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「応答せよ、応答せよ。こちらベスッピン管制。機名と所属を報告せよ。」
マルークは少ししかめっ面をして応答した。
「こちらPウィング。機種番号はP-270-1125C。宇宙国家所属だ。」
「OK。P-270-1125C所属を確認した。R783へ着床せよ。」
「ちょっと待ってくださいよマスPさん。あの有名なスペースファンタジー映画に出て来る反乱同盟軍の戦闘機は翼を拡げるとXの形になるからXウィングっていうんですよ。Pウィングってどんな形なんですか?」
珍しいジョンピーの突っ込みにマスPはうろたえた。
そしてPの字した翼を持つ戦闘機の姿を想像して、我ながら思わずプッと噴き出してしまう無責任なマスPだった。
それはさておき、臆面もなく物語は続く・・・
悪漢ベーダ―の手下に引き立てられてバン・ソコは長い廊下をよろよろと歩いていた。
あの厳しい拷問を耐え抜いた後だ、無理もない。
ベーダ―は単にバンを痛めつけるだけで、何を聞き出すわけでもなかった。
ただ、フォースの力でその苦痛を感じ取るマルークを呼び寄せるためだけの目的だったからだ。
その後をバンの相棒であるウーキー族のチューバッタが人には持ち上げることもできないほど重い手錠をはめられてその後に続いていた。
バンを捕らえたボバ・フェットがライフルを構えて、意気揚々と闊歩して行った。
バンを冷凍保存した後は彼の物となり、バンに多額の賞金を懸けているシャンプー・ハット?いやジャバ・ザ・ハットに引き渡して多額の賞金が手に入るのだ。
これで息子に思う存分ペロペロ・キャンディーを買ってやることが出来る。
息子といっても惑星カミーノで、父のジャンゴ・フェットの遺伝子から作られたクローンなのだから、すべてが父自身つまりジャンゴ・フェットなのだが。
その後をマルークがつけ、彼の後ろをブツブツ言いながらついて来るトットさんを制した。
「ヨーダのソーセージうまかったなあ。もっと食いたかったのに・・・」
マルークたちに気づいたチューバッタが吠えた。
ウーキー族の言葉は微妙な音の高低、強弱のため理解が難しかったが、グーさんたちにもらった自動翻訳装置で翻訳することが出来た。
「マルーク!来ちゃダメ。これは罠よ!」
何であの気の荒いチューバッタがお姐言葉なのかは別として、既にばれており。しかもこれは罠だという。
しかし、こうなったら罠であろうがなかろうが、何とかバンを救い出さざるを得ないではないか。
マルークは覚悟を決めて歩み出た途端、ボバ・フェットのライフルから発せられた高エネルギービームが危うく傍らの空気を引き裂いて行った。
マルークは大きく深呼吸をすると廊下の真ん中に立ちライトセーバーを起動して構え目をつむった。
ボバフェットはこの無謀な若者に一瞬眉をひそめたが、次の瞬間続けてビームを浴びせかけた。
しかし、ヨーダの厳しい修行を終えたマルークはそのビームをライトセーバーでことごとく跳ね返して見せた。
マルークたちがボバ・フェットに足止めされている間にバンは冷凍保存装置のある部屋に連れて来られた。
いよいよ冷凍保存が行われるのだ。
冷凍保存とは意識はあるものの、見ることも聞くこともできない、生きながら永遠に磔にされるようなものなのだ。
さてバンの運命やいかに・・・
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