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カント は、著書のなかで、 「笑いは、緊張した期待が突然無に転嫁することから生じる情緒である。」 (『判断力批判』岩波書店より)と笑いを定義しています。さらに カント は、冗談の例をいくつか挙げて、 笑いは健康に役立つ効果がある と言っています。進化論の ダーウィン は、生後七日しかたっていない自分の子どもの足の裏を紙でくすぐり、その様子を 『人及び動物の表情について』 という論文に書いています。また、自分の子どもを一人だけでなく、なんと三人もじっと観察し、微笑し始めた時期を記録しています。精神分析で有名な フロイト の論文では、たくさんのジョークが出てきます。ジョークを題材にしながら、笑いに関係のある「機知」「滑稽」「ユーモア」をお得意の 「無意識」や「夢判断」 の世界と結びつけて 分析 しています。日本笑い学会では胎児は 8か月になると母親のお腹のなかで笑っている らしいのです。これは遺伝子とも関係があるようです。そして、赤ちゃんは生まれるとしばらくして微笑みます。これは エンジェルスマイル といって 赤ちゃんのコミニケーション手段 らしいのです。親がこのエンジェルスマイルを見てかわいいと感じ、スキンシップをとると、赤ちゃんは ますます微笑み 、そして 笑うようになる のです。逆に親が気が付かず 冷たい態度 をとると、赤ちゃんは笑わなくなります。それだけでなく 言葉をしゃべるのが遅れる というのです。 笑いは赤ちゃんの言葉のレッスン になっているのです。人間は動物と違い言葉をしゃべることができますが、その前には笑いがあったというわけです。歴史上の哲学者も笑いをテーマに論文を書いてきたのも、 笑いが人間の源の部分を成している からなのかもしれません。