新米おんな社長の奮闘記(古米になりつつある)

新米おんな社長の奮闘記(古米になりつつある)

菜緒子・38歳



 引越してみると、結構な荷物があり、部屋はあっという間に隙間がなくなった。「結婚して2人で住む」ようなスペースは、あまりない。「一人暮らしが長いといろいろ物も多くなるのよねえ。」学生時代から使っている食卓代わりのミニテーブルと椅子、ボーナスで買ったお気に入りのソファ、結婚式の引き出物や読んでしまった本を収納しておくボックス、永年勤続表彰で会社からもらったパソコン・・・。自分流のレイアウトになっており、1年しか住んでいなくても、かなり前から住んでいるかのごとくモノがあふれ、ここに誰かが一緒に住むなんて考えられない状態だ。

 家に帰ると、菜緒子は服を脱ぎ下着をとりパンストを脱ぎ、大きく背伸びをする。「はあ、らくちん~」下着の締め付けから解かれて、体全身でほっとしているのだろう。ここで一服。「ふーっ」ミニテーブルに肘をついてタバコを吸う・・これが気持ちイイ。

 その後、冷蔵庫の扉をあけて缶ビールを手にとる。プルタブを開けて一気に350mlを飲み干す。「ふーっ」と再び息をつき、やっとパジャマを着る。テレビをつけてから、もう1本ビールを出し、テーブルの上に置きっぱなしの「柿の種」をつまむ。そして3本目の缶を開けるころには、夕食のためにと買ってきたおにぎりの存在なんか忘れているのだ。最後はソファに沈没。

 翌朝は、大変なことになっている。が、菜緒子はいつもなんとか起きて、会社にいき仕事に励む。菜緒子は自分を顧みて言う。「こんなに仕事にも真面目で、お酒のんでも遅刻しないで出勤する社員なんてそうそういないわよ。真面目だから、いつ結婚したっておかしくないんだし。」

 でも、どうかな~。そんなに自分中心の生活してると、「誰かと一緒に住む」ことにすぐ違和感感じるよ~。38歳・・・微妙な歳のころあい、「わが道を進みたい」気もする。が、誰かと一緒に進みたい気がすることもある。あまり悩んでいてもムダなので悩みはしませんが、現実として・・・38歳ということは80歳のまだ半分もいっていない。まず、残りの人生について、どんな40年にするかねえ、ということを考えてから、今の時点で「パートナー」が必要なのかどうかを決めたほうがいいのかも。

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