優美の南米旅日記

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2008.01.15
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「私達はやっぱりマイン(鉱山)ツアーに参加するのは止めるわ」と、ナタリーが出発間際になって残念そうに私達に言ってきた。

話を聞くと、ハンスが窮屈な所に行くのは嫌とのこと。

しょうがない。

と言うわけで、私達は二人でツアーバスへ乗り込んだ。

10分程行った所で、「これを着用してください」と上下の作業服とヘルメットを渡された。

「ジャケット着たままがいいかなあ?」と、私が迷ってる横で、「好きにして」と言いながらまあくんは分厚いハイテクジャケットの上に作業着を着た。

悩みつつも、私はジャケットは脱ぐことにした。

mine yumi prepare.jpg
photo:preparing for going to mine tour

「マイナー(鉱山で働いてる人達)には、ジュース、コカの葉、ダイナマイトを買っていくのがならわしです」と、ガイド。



ちなみにコカの葉はコカインの材料。こちらではお茶にして飲んだり、そのままかじったりすると、空腹感がなくなるそうだ。

鉱山現場へ着くと「鉱山の中は、アスベストやサーベックスなどの粉塵が舞ってるので、なるべく直接吸わないようにしてください。まあ、吸ったら多少寿命が縮まると考えてください」と、冗談まじりにガイドは言う。

「アスベスト?日本で盛んに問題になってたやつじゃない!大丈夫かなあ?」と、私は心配。

「はいはい、大丈夫大丈夫。しっかりバンダナ巻いてねえ」と、まあくんは言いながら、私のバンダナを後ろでぎゅっと結んだ。

私達他、一名は、トロッコの線路が敷いてある洞穴を、ガイドについて歩いていった。

mine tonnel.jpg
photo:entrance to the mine

ひんやりとする中は電気がなく、たよりになるのはヘルメットについてるライトだけ。

ところどころ水たまりがあり、段々と天井が低くなってくる。

mine kagamu.jpg
photo:insaide of the mine is dark.lots of dust.

壁にはパイプが張り巡らされていて、シュウウウウウウッッという空気の漏れる音が、暗闇の中響いている。

「これは、機械用に空気を送っているパイプです」と、ガイドは言いながら、スタスタと歩いていく。



「この辺だと標高4500メートルはあるだろうね」と、まあくん。

空中を照らしてるライトの光線をみると、いかにも体に悪そうなダストが舞っている。

このダストは吸いたくないなあ


さらに腰を曲げながら1メートル弱の狭い道を歩く。

こんなのが続くと閉所恐怖症になりそうだ。



もう限界。

私はバンダナをはずし、鼻から思いっっっきり吸った。

酸欠に近かった私の体は、寿命が縮まると脅されてる酸素でも、十分満たされていく。

少し行くと、電気のついた広めの場所へ到着。

mine akuma.jpg
photo:a temple for damons

閉所恐怖症になる手前で、解放された気分。

「鉱山に住む悪魔を、ここで祭ってます」と言いながら、ガイドはろう人形を指した。

mine akuma2.jpg
photo:this is the damon

その横には、「黒人の奴隷が港に着いた」というかつての新聞広告の記事が載っている。

「こんなところに強制的に連れてこられて、こきつかわれてたんだ」と、私は言った。

とはいえ、現在働いてるマイナーだって、悪い条件の下で働いていると本に書いてあったから、大差は無いのかな?と思ってると、「最近の鉱石の急騰で、マイナーの中には医者よりも稼ぐ人がいます」と、ガイド。

なるほど。

再びバンダナを巻きガイドについて行くと、今度は2メートルくらい段差になっているところをよじ登っていく。

登り切ると3畳ほどの広さのところに直径1メートル半程の穴がある。

穴を覗くと10メートルほど下方に明かりが見える。

ガイドは直径1メートル程の皮の入れ物を見せながら、「ここでは、下でとれた鉱石をこれに入れて、機械で引きあげる作業をします」と説明。

mine box.jpg
photo:a bag to carry minerals

「この先、第三レベルまで降りていきますけど、限界だったらいつでも言ってください。すぐに出口へむかいますから」

「まあくん、大丈夫?」

実は昨夜、腹痛で二度目の病院にかけこみ、モルヒネをうってもらっていた。

「大丈夫」と、表情を変えないで答えるまあくん。


人が一人やっと通れる道を、四つんばいになりながら進み始めた。

だんだん空気が生暖かくなり、更に息苦しさを増す。

薄着をしたのに、うっすらと汗ばんでくる。

「一時休憩しましょう」とガイドは言いながら、ぎりぎり頭がつかないところで座った。

私達も座り、バンダナをはずして思いっきり息を吸う。

時折、左右上下からの圧迫感で「うわあああああっっ」と言いながら、壁を叩き壊したくなる衝動に襲われる。


「今朝はミーティングで作業開始時間が遅れたから、それほどダストは舞ってません。午後になると、ひどくなります」と、ガイド。

「えええっっ?昼からのツアーにしないでよかったねえ」と、私は言いながらまあくんを見た。

無言のまあくん。

mine markun die.jpg
photo :really hard.

「そういえば厚着してたよね?サウナ状態じゃないの?」と言っても、応答無し。

大丈夫かなあ?


「簡単な道と難しい道に分かれますが、どちらがいいですか?」とガイド。

「簡単な方」という、私の即答で決定。

引き続き、四つんばいで前進。

私の前方を行っている男性が、段差で足を滑らせて1メートル半程ずり落ちた。

桑原桑原。

mine kagamu2.jpg
photo:watch out!

次第に普通に歩ける道がでてきて、電気のついている第三レベルへ到着。

3メートルほどの高さのあるところで、やっと閉所から解放された。

そこには、二人のマイナーが、先ほど見た皮の入れ物にスコップで鉱物を積んでいる。

ガイドが私達からのおみやげを渡す。

マイナー達は、一切私達と会話をすることもないし、目を合わせることもない。

「ツアー代金の15パーセントはマイナー達に渡り、その上手みやげを持ってくる観光客を、彼らは歓迎しています」と、ガイドは私達に説明した。

「私も10歳から15歳まで、昼はここの鉱山で働き、夜は学校に行ってました。私の父、今でもここで働いてます」と、ガイドが言う。

暫くすると、次の観光グループがやってきたので、ガイドは「行きましょう」と私達を促した。

さて、後は戻るだけ!とはいっても、結構距離あったよなあ。

ガイドに続き、先ほどの休憩ポイントで休憩していると、「この先に行ってみてください」と、さらに奥まった所へガイドが私達を促す。

気が進まないけど、しょうがない。

道をよじのぼっていくと、暗闇の中に高さ2メートル程の空間が左側にあった。

ふと見ると、誰かが背中を向けて座っている。

うわっ、こんな真っ暗な所で、作業してるっ!

私達の存在を気にするわけでもなく、金槌で鉱石を砕いている後ろ姿は機械的だ。

感情を閉じこめないと、恐らくこんな所では仕事を続けられないのだろう。


戻ると、「彼らは、人生の大半をここの鉱山で過ごします」と、ガイドが言う。

狭く、汚く、暗く、害のある誇りが舞う場所は、彼らにとっては普通ということだ。

私も小さいときからここで働いてたら、どうってことはないのかな?

でも、このガイドはここで働くのがいやで頑張って勉強をして、ここから抜け出したのだろう。

選択肢があれば、他の仕事をしたい人は沢山いるはず。

mine yumi mask.jpg

再び私達は四つんばいになりながら歩き出した。

レールがひいてある天井の高い所に来ると「壁に身をよせて!」という、ガイドの声。

スレスレの所を、マイナー二人がトロッコを押しながら、走り去っていく。

mine troco.jpg

更に、足場の悪いところを、ゆっくりよじ上っていくと、他のグループが座ったまま待機していた。

そろそろ出口に近いな。

余裕が出てきた私は「まあくんは、こんなところで働けないねえ~」と、おちょくってみた。

まあくんは、無言のまま私を完全無視して、苦しそうに息をしている。


次第にかがみながらでも歩ける場所になり、ついに外の光が見えた。

やっったああああ!

走って行きたいところだけど、苦しくて無理。

徐々に光を受けながら前進し、ついに鉱山から抜けた。

「ああああ、助かったああああ」と言いながら、私はバンダナとヘルメットをはずし、思いっきり綺麗な空気を吸った。

「まあくん、相当辛そうだったね」と言いながら見ると、なんとジャンパーの上の作業着にまで汗が染み込んでいる。

「うわっっ!中はどんなことになってるの!?」

「暑くて死にそう。それに俺は病み上がりなんだよ!優美ちゃん、マジでうざかったっ!」と、やっと答えるまあくん。

「ごめんねえ。でも、南アフリカの鉱山と違って、ここはきつかったね。二度と戻りたくない」

「あそこは閉山してて、観光客しかいなかったからね」

mine bomb.jpg
photo:dynamite demonstration

その後、ガイドはデモンストレーション用のダイナマイトに引火。

100メートル程先の所に置いて走って戻ってきた。

ドオオオオオオオオオオオオオン

という地響きと共に、爆風がきた。

「おおおおおお」という、観光客のどよめきの声。

mine bomb after.jpg

「予想より、すごかったね」と、満足そうなまあくん。

そして、私達は小型バスに乗り街へ戻った。





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Last updated  2008.01.15 17:49:41
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