2007.07.10
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カテゴリ: 詩・小説
 ― 貴方にとっての幸せって何ですか? ―

大学構内にある、中庭。
そこにあるベンチに座ってかれこれ数十分。
私は零と一緒にいるんだけれど、すごく気まずい思いでいる。

だって、何も言わず唐突にお婆ちゃんの家に行ったんだもん。

「あの「姫杏、あの・・・ごめんな」

突然の、言葉。
深い反省と後悔がその中にはあった。

「俺、気付かない振り・・・してたんだ。じゃなきゃ姫杏の傍にはいられないって勝手に思い込んでた」



「それに、ずっと泣かせてばっかだったし」

「・・・」

「その・・・本当ごめん!!」

可愛いなぁ。
本人には絶対に言えないけど、そう思ってしまう。
昔からそう。零は変なとこで真面目でそれが物凄く可愛く見える。

「もう、いいよ。怒ってなんかいないし、もう泣いてない」

今じゃ笑うことの方が、多いんだよ?
私、変わったの。
昔の私は、もういないんだ。
それをちゃんと、伝えたい。


「私、ずっと零が好きだったの。素直じゃなくて言えなかったけど」

「好きだったって、過去形?」

「うん、過去形」

「俺は、過去形嫌だな」

「え?」



そんな事、ないよ。
そんな事ある訳ない。
でも、望んでいいの?

貴方に会えただけでも嬉しかったのに、これ以上本当に望んでいいの?

「ただの幼馴染はもう、嫌だ」

「いいの?」

「何が?」

「私で、いいの?きっといつか後悔するよ」

「しないよ、絶対。だって約束しただろ?」

「約束?」

「ずっと一緒にいる。俺は姫杏の傍にいるよ」

憶えててくれたんだ。
私の求めていたこと。
嬉しいな。

「うん。・・・私もずっと零の傍に居てあげるね?」

「上から目線かよ」

そう言って私の頭を軽く小突いた後、零は優しく笑って、言った。

「おかえり」

って。だから私も笑う。

「・・・ただいま」

そうして貴方に微笑めば、貴方も微笑んで抱きしめてくれる。
ずっと私の捜し求めていた、幸せがようやく見つかったの。

このまま、ずっと続く幸せ。

 ―幸せの定義 ―

 ・運命のめぐり合わせは必ず人に訪れるということ。

【完結】





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最終更新日  2007.07.11 00:50:14
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