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2021.12.09
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ベル―おばさんはいつものようにせっせと家事仕事をしていた。

マルークはおばさんお得意の地下豆スープをすすりながら、チラチラとオーウェンおじさんの顔を見た。

おじさんは相変わらず不機嫌な顔で同じくスープをすすっていた。

マルークは意を決して口を開いた。

「おじさん、僕パイロットになりたいんだ。そのためには学校に行かなくちゃならない。行かせてくれないかな?」

おじさんはギロッとマルークの顔を見たが、もう一口スープをすすると言った。

「この農場をやって行くにはお前の力が必要なんだ。今年十分な収穫があれば来年は行かせてやるよ。」

「去年もそう言ったじゃないか!」

そう言ってマルークはスプーンをスープに沈めると食卓をあとにして、自分の部屋に戻った。

「マルークに農場の仕事は無理よ。父親の血が流れているのだもの。」

ベルが言うとオーウェンはぼそっと言った。

「それだから心配なんだ。」

マルークが部屋に戻るとトットさんもジョンピーも姿を消していた。

マルークはおじさんが怒る顔を想像するといてもたってもいられなくなり二人の後を追った。

あれだけ外にはオタスケン・レーダーという野蛮な種族が住んでいて、見つかればすぐに殺されてしまうと釘を刺していたにも拘わらず無茶な奴らだ。

マルークは追跡機能を頼りにスピーダーを走らせ、ようやく二人を見つけた。

「お前達!逃げ出すとはなんて奴らだ!!前にもここはオタスケン・レーダーが住んでいるって言ったよな。殺されても知らないぞ。」

「ごめんなさい。マルークさん、ベン・ケイノービという人を知らない?」

ジョンピーは訴えるようにマルークに尋ねた。

「ベン・ケイノービはこの先に住んでいる風変わりな爺さんだけど。」

マルークは答えた。

「僕たちグーとタラが悪漢ベーダ―に捕まってしまったので、このチップをアレ=デ・ラン星のベイロ・オッカナという人にこれを代わりに届けてもらうようにお願いしないといけないんだ。」

ジョンピーの言葉にトットさんはムッとした顔をしながら言った。

「俺は反対したんだけどな。」

マルークは悪漢ベーダの名を聞くと人が変わったように顔色を変えて叫んだ。

「悪漢ベーダだって?あいつは僕の父さんを殺したんだ。だからパイロットになって父さんの仇を討ちたいんだ。」

その時恐ろしく、野太い笛の音が谷間にこだました。

オタスケン・レーダーの仲間を呼び寄せる角笛の音だ。

マルークが辺りを見回すと、時すでに遅く5人のオタスケン・レーダーが武器を構えて迫っていた。

マルークはレーザーガンを構えたが、多勢に無勢、しかも四方から近寄る敵になすすべもなく追い詰められて行った。

しかし、そのとき谷に恐ろしい咆哮が響き渡った。

その咆哮を聞くとオタスケン・レーダーたちは途端にあたりを見回し、慌てて逃げだした。

砂漠に棲むクレイト・ドランゴンの声だ。

恐ろしいオタスケン・レーダーは逃げ出したが、それよりももっと怖いクレイト・ドラゴンが現れるとは。

3人が身構えながら固まっていると、遠くに人影が見え次第に近づいてきた。

「マルーク、こんなところに来るなんて。」

この老人がクレイト・ドラゴンの吠え声を真似ていたのだ。

「ベン。この二人があなたにお願いがあるって言うんだ?」

ベン・ケイノービは深々と被ったフードをとるとトットさんとジョンピーを見て言った。

「この老いぼれに頼みとはいったい何事かね?」






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最終更新日  2021.12.09 00:00:14 コメント(4) | コメントを書く


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