千年がいかに当時としては画期的だったかを再認識させていただきました。こういった音楽を聴くと無性にギター(アコギ)が弾きたくなるんですね。2007年の作品です。
Feb 3, 2009
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デヴィッド クロスビー。いわずと知れたCSN&YのC。これは彼のアンソロジー、制作には「N」ことグラハム ナッシュと ジョエル バーンスタインが音頭をとっています。130ページにおよぶブックレットには自身による曲解説、未発表写真が満載されていて、これだけでも貴重な60年代からのウェストコーストサウンドの資料と成りうるほどの出来です。肝心の音源のほうは、彼のキャリアの出発点である ザ バーズ から最新のCSN&Yの2006年のライヴに到るまで、実に52曲が選ばれています。彼の音楽の魅力は一体何でしょう?まず ヴォーカリストとして彼ほど色んなニュアンスを表現できる人はいないでしょう。「ALMOST CUT MY HAIR」での激しいシャウト、「GUINNEVERE」での優しい歌声、そしてグラハム ナッシュと二人で聞かせてくれるこの惑星一番のハーモニー。次にギタリストとして独自のドローン チューニングを駆使して実に幻想的なアコースティック ギターサウンドを奏でます。あまり目立たないのですが、サイドギタリストとしても彼は超一級のリズムをきざみます。CSN&Yの名ライヴアルバム「4ウエイ ストリート」での名演「SOUTHERN MAN」では ともすれば スティルスとヤングのギターバトルが語られがちですが、そこでのクロスビーのサイドギタープレイは実に凄い。ある意味バンドのリズム ドライヴァーであり、ぐいぐいとリズム陣を引っ張っていくのです。そして 作曲家として彼は唯一無二の存在であると言って過言ではないでしょう。優れたハーモニー感覚は作曲にも生かされ、複雑な和音を駆使し実に幻想的かつ美しい音楽を数多く作りました。しかし私生活は悲惨の一言につきました。CSN&Yとして活動する直前に起こった恋人の交通事故死、ドラッグに溺れる日々、逮捕、保釈を繰り返し、ついに実刑判決。出所後もドラッグ常習は直らず その為か重大な肝臓疾患を患ってしまいます。肝臓移植か死かの宣告をうけてしまいます。病室で肝臓のドナーを待つ彼のもとに人生最大のハプニングが起こります。結婚して10数年子宝に恵まれなかった彼に妻の妊娠が告げられます、そしてデビュー前 無名のシンガー時代当時つきあっていたガールフレンドが彼に隠して出産した息子が名乗りをあげたのでした。息子は立派なジャズミュージシャンになっていました。その名はジェイムス レイモンド。多分この二つが彼に奇跡をもたらしたのでしょう。ほどなく肝臓のドナーが見つかり、大手術の後彼は帰還したのでした。その後 息子のジェイムスとCPRを結成 アルバムを作ります。さらにこのCPRをベースにグラハム ナッシュとの久々のデュオ アルバムを発表、そしてCSN&Yとしてのツアーを2006年に敢行するに到るのです。このアンソロジーはそんな彼をずっと励まし、見守ってきたグラハムの最大のプレゼントなのです。どの曲も輝いています。いかにデヴィッド クロスビーが素晴らしいミュージシャンであるか、私も再確認したのです。特に未発表音源を集めた3枚目のCDにはお宝がぎっしりなのです。C&Sで録音された「LONG TIME GONE」。ニール ヤングとジェリー ガルシャのギターバトルの凄まじい「COWBOY MOVIE」。なかでも白眉は2006年のCSN&Yのライヴ「DREM FOR HIM」ニール ヤングの抑制の効いた味のあるリードギター、スティーヴン スティルスのドライヴ感溢れるベースが歌を盛り立てます。彼の歌にはいつも海が感じられます。ヨットをこよなく愛し 洋上で作曲する事が多いからでしょうが、穏やかさも激しさも併せ持ち洋々と水をたたえた海が彼の歌のキーワードなのです。この3枚組セットの各CDのラベルは美しい海面がプリントされています。これは類まれなミュジシャンの類まれなる航海日誌なのです。このセットの解説にあった言葉。「もうすっかりと 髪の毛も白くなってしまった、でもデヴィッドは やせっぽっちのイギリス人の傍らに立つと少年のように見える。この二人の旧友は互いの目を見つめ合い そして歌う」 bySTEVE SILBERMAN
Jan 21, 2007
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イタリアのワイン法は本当に頭にくる。手間隙かけて造られたワインも最低限の基準を満たしただけのワインも同じカテゴリーに組み込まれてしまうのです。イタリアワインに詳しい人なら政府が定める「DOC,DOCG」が何の意味も持たないことなどは百も承知なのですが、 いまだに ワインガイドブック や ネット上 でも さも権威のある品質保証であるがごとく書かれているのが実情なのです。政府の定める最高ランク「DOCG」とは ほとんどの場合 大企業と政治家との癒着の産物といって過言ではないのです。しかし イタリアにもさすがに見識と反骨心を持った人達がいます。それが由緒ある大メーカーである アンティノリ家と 職人メーカー とでも言えるアンジェロ ガヤ であったという事実こそが イタリアワインの良心を守ったのです。醸造所の規模や歴史は違えど 良いワインを造りたい思いは同じだったのです。アンティノリはキャンティに初めて 外来種であるカベルネ ソーヴィニョンとカベルネ フランを混醸しました。試行錯誤の後 当時のワイン法にそぐわないワインが出来上がりました。今ならキャンティ クラシコとして流通することができるワインです。しかしアンティノリは 単なるテーブルワインのカテゴリーでこのワインを発売しました。と 言うか 発売せざるを得なかったのが現実だったのです。そして、このワイン「ティニャネッロ」が発売されるや否や イタリアはおろか世界中にセンセイションを引き起こしました。その気品ある味わいは 瞬く間に 心あるワイン愛好家、専門家を魅了しました。いつしか人々はこのワインの事を「スーパー タスカン」と呼び始めました。アンティノリ家はさらに親戚筋のワインにも手を貸しました。それが「サッシカイア」「オルネッライア」の誕生となるのです。さらにアンティノリは「ティニャネッロ」と反対のセパージュの「ソライア」を世に問います。これらのワインとガヤのワインはイタリア政府の定めるDOC,DOCGをあざ笑うかのような快進撃を続けます。そして他の地方でも、心ある醸造家がこれに続くのでした。イタリアワインの品質を一気に引き上げた「ティニャネッロ」。大メーカーだからこそ負わなければならない責任、品質に対するこだわり、名家ならではの誇り。たかがワイン されどワイン、まず何はさておいても このワインを 飲まずして現代イタリアワインは語れないのです。ティニャネッロ・・・トスカーナ州産 サンジョベーゼ85%、カベルネ ソーヴィニヨン10%カベルネ フラン5%
Jan 17, 2007
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1973年に発売された はちみつぱいのファーストアルバム「せんちめんたる通り」が2006年末、最新のデジタル リマスタリング 紙ジャケ仕様で再再発されました。LP、CD、ボーナストラックつきCDと都合3枚も持っている私ですが昨今のリマスタリングの素晴らしさ、未発表音源入り、を考慮すると やはり買わざるを得ないのです。はちみつぱいというバンドは実に流動的な集合体で時に三人、四人、六人、とメンバーが入れ替わり立ち代り出入りしていたバンドでした。一応このアルバムが製作された時のメンバーは鈴木慶一、かしぶち哲郎、武川雅寛、和田博巳、本多信介、駒沢裕城の六人。オリジナルメンバーだった渡辺勝、山本浩美はすでにこの時点でグループを抜けそれぞれ別のバンドを結成していました。この時山本浩美の作ったバンドの名前こそ「ムーンライダーズ オブ パープル ソーセージ」だったのです。これは、サンフランシスコでカリスマ的サイケデリックバンドで名をはせた グレートフル デッド の弟分バンド 「ニューライダーズ オブ パープルセージ」のもじりだったのですが、まさかこの名前がその後も使われ続けられるとは’73年の時点では誰もが予期せぬことでした。今でこそムーンライダーズの前進として語られることの多い はちみつぱいですがリアルタイムでこのアルバムを聴いた私にとってムーンライダーズは ずっと はちみつぱいの延長上にあるバンドなのです。20代の鈴木慶一がこの時やった事、やろうとした事そして現在50代になってやっている事 それら全てがこのファースト アルバムに凝縮されています。レコーディング時点では脱退していた二人のソングライター、渡辺勝、山本浩美を再び一回だけゲストとして迎え,名曲「ぼくの幸せ」「月夜のドライヴ」「夜は静か通り静か」を録音、かしぶち哲郎も一曲、本多信介もインストを一曲提供・・・と今のムーンライダーズと同じように複数のシンガーソングライターから成るアルバムになっています。どの曲も時空を超えて素晴らしいのです。モノクロ映画に映し出される雨のシーンを彷彿させる「塀の上で」、冬枯れの河川敷の風の様な「土手の向こうに」、梅雨の湿度さえ感じさせてくれる「薬屋さん」、夏の木陰にさす木漏れ日にも似た「釣り糸」、凛とした月夜が即座に広がる「月夜のドライヴ」、鈴木清順の映像がぴったりな「せんちめんたる通り」、等 実に映像的なアルバムなのだと 今更ながら思ってしまいます。そしてそれらの名曲の中に混じってたった二曲、渡辺勝が提供した永遠の名曲がこのアルバムに入って入ます。「ぼくの幸せ」と「夜は静か通り静か」、この二曲は日本のロック史上屈指の名曲と言っても過言ではないでしょう。「甘く切なくやるせない。」とは まさにこんな曲に使うべき言葉であろうか・・・特に「ぼくの幸せ」のイントロにおける武川雅寛の渾身のヴァイオリン!名演奏とはこうゆう事を指して言うのでしょう。今回、未発表だったかしぶち哲郎のヴォーカルによる「ぼくの幸せ」の別バージョンが収録されています。 これが実に良い。これだけでも聴く価値があります。渡辺勝本人のバージョンとは又違ったニューロマネスク感溢れるそのヴォーカルは新たなマイ フェイヴァリットになりました。このアルバム製作後かれらはシングル一枚残して自然消滅し、鈴木慶一を中心にムーンライダーズとして再生する事になり そして伝説は今に続くのです。
Jan 8, 2007
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ムーンライダーズ。 1976年ファーストアルバム発売の 日本現役最長寿バンド。鈴木慶一、岡田徹、かしぶち哲郎、武川雅寛、白井良明、鈴木博文の六人はそれぞれプロデューサー、作曲家、アレンジャー等の肩書きを持ち、CMや映画音楽でも多忙を極める「先生」達であります。彼らの強みは何といっても全員が作曲できること、アレンジャーであること、シンガーであることでしょう。さらに六人中四人がすぐれた作詞家いや詩人でもあるのです。その歌詞は現代詩の専門誌で特集を組まれたほどなのです。そんなムーンライダーズの2006年の作品が「ムーン オーヴァー ザ ローズバッド」であります。全員が50代を超えた「おじさん」バンドとあなどる人などいないでしょうが、今回も またまた実に新しい曲作りをしています。 ポップなメロディーラインを持った一曲目 「COOL DYNAMO,RIGHT ON」からはじまり、 ワイン好きの白井良明らしいハードな「果実味を残せ!・・・」、 プロコル ハルムを思い浮かべさせるコード進行の「琥珀色の骨」、 いかにも かしぶち哲郎らしいモダニズムに溢れた「DANCE AWAY]、 昔のトムウェイツの雰囲気を漂わす 「VINTAGE WINE SPIRITS、& ROSES] そして武川雅寛 驚愕の一人弦楽十四重奏!が聴ける 「WHEN THIS GRATEFUL WAR IS ENDED]等等 聴けば聴くほど深みにはまってしまうのです。いつの頃からか 彼らのメロディーは一回聴いただけでは直ぐには理解できない 様々な仕掛けが施されるようになり、それゆえ 「暗号のバンド」と呼ばれる事もあるくらいなのです。かと言って難解な訳ではなく実にポップな衣装を一見まとっている為 決して聴き手を飽きさせないのであります。定評のあるその「歌詞」と共に一年も経つといつしか口ずさんでいるというか身に沁みこんでしまっている自分に気づくのです。それはきっと彼らが20代,30代,40代,それぞれの年代の時それぞれの問題、関心事について歌ってきたからでしよう。そして今彼らは50代の歌を歌っています。これ等の「歌」は私の体の中でじっくりと熟成され 成長してゆくのです。まるで最高級の赤ワインのように。
Jan 7, 2007
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「バルバレスコ」イタリアを代表する赤ワイン。 産地は北イタリア ピエモンテ州、クーネオ県、バルバレスコ村、ネイーヴェ村、トレイーソ村の三村。ネッビオーロ種の葡萄から造られる フルボディーの赤ワイン、熟成がやや早い為「バローロ」の弟分として紹介される事が多い。しかし アンジェロ ガヤ氏の生み出すバルバレスコは並のバローロを凌駕する品質を誇っています。イタリアで初めて赤ワインにバリック(小樽)を使用し モダンタイプのワインを作り出し、イタリア国内にバリック ブームを巻き起こした張本人こそ ガヤ氏なのです。さらに、イタリアに「クリュ」(単一畑)の観念を持ち込んだのも彼でした。ガヤの「バルバレスコ クリュ コスタ ルッシ」、「サン ロレンッオ」等は破格の価格で取引されました。されました・・・と過去形なのは現在「コスタ ルッシ」等はもうバルバレスコを名乗っていないからなのです。ガヤ氏いわく、「クリュ名」が付いているバルバレスコが自分の作っているスタンダードなバルバレスコより高品質だと思われるのには我慢がならない。スタンダードのバルバレスコ こそがガヤ社のバルバレスコなのだ!・・・と判ったような判らないような理由から、畑名入りバルバレスコをすべて並の規格である「ランゲ ロッソ」のカテゴリーに格下げしてしまったのです。しかも価格は据え置き(高価格、高品質)。私にはこれはイタリアのワイン法に新たな挑戦状を叩きつけた行為としか思えないのです。いつまでたっても畑名を正式な高級ワイン名にすることをためらう地方自治体、ここには中央と結びついた役人、議員が大企業の利益優先に走り、良心的な小さなワイナリーの地道な努力が省みられることは少ないのです。それならば、と一大決心をガヤ氏はしたのではないでしょうか?世界的名声をそのワインで得、名実共にイタリアワイン界のトップにある人物が、他から観ると愚行とも思える行為に出ることによって一石を投じたのではないでしょうか。世界中のワイン愛好家なら「コスタ ルッシ」は名乗らなくてもバルバレスコの最高の畑の一つから作られたワインと知っています。それはブルゴーニュワインとまったく同じ認識の仕方であります。これこそガヤ氏の目論んだ事ではないでしょうか。私も知れば知るほどイタリアのワイン法のでたらめさ加減に驚きそれに苦しめられているワイナリーのジレンマがよく判るようになりました。より良い物を目指す為あえて旧習を破り異端児と思われる行動を起こし、地位、名声を得た後も 一人 悪法と戦うアンジェロ ガヤ氏。ガヤのバルバレスコを飲むとこの「変コツ親父」の心意気がガツンと感じられるのであります。ガヤ社のワインは唯 高いだけのワインではないのです。そこには男の気骨が凝縮されているのです。
Jan 7, 2007
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はちみつぱい「せんちめんたる通り」最新デジタルリマスター、紙ジャケ仕様「ぼくの幸せ」別バージョン入り はちみつぱい「9thJune1988はちみつぱいLIVE」1988年彼らのラスト再編成ライヴ3枚組 最新デジタル リマスタームーンライダーズ「Moon Over The Rodebud」2006年最新アルバムムーンライダーズ「マニアの受難」同名映画のサウンドトラックムーンライダーズ「New Direction of Moonriders vol1」鈴木 慶一 リマスターによる2枚組ベストアルバムクロスビー&ナッシュ2004年に発売された彼らの最新2枚組アルバムデヴィッド クロスビー「イフ アイ クッド オンリー リメンバー マイネーム」最新デジタル リマスター&5.1ch仕様DVD付きデヴィッド クロスビー「ヴォイヤージュ」3枚組アンソロジー、CSN、CSN&Yの未発表テイクや初登場曲満載マイルス デイヴィス「アガルタの凱旋」完全復刻版 紙ジャケ仕様 横尾 忠則監修マイルス デイヴィス「パンゲアの刻印」完全復刻版 紙ジャケ仕様忙しい年末よくこれだけ聴けたと、我ながら感心。これらのアルバムについてのコメントは少しずつ書いてゆきたいと思っています。どのアルバムもそれぞれに深みのあるものばかりで、じっくり考えてから一つずつコメントして行く予定であります。まずは予告編。ということで。
Dec 30, 2006
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サディスティック ミカ バンド、言わずと知れた日本の伝説的ロックバンドです。メンバーは 加藤和彦、高橋幸宏、高中正義、小原礼、そして今回は木村カエラ がヴォーカルで参加。 1970年の中ごろ日本で一番進んでいたバンド、その音楽性もファッションもふくめて。今だに聴き続けられている名盤「黒船」を代表作に持ち、唯一ロンドンでライヴを成功させた日本のロックバンド。(後にYMOがロンドンでブレイクした時、高橋幸宏がいたおかげで、”元ミカバンドのメンバーの作ったバンド”として前評判が高かったのです)そんな彼らの久々のニューアルバムです。タイトルは「ナルキッソス」ギリシャ語でして、ナルシスの意味と聞きます。CMで使われた「タイムマシーンにお願い」が再々編成のきっかけとか。もう購入してから幾度聴いた事でしょうか、もちろん加藤和彦がリーダーだった「あの頃」のトータルな完成度は望むべくも無いのですが、立派にバンドとしてのトータリティーのある音に仕上がっているのは流石に百戦錬磨のメンバーのなせる業でありましょう。加えてカエラのキュートなヴォーカルがオジサンたちに活力を与えているのです。思えば私はミカバンドの追っかけをやっていた時期がありまして、ほとんどのライヴを観ているのです。と言ってもあまりライヴをやらないバンドだったものでそれも可能だったのでしょう・・・ライヴでのミカバンドのドライヴ感は今思い返しても凄まじいものがありました。高中のギターは昔からバカウマでしたし、幸宏さんのドラムもタイト かつお洒落、アコースティック ギターの名手 加藤大先生はエレクトリック ギターを持ってもセンスがよかったのでした。そして忘れてはならない小原礼・・・70年代にあんなにファンクなベースを日本で弾いていた人は彼だけでした。(その後 後藤次利が受け継ぐ)ミカバンドのファンである事が日本で一番おしゃれだった時代だったのです。さてそんな時代も過ぎ2006年。何がおしゃれで、なにがダサイのかよく判らない世の中になりました。情報の多さとその伝達の速さがそれに輪をかけているのかも知れません。でもこのアルバムには「おしゃれ」があります。私も皆も忘れかけていた。加藤和彦大先生の名曲に「私はジャン コクトーを知っていた」という曲があります。私も死の間際にはこんな台詞をはいてみたいものです。 「私はサディスティック ミカバンドを知っていた」・・・・・・
Dec 18, 2006
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「キャンティ」世界で最も有名なイタリアワインです。しかしその実体は複雑極まるものがあります。産地はトスカーナ州のフィレンツエ県からシエーナ県に連なる一帯。まずこの地理条件が問題なのです。フィレンツエとシエーナは昔戦争状態にあった為、いまだにどこかで相容れない感情をお互い持っています。その為いまひとつ足並みが揃わないことが多く、消費者に大きな混乱をもたらしてきたのでした。最近やっと統一の協会が出来、やれやれと思いつもやっぱり不参加の生産者もいくつかあり、けしてその将来は楽観視できないのが現状です。次に使用葡萄の規格が数年毎に変化してきた事もキャンティのややこしさに輪をかけてきたのでした。主要品種のサンジョベーゼは変わらぬものの補足用品種がころころと変わってきました。数年前までは白ワイン用の葡萄を混醸することすら許可されていました。その為一部のキャンティは薄くて軽い並酒であり続け、キャンティのイメージを悪くしてしまいました。(そうしたワインは価格も安く一般消費者に最も多く飲まれたので始末が悪いのです)そうしたなかで数十年に渡って常に安定した美味しさを保ってきたワインがあります。それがルッフィーノ社の「キャンティ クラシコ リゼルヴァ ドゥカーレ」です。サンジョベーゼ90%残りをコロリーノ、カナイオーロ、メルローが補います。わずかに加えられたメルローがこのワインを親しみやすい味わいに仕立てているようです。キャンティ クラシコは前述のキャンティの生産範囲よりさらに限定された地域で生産されます。ガイオーレ イン キャンティ、グレーヴェ イン キャンティ、などの4つの村を中心にポッッジ ボンシなど5つの村の一部を含む計9村だけが「クラッシコ」を名乗れるのです。私がこの「リゼルヴァ ドゥカーレ」を始めていただいたのは1980年の初めでした。 そのあまりの飲み心地の良さに驚いたことを覚えています。その後幾度か機会あるごとに味わいましたが、これほど変わらないワインも珍しいと思いました。いつしか私のキャンティワインを評価する為の座標軸になっていました。この「リゼルヴァ ドゥカーレ」よりも深みや広がり、上品さを持ったキャンティ クラシコは確かに存在します。けれどもいつ飲んでも美味しくヴィンテージに左右されないこのワインが私は大好きなのです。大手サントリー社が輸入している為入手しやすいのも魅力のひとつなのです。お値段も¥2~3000の間であります。(ネット上です)ただ私のようにこのワインの魅力にとりつかれた方が増えたのか、最近品切れることが時々あります。 私に1本回ってこないのは寂しいのですがその分また一人 このワインの美味しさに出会う人がいると思うとなんだか嬉しくなってしまうのです。
Dec 3, 2006
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とにかくは ビートルズの最新アルバムであります。 ですから買いにいかねばなりません。このアルバムの情報は以前から公式サイトで色々紹介されておりましたが、なんといってもこの作品はラスベガスでの「シルク ド ソレイユ」一座のショウの為のサウンドトラックであるという事を忘れてはならないと思うのです。イギリスの公式サイトではそのショウの一部を観る事ができますが、なんとサイケデリックなショウであることでしょうか!日本公演の予定はまだ無い様子ですが あの「サルティン バンコ」を成功させた一座ですからきっと近いうちに日本でも観る事がかなうとおもいます。さて 肝心のそのサウンドなのですが最新のテクノロジーを駆使した結果60年代の音源が見事に現代風によみがえっております。特に「Sgtペッパーズ」から「アビーロード」に到るまでのサウンドはまるで昨日レコーディングされたかのような臨場感溢れるものがあります。サー ジョージ マーティンと息子のジャイルのサウンド コラージュもなかなか楽しく聴かせていただけますが、こんなに良い音ならオリジナルアルバムを全曲リマスター リプロデュースしていただけたらどんなに全世界のビートルズファンが喜ぶことでありましょうか。特にDVD仕様のディスクでは以前イエローサブマリンのDVDで成されたサラウンド サウンドが収録されており、より一層サイケデリック感が増しております。あーこのサウンドでSgtペッパーズを全曲聴いてみたい、アビーロードを・・・と思うのはきっと私だけでは無いと思うのであります。願わくは長年延期が続いている映画「レットイットビー」のDVD化を極上のサウンドで実現して貰いたいと思う今日この頃でございます。
Nov 26, 2006
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